
院長
田中 滋也
取材日:2021年12月14日
田中 滋也先生(日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医)にインタビュー
勤務医時代から研究を続けているてんかん・頭痛を中心に、健康をサポート
医師になることは、子どもの頃からの夢だったのでしょうか?
父が開業医でしたので、医師という職業について漠然とは知っていましたが、子どもの頃は「医師になりたい」とは思っていませんでした。周りの友達と同じように「パイロットになりたい」などと思っていましたね。医師を目指すようになったのは、中学生、高校生の頃です。将来について考え始める年代になり、徐々に医師になりたいと思うようになりました。
脳神経外科の医師を目指したのは、同じく脳神経外科の医師である兄の薦めがきっかけです。実際に脳神経外科に進んでみると、その奥深さに魅了されました。脳の分野には、今も解明されていないことがたくさんあります。科学者の方々が一つずつ解明してくださっていることを知るのはとても興味深いですし、今後のさらなる発展にも期待しています。
脳神経外科の医師を目指したのは、同じく脳神経外科の医師である兄の薦めがきっかけです。実際に脳神経外科に進んでみると、その奥深さに魅了されました。脳の分野には、今も解明されていないことがたくさんあります。科学者の方々が一つずつ解明してくださっていることを知るのはとても興味深いですし、今後のさらなる発展にも期待しています。
勤務医時代に力を注いできた研究や治療について教えてください。
メインで行っていたのは、てんかんに関する基礎研究です。てんかん発作がどのようにして起こるのか、どのようにして広がるのか、治療をするとどうなるのかといったことを研究していました。それらを踏まえて、「どのような治療が作用するのか」という研究も行いました。
また、臨床研究で力を注いでいたのは「頭痛」です。頭痛で受診される患者さまのお話をお聞きしながら、頭痛の種類に応じた薬の選定や、組み合わせ、頭痛を予防するための方法などを研究していました。頭痛を誘引する天候やストレス、食べ物や睡眠の研究もしましたね。
てんかん・頭痛に関しては、今もライフワークとして学びを続けています。例えば、頭痛でお困りの患者さまに対し「画像検査では問題ありませんでした」と伝えるだけでは、患者さまの問題を解消することはできません。これまでの研究をもとに、症状や状況に応じた緩和方法をご提案できるよう努めています。
また、臨床研究で力を注いでいたのは「頭痛」です。頭痛で受診される患者さまのお話をお聞きしながら、頭痛の種類に応じた薬の選定や、組み合わせ、頭痛を予防するための方法などを研究していました。頭痛を誘引する天候やストレス、食べ物や睡眠の研究もしましたね。
てんかん・頭痛に関しては、今もライフワークとして学びを続けています。例えば、頭痛でお困りの患者さまに対し「画像検査では問題ありませんでした」と伝えるだけでは、患者さまの問題を解消することはできません。これまでの研究をもとに、症状や状況に応じた緩和方法をご提案できるよう努めています。
勤務医時代の研究・治療経験を生かして、開業後も診療しているんですね。
そうですね。特に頭痛でお悩みの患者さまはよくご来院されますので、一人ひとりの生活環境や症状の度合いなどを詳しくお聞きし、少しでもつらい症状を和らげられるようにサポートしています。
お話を聞く際にもう一つ大切にしているのは、訴えられている症状の原因に、別の病気が隠れていないかどうかを見逃さないようにすることです。患者さまから病状や生活習慣などをすべて事細かにお話しいただくことは難しいと思いますので、気になることがあった際はこちらからポイントとなることを尋ねるなどして、漏れがないようにしています。また、詳細な検査をするための機器・設備面の充実化にも力を入れています。
お話を聞く際にもう一つ大切にしているのは、訴えられている症状の原因に、別の病気が隠れていないかどうかを見逃さないようにすることです。患者さまから病状や生活習慣などをすべて事細かにお話しいただくことは難しいと思いますので、気になることがあった際はこちらからポイントとなることを尋ねるなどして、漏れがないようにしています。また、詳細な検査をするための機器・設備面の充実化にも力を入れています。
複数の選択肢の中から、症状・原因に応じた治療法を見極め、緩和を目指す
力を入れている治療について、てんかんからお聞かせください。
てんかんは、「てんかん発作」を繰り返し起こす病気ですが、その症状は人によってさまざまです。「数秒間ほど頭がぼーっとする」「手足がぴくぴく動く」という方もいれば、数分間意識がなくなってしまう方もいらっしゃいます。そのため検査の際は、脳波を確認することはもちろん、問診により発作状態を詳しく伺うことを大切にしています。
治療は主に抗てんかん薬を使って行いますが、抗てんかん薬にはさまざまな種類があります。そのお薬により、発作を抑えるメカニズムや作用などが異なりますので、患者さまの発作の種類などに応じて使い分けています。また、私の勤務医時代と比べると、お薬の種類は増えています。より良い治療結果に導けるよう、そういった新しい情報を取り入れ、勉強していくことも大切にしています。
