総合的な診療が強み。病歴や表情・話し方などから、より良い選択肢を提案
院長
中村 亮斉
取材日:2021年9月29日
中村 亮斉先生(日本内科学会認定 総合内科専門医)にインタビュー
幼いころから父と同じ医師を目指し、学生時代はスポーツに打ち込む
医師を目指した理由や、どんな子ども時代を過ごしたかを教えてください。
両親に自由に育ててもらいましたし、田舎育ちなので、いつも外で遊んでいました。冬でも半袖で学校に行っているような子どもでした。スポーツが好きで、小学生時代はサッカー部、中学・高校時代はバレー部、大学時代はサッカー部と、ずっと運動部に所属していました。大学のサッカー部での経験は、医師になってからも生かされていると思います。かなり激しい部活だったので、体力がつきましたし、上下関係を学ぶ意味でも、役に立ちました。
「医師になる」という選択肢は、小さなころからあったと思います。父が内科の医師でしたので、保育園の将来の夢では「お父さんの後を継ぐ」と言っていたみたいです。大学を選ぶ際に医学部以外の選択肢も考えましたが、患者さまから尊敬され、楽しく診療をしている父の姿を見ていたので、あえて別の道を選ぶようなことはしませんでした。魅力のある仕事だと感じていたんだと思います。
「医師になる」という選択肢は、小さなころからあったと思います。父が内科の医師でしたので、保育園の将来の夢では「お父さんの後を継ぐ」と言っていたみたいです。大学を選ぶ際に医学部以外の選択肢も考えましたが、患者さまから尊敬され、楽しく診療をしている父の姿を見ていたので、あえて別の道を選ぶようなことはしませんでした。魅力のある仕事だと感じていたんだと思います。
医学部に進んだ時点で、内科の医師を目指されていたのでしょうか？
幅広く診療ができる人になりたいと思っていたので、内科か外科かでは少し迷いました。内科を選んだのは、性に合っていると感じたからです。病態を診て、例えば薬であれば「この症状に効くからこれ」というように、いろいろ考えて謎解きしていくような診療スタイルが、自分に合っていると感じました。
私が研修医になったころは、今とは違い、臓器別に診療科が分かれてはいませんでした。そのため研修医時代は、循環器や消化器、呼吸器といろんな患者さまを診ていました。救急病院でも働いていたので、それこそいろいろな症状の患者さまの診療を行いました。その経験は非常に役に立ったと感じています。その後、循環器を選んだのは、内科の中でも生死に直結するような重篤な病気は循環器に多いからです。「今すぐ処置をしないと生死にかかわる」という状態に、怖がらずに対応できるというのは強みになると感じました。それに、そういった対応を臆せずにできる先輩たちが格好良かったという理由もあります。
私が研修医になったころは、今とは違い、臓器別に診療科が分かれてはいませんでした。そのため研修医時代は、循環器や消化器、呼吸器といろんな患者さまを診ていました。救急病院でも働いていたので、それこそいろいろな症状の患者さまの診療を行いました。その経験は非常に役に立ったと感じています。その後、循環器を選んだのは、内科の中でも生死に直結するような重篤な病気は循環器に多いからです。「今すぐ処置をしないと生死にかかわる」という状態に、怖がらずに対応できるというのは強みになると感じました。それに、そういった対応を臆せずにできる先輩たちが格好良かったという理由もあります。
循環器内科でのやりがいや、資格を取得した理由を教えてください。
勤務医時代の救急診療の経験から言えば、例えば瀕死の状態の患者さまに対し、やるべき処置を正しい順序で行うことができ、結果的に助けることができた時は、やはりやりがいを感じますね。医師としての自分の判断や、スタッフのサポートなど、いろいろなことがうまくいった時です。
「日本内科学会認定 総合内科専門医」「日本循環器学会認定 循環器専門医」の資格に関しては、内科や循環器を専門に診療しているのであれば、取ろうとして取るものではなく、取るべくして取るものだと思います。小さな世界ならともかく、ほかの世界に出たら、私が何を得意としているのかは誰もわかりません。資格を取得することは、どんな経験をして、何を専門に勉強してきたのかの証になります。患者さまからすると不安なく受診できる情報の一つになるので、取得するのが自然だと思います。
