鼻風邪の治し方4つを紹介!おすすめの食事は?お風呂で鼻づまり改善
鼻水・鼻づまり・くしゃみなどの症状が出る、『鼻風邪』。
急性鼻炎、普通感冒ともいわれ、とくに鼻の症状が強い風邪のことです。悪化すると発熱や中耳炎などを引き起こすこともあるでしょう。
鼻風邪は、ウイルスが原因となることが多く、年中発症の可能性があります。
この記事では、つらい鼻風邪の治し方について解説します。
鼻風邪とは
1.鼻風邪ってどんな風邪?
鼻の症状が強い風邪のこと
鼻風邪とは風邪の症状のひとつで、鼻水・鼻づまり・くしゃみなど、鼻の症状が強い風邪のことです。季節にかかわらず、一年中みられます。一般的には、5~7日間程度で治ることが多いでしょう。
どうやって鼻風邪をひくの?
鼻風邪の多くは、鼻汁に触れた手指から伝染し、「くしゃみ」や「せき」による飛沫感染や接触感染で広がります。
2.乳児や子どもの鼻風邪について
乳児の場合
乳児が鼻風邪に感染すると、哺乳困難や肺炎を引き起こすこともあるので注意が必要です。
子どもの場合
また、子どもが鼻風邪から『副鼻腔炎』を引き起こすこともあります。
副鼻腔炎症が慢性化すると『蓄膿症』になってしまいます。また、『中耳炎』を引き起こすこともあるので、注意が必要です。
3.鼻風邪とほかの鼻の病気のちがい
アレルギー性鼻炎
透明でさらさらとした水っぽい鼻水
一般的に鼻水が透明でさらさらとした水っぽい状態であれば、アレルギー性鼻炎や軽い風邪症状でもある鼻風邪の初期の症状です。ウイルスによる鼻風邪であれば、水っぽい鼻水からだんだんと鼻の中の雑菌が繁殖して黄色くなり、粘りのある鼻水になります。
副鼻腔炎などの炎症症状
ドロッとした黄色や緑色の鼻水
一週間以上続くドロッとした黄色や緑色の鼻水が場合は、炎症が起こっている証拠でもあり、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の症状であることが多いでしょう。
鼻の粘膜が腫れて、副鼻腔の中に膿や鼻汁がたまった状態になります。
4.鼻風邪の原因
鼻風邪の原因はウイルスや菌によるもの
鼻風邪はウイルスに感染することで起こります。風邪のウイルスはいつも周りにあふれているため、つねにウイルス感染の可能性があります。
□ライノウイルス
風邪症状を起こすウイルスで、のどや鼻汁から検出されます。春から夏にかけて多く発生するのが特徴です。
□コロナウイルス
呼吸器感染症を起こすウイルスで、人や動物から検出されます。秋から冬にかけて多く発生するのが特徴です。
□ブドウ球菌
黄色い鼻水がともなうときは、ブドウ球菌にも感染している可能性もあります。人の皮膚から検出されるウイルスで、どの時期にもいるため感染しやすい時期は特にありません。
5.鼻風邪にかかりやすいのはこんなとき!
身体が冷えて体力が低下し、免疫力・抵抗力が弱まるとウイルスに感染しやすくなります。
ウイルスは人から人へと感染するだけでなく、ドアノブ・エレベーターのボタン・階段の手すりなど、ほかの人が触れたものすべてから感染する可能性があります。
そのため、手洗い・うがいをおこなわないと鼻風邪にかかりやすくなります。
鼻風邪の治し方。おすすめの食事は?
1.鼻は強くかみすぎないで!
鼻の症状が悪化しないように、鼻水が出始めたらこまめに鼻水をかんで、鼻づまりを改善しましょう。
一気に強く鼻をかまずに、何回かに分けて少しずつかむことが大切です。鼻の粘膜はとても弱いデリケートなものなので、強い力をかけると粘膜が切れてしまうこともあります。
また、一気にかむと体に圧がかかり頭が痛くなることもあるため、優しくかむようにしましょう。
2.鼻風邪のときの食事
食事によって免疫力・抵抗力を高めましょう
鼻風邪をひいたら、風邪の原因となるウイルスや細菌に負けない体づくりをすることが大切です。免疫機能を高め、抵抗力をつける食事をとりましょう。
3食で、エネルギー源の補給を
風邪をひいたときは、基礎代謝が上がるためエネルギーの消費量が増えます。
3食バランスよく食事をとり、エネルギー源をしっかり補給するようにしましょう。以下の食材を積極的に取り入れると、風邪の予防や回復に役立ちます。
おすすめの食べ物は?
□炭水化物+ビタミンB1
ごはん・パン・麺類などの炭水化物はエネルギー源となります。糖質をエネルギーに変える「ビタミンB1」(豚肉・うなぎ・大豆など)とともにしっかり摂りましょう。
□ビタミンA
かぼちゃやモロヘイヤなどに多く含まれる「ビタミンA」は、皮膚や粘膜を正常に保ちます。
□ビタミンC
いちご・キウイ・赤ピーマンなどに多く含まれる、「ビタミンC」は免疫力を強くします。
3.鼻風邪にはお風呂もおすすめ
鼻づまりの改善が期待できます
風邪のときにお風呂に入ると、身体全体を温めて血行をよくします。筋肉のこわばりをやわらげて血管を拡張させるため、鼻づまりにもよいといわれています。
のどの保湿に効果的。ウイルスを抑制できます
のどと鼻はつながっています。そのため、浴室の湯気でのどが保湿されると、ウイルスの活動を抑えることができます。これについては、サウナも同じく効果的だといえます。
のどの粘膜は外敵の侵入を防ぐ働き、外的がくっつくのを防ぐ働きをしますが、のどが乾燥していると外敵が侵入しやすくなり、のどや鼻などで炎症が起こりやすくなるため、保湿は鼻に良いのです。
入浴の際の注意点
入浴やサウナの際は以下の4点に注意しましょう。
- しんどく感じる場合は長風呂を避ける。(体力を消耗するため疲労が出ることがあります。)
- 脱衣所や浴室は寒くないように事前に温めておく。
- 身体を温めたあとは冷やさないようすぐ布団に入る。
- 38度以上の発熱・悪寒・倦怠感・嘔吐・下痢・めまいなどの症状がある場合は、入浴やサウナは避ける。
4.乾燥を防ぐ!湿度は50~60%を目標に
家庭では、室温22℃、湿度50~60%を目標にします。鼻やのどが乾燥しているとウイルスも増殖しやすいため、こまめに水分をとったり、飴をなめたり、マスクをしたりして、のどが乾燥しないようにしましょう。
また、食事が取れないときは、水分をしっかりとるようにしましょう。
5.病院での鼻風邪治療。何科を受診する?
鼻水の症状がなかなか治まらないようであれば、病院を受診しましょう。
『内科』や『耳鼻いんこう科』を受診するといいでしょう。
病院では、解熱剤・せき止め・鼻の薬・痰切りなど、症状に合った薬が処方されます。
まとめ
鼻風邪とは、鼻水・くしゃみ・鼻づまりなど鼻に症状があらわれる風邪のことです。軽い風邪の症状になりますが、悪化すると発熱や中耳炎なども引き起こします。
鼻風邪の症状が出たら、ゆっくり休息をとり、バランスよく食事を取るように心がけましょう。
日ごろから手洗い・うがいをこまめにおこない、規則正しく生活して免疫力を高めることが鼻風邪の予防につながります。
執筆・監修ドクター
経歴2006年 北里大学大学院卒、
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任。
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業
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