治療は主に抗てんかん薬を使って行いますが、抗てんかん薬にはさまざまな種類があります。そのお薬により、発作を抑えるメカニズムや作用などが異なりますので、患者さまの発作の種類などに応じて使い分けています。また、私の勤務医時代と比べると、お薬の種類は増えています。より良い治療結果に導けるよう、そういった新しい情報を取り入れ、勉強していくことも大切にしています。
患者さまの数が多いという頭痛について、原因や治療法を教えてください。
頭痛には大きく分けて「片頭痛」と「緊張型頭痛」の二つのタイプがあります。片頭痛は、ストレスなどが原因で頭の血管が拡張・炎症して痛みを引き起こすといわれており、緊張型頭痛は頭の周りの筋肉が凝り固まることで起こります。症状にも差があり、片頭痛は連日続いたり、ズキンズキンと激しい痛みが起こったりすることがあるのに対し、緊張型頭痛は生活に支障が出るほどの痛みはあまり起こりません。そのため、頭痛で医療機関を受診される患者さまの多くは、片頭痛でお困りの方です。
治療は、天候や月経周期などに影響を受けているかどうかといったこともお聞きし、その症状・誘発原因に応じたお薬を処方しています。睡眠習慣やストレス、食生活など、日常における頭痛を回避するためのアドバイスにも力を入れています。
実は私自身も、片頭痛の薬を飲んでいる一人です。同じように片頭痛を抱える者として、お薬に関する不安や、日常生活におけるつらさなど理解できる部分もあるかと思いますので、頭痛にお悩みでしたら気兼ねなくご相談ください。
治療は、天候や月経周期などに影響を受けているかどうかといったこともお聞きし、その症状・誘発原因に応じたお薬を処方しています。睡眠習慣やストレス、食生活など、日常における頭痛を回避するためのアドバイスにも力を入れています。
実は私自身も、片頭痛の薬を飲んでいる一人です。同じように片頭痛を抱える者として、お薬に関する不安や、日常生活におけるつらさなど理解できる部分もあるかと思いますので、頭痛にお悩みでしたら気兼ねなくご相談ください。
めまいについても、主な原因や治療方法をお伺いできればと思います。
めまいでお越しになる患者さまで特に多いのは、良性発作性頭位めまい症によるめまいです。これは、内耳の三半規管内で浮遊している耳石が原因となって起こるめまいであり、エプリー法と呼ばれる体操をすることによって緩和される方が多くいらっしゃいます。そのため、症状等に応じてお薬を出すかどうかを判断するようにしています。
またそのほかに、数は少ないですが脳卒中や、メニエール病を原因として起こるめまいもあります。そのため、そういった重篤な病気が隠れていないかどうかの鑑別を詳細に行うようにしています。
またそのほかに、数は少ないですが脳卒中や、メニエール病を原因として起こるめまいもあります。そのため、そういった重篤な病気が隠れていないかどうかの鑑別を詳細に行うようにしています。
医師の方々との情報交換・研鑽により、知識のブラッシュアップに努める
医療業界において期待していることや、そのための取り組みはありますか?
例えば片頭痛に関していえば、月に一度注射をすることで発症抑制が期待できるお薬が出てきています。今も研究は続けられていますので、今後も新しい薬が出てくる可能性は高いと思いますし、てんかんに関しても新しいお薬が出てくる可能性はあると思います。
そういった医療分野における発展に期待するとともに、医師として、新しい治療法や薬の使用法などの情報収集に努めていきたいですね。また、新しい治療法も含めたさまざまな選択肢の中から、患者さまがより良い治療法を選べるよう、患者さまへの丁寧なご説明・情報発信にも力を入れていきたいと考えています。
そういった医療分野における発展に期待するとともに、医師として、新しい治療法や薬の使用法などの情報収集に努めていきたいですね。また、新しい治療法も含めたさまざまな選択肢の中から、患者さまがより良い治療法を選べるよう、患者さまへの丁寧なご説明・情報発信にも力を入れていきたいと考えています。
そういった情報収集のために大切にしていることがあれば教えてください。
懇意にさせていただいている医師の方々との情報交換を定期的に行うようにしています。どの先生方も、医師としての知識と技術を兼ね備えた方々です。お話をし、診断や治療における考え方を知ることは、とても有意義な時間だと感じています。
勤務医時代と違い、開業医は個人で判断し診療を行うことがほとんどです。常に新しい知識を取り入れていくことで、より良い治療を患者さまに提供していきたいと思っています。
勤務医時代と違い、開業医は個人で判断し診療を行うことがほとんどです。常に新しい知識を取り入れていくことで、より良い治療を患者さまに提供していきたいと思っています。
最後に、この記事を読まれている方へメッセージをお願いします。
今回お話しした頭痛、てんかん、めまいに関してはもちろん、そのほかの症状に関しても、その原因や適する治療法は、患者さまごとに異なります。当クリニックでは、患者さまのお話を丁寧にお聞きし、詳細に検査をすることで、一人ひとりの患者さまに合った治療をご提案できるように努めています。
皆さまと信頼関係を築き、困ったことがあった際に気兼ねなく相談していただける存在になれれば幸いです。遠慮なく、ご相談にお越しください。
皆さまと信頼関係を築き、困ったことがあった際に気兼ねなく相談していただける存在になれれば幸いです。遠慮なく、ご相談にお越しください。