「日本内科学会認定 総合内科専門医」「日本循環器学会認定 循環器専門医」の資格に関しては、内科や循環器を専門に診療しているのであれば、取ろうとして取るものではなく、取るべくして取るものだと思います。小さな世界ならともかく、ほかの世界に出たら、私が何を得意としているのかは誰もわかりません。資格を取得することは、どんな経験をして、何を専門に勉強してきたのかの証になります。患者さまからすると不安なく受診できる情報の一つになるので、取得するのが自然だと思います。
「日本内科学会認定 総合内科専門医」として、得意とする総合的な診療を提供
高血圧症の治療での工夫や、患者さまの来院のきっかけを教えてください。
高血圧症の患者さまは、「健診で引っかかった」「測ってみたら高くて心配になった」という方が多いですね。治療をする際は、患者さまの症状や背景に応じた対応をするようにしています。何らかの障害が出ている場合には直ちに降圧剤を出したり、そうでない場合は、まずはご家庭での血圧を測ってもらったりといった感じですね。降圧剤を選ぶ際も、その組み合わせなどはさまざまですので、患者さまに合わせて選ぶようにしています。
血圧を正常に保つことは、脳卒中や心臓病のリスクを下げることにつながると明確にわかっています。お薬を飲むのを嫌がられる患者さまもいますが、大事なのはお薬を飲むか飲まないかではなく、血圧が良い状態で保たれることです。大きな病気を予防する方法があるのにそれを避けるのはよくありません。だからこそ、できるだけ継続できるような治療方法をご提案するようにもしています。高血圧症は長く付き合っていく病気ですので、その患者さまの価値観に合わせて、できるだけ手間がかからない治療法をご提案しています。
血圧を正常に保つことは、脳卒中や心臓病のリスクを下げることにつながると明確にわかっています。お薬を飲むのを嫌がられる患者さまもいますが、大事なのはお薬を飲むか飲まないかではなく、血圧が良い状態で保たれることです。大きな病気を予防する方法があるのにそれを避けるのはよくありません。だからこそ、できるだけ継続できるような治療方法をご提案するようにもしています。高血圧症は長く付き合っていく病気ですので、その患者さまの価値観に合わせて、できるだけ手間がかからない治療法をご提案しています。
心不全の治療内容や、治療において心がけていることを教えてください。
介護施設への訪問診療を行っていることもあり、ご年配の方や、心不全で入院されていた方の退院後の内服調整を主に行っています。心不全は、病名ではなく「心臓の働きが不十分な状態」のことを指しており、心筋梗塞や心臓弁膜症が原因となっている場合など、その症状はさまざまです。そのため、超音波検査などでしっかり原因を調べて、お薬を出したり、より詳細な検査ができる病院に紹介したりといった対応をしています。
治療で心がけていることは、しっかりと患者さまの状態を見極めることです。表情や歩き方、息遣いなどいろいろな角度から心不全の状態を把握するようにしています。心不全のお薬は、年々新しいものが出てきており、治療の選択肢は昔より増えています。患者さまの状態やお薬の選び方などをしっかり知っていることで、例えば入退院を繰り返している方でも、そのスパンを長くしたり、その時期を遅らせたりといったコントロールができると考えています。
治療で心がけていることは、しっかりと患者さまの状態を見極めることです。表情や歩き方、息遣いなどいろいろな角度から心不全の状態を把握するようにしています。心不全のお薬は、年々新しいものが出てきており、治療の選択肢は昔より増えています。患者さまの状態やお薬の選び方などをしっかり知っていることで、例えば入退院を繰り返している方でも、そのスパンを長くしたり、その時期を遅らせたりといったコントロールができると考えています。
内科を専門とする医師として、総合的な診療も得意とされているそうですね。
はい、患者さまの中には「ちょっとした体調不良だけど、専門的に診てもらったほうがいいのか」「何科に相談すればいいのか」などとお悩みの方もいらっしゃると思います。そのような場合は、まずはどんな症状でも一度相談してほしいなと思っています。診察の結果、当院で治療を完結できることもあれば、「この症状だと○○科だな」と紹介できることもあります。軽度な外科治療などであれば当院で対応することも可能です。
「なかなか治らない症状に悩んでいる」という方も多いと思いますが、そのような場合も相談してほしいです。当院では問診をとても大事にしており、これまでの病歴などをお伺いすることで、現在の症状の原因がわかることもあります。お話や検査をして、例えば「息苦しさは心臓の病気が原因ではないですよ」とお伝えすることができれば、患者さまの不安は一つ解消されると思います。いろいろな症状を診て、その原因を紐解いていくような総合的な診療を得意としておりますので、まずはご相談ください。
「なかなか治らない症状に悩んでいる」という方も多いと思いますが、そのような場合も相談してほしいです。当院では問診をとても大事にしており、これまでの病歴などをお伺いすることで、現在の症状の原因がわかることもあります。お話や検査をして、例えば「息苦しさは心臓の病気が原因ではないですよ」とお伝えすることができれば、患者さまの不安は一つ解消されると思います。いろいろな症状を診て、その原因を紐解いていくような総合的な診療を得意としておりますので、まずはご相談ください。
より良い選択肢を提示できるよう、知識の習得を怠らずに続けていく
医師として、今後力を入れていきたいことはありますか？
先ほどお話ししたように、心不全や糖尿病などのお薬は、新しいものがどんどん出てきています。治療の選択肢は多ければ多いほど治療がしやすくなりますし、患者さまのメリットにもなりますので、そういった新しい治療法などに関してしっかり勉強をして、把握をして、うまく使っていきたいなと思っています。
例えば、私がお薬について知らなければ、「ここまで重症化してしまった患者さまは、もう入院しか方法がない」と考えてしまうかもしれません。でも、その症状に合うお薬を知っていれば、そのお薬を出すことで入院を防ぐことができます。「実はもっと良い選択肢があるのに知識がなくて患者さまに示せない」というのは避けたいですね。年齢を重ねると、新しいものを取り入れるのが難しくなったりもしますが、そこは自分自身で気を付けて、取り組んでいこうと思っています。
例えば、私がお薬について知らなければ、「ここまで重症化してしまった患者さまは、もう入院しか方法がない」と考えてしまうかもしれません。でも、その症状に合うお薬を知っていれば、そのお薬を出すことで入院を防ぐことができます。「実はもっと良い選択肢があるのに知識がなくて患者さまに示せない」というのは避けたいですね。年齢を重ねると、新しいものを取り入れるのが難しくなったりもしますが、そこは自分自身で気を付けて、取り組んでいこうと思っています。
診療をする際に、大切にしていることがあれば教えてください。
患者さまのお話をしっかり聞くこと、問診ですね。診察をする際は、治療にかかわることに加えてもう一つ何かお聞きするようにしています。「最近忙しいですか」とか、農業をしている人が多いので「作物の具合はどうですか」とかですね。患者さまの中には、「あんまり長く話しちゃ悪いかな」と気を遣う方もいらっしゃいますので、そういったお話をすることで、言いそこなった訴えなどが出てくることもあります。
話しやすい雰囲気づくりを狙ってしているわけではないんですが、やっぱり診療も人と人との付き合いなので、話しやすい雰囲気は大事ですよね。「治療中の血圧に関しては安定しているけど、最近ほかに不調がある」といった話を遠慮してできない方もいらっしゃいますので、話しやすさには気を遣うようにしています。
話しやすい雰囲気づくりを狙ってしているわけではないんですが、やっぱり診療も人と人との付き合いなので、話しやすい雰囲気は大事ですよね。「治療中の血圧に関しては安定しているけど、最近ほかに不調がある」といった話を遠慮してできない方もいらっしゃいますので、話しやすさには気を遣うようにしています。
この記事を読んでいる方へ、メッセージをお願いします。
どんな症状でも、どんな病気でも、まずはご相談ください。「日本内科学会認定 総合内科専門医」として、総合的な内科診療を得意としていますので、症状に合わせた治療法をご提案したり、適する医療機関をご紹介したりといった、何らかの対応はできると思います。
「何科が良いのかな」「こんなことを相談しても良いのかな」など迷った際は、ご相談いただければ真摯に対応します。地域のホームドクターとして、皆さまの健康を守りたいと思っていますので、遠慮なくご相談ください。
「何科が良いのかな」「こんなことを相談しても良いのかな」など迷った際は、ご相談いただければ真摯に対応します。地域のホームドクターとして、皆さまの健康を守りたいと思っていますので、遠慮なくご相談ください。
