人生のターニングポイントはいつですか？

私は、基幹病院に勤務していた時代、さまざまな手術に携わってきました。リウマチも、現在のようにまだ生物学的製剤のなかった時代ですから、保存的療法が難しく、人工関節の手術を多く行っていました。私は、当院の2代目でしたので、基幹病院での勤務を経た後、2009年に父が院長を務めていた当院に理事長として就任することになりました。開業医の立場になってみて気付いたのは、手術をした患者さまが、術後のリハビリテーションがうまくいかず、調子を落としてしまっている方が多くいらっしゃるということです。勤務医時代は、次々に手術をこなすことに精いっぱいで、その後、患者さまがどのような経過を辿っていったのか、しっかりと診ることができていませんでした。当院で診療を行うようになって、リハビリテーションの大切さに気付き、リハビリテーションに力を入れなければならないと気付いたのです。これは、大きなターニングポイントでした。また、先天性の二分脊椎症に関しても、自立した日常生活を送ることができる成人になるためには、手術を行うだけではなく、その後のリハビリテーションがとても重要です。リハビリテーションに力を入れるためには、複数の理学療法士の力が必要となります。そのため、当院では複数の理学療法士を雇い、患者さまが健康的で自立した日常生活を送っていくためのサポートをすることに注力していくことにいたしました。これまで、多くの手術に携わってきたからこそ、患者さまの術後のことに意識が向いたのです。リハビリテーションを通じて、術後のQOLを向上させ、健康的な生活を維持するサポートをしていくことが私自身の使命ではないかと考えたのです。

整形外科について学ぼうと思われた理由があれば教えてください。

父も整形外科の医師でしたので、自然と整形外科の道に興味を持ちました。整形外科の手術は、ドリルやノミのような機器を使い、骨を掘削したり、ボルトで留めたり、人工関節をセメントで固定したりと、ダイナミックな手術が多いのが特徴で、自身には向いているように感じました。また、整形外科の手術は、ほかの外科の手術と異なり、手術を行うことで機能が低下することがなく、患者さまがお困りの症状を手術によって改善することができるという点も魅力に感じたのです。手術をすることで、患者さまから感謝の言葉を頂戴することも多く、その点に関しては整形外科の医師としてのやりがいを感じます。しかし、手術によって歩けるようになったとしても、それ以降、リハビリテーションをしないでいると、やはり機能は低下してしまいます。手術だけではなく、リハビリテーションも行うことで、症状の改善が見込めるのです。これまで、運動する習慣もなく太っていた方が、リハビリテーションを行うことによって生活習慣も改善され、健康的になっていくのを見ると、嬉しく感じます。

診療のモットーを教えてください。

患者さまが健康的な生活を維持するための治療やリハビリテーションを提供するためには、患者さまお一人おひとりに合わせたプロトコルが必要です。その方に合わせたオーダーメイドの治療方針をご提案していくことをモットーにしています。理学療法士にも、そこにポイントを合わせて治療プランを立てるようにと伝えています。また、当院では、いつまでも通院していただくのではなく、卒業というゴールを決めた上で、治療計画を立てていきます。ゴールまで到達したら、もう受診する必要はなく、その方は卒業となります。

今後力を入れていきたいと考えている治療について理由と共に教えてください。

当院ではリハビリテーションに注力しており、保険診療でのリハビリテーションのほか、足腰が弱って歩行や日常生活が難しくなった方に対して、介護保険によるデイケアとデイサービスも行っています。将来的には理学療法士をご自宅まで派遣する訪問リハビリテーションや、最終的に看取りまで行うことができたらと思っています。

スタッフ教育で力を入れているところはありますか？

スタッフには、勉強を続けて、新しい知識を身につける努力をしてもらうように指導しています。また、お互いに思っていることを包み隠さず、意見交換するようにと教育しています。患者さまの治療方針、仕事の進め方について、各自、違う意見を持っていることと思います。異なる意見を相手に伝えるのは難しいことかもしれませんが、お互い思っていることを包み隠さずに伝え、ぶつかるところはぶつかった上で納得することが大切です。意見交換することによって、自分が間違っていることにも気付けることでしょう。見て見ぬふりはやめて、自分自身に正直になりなさい、という教育を行っています。

この町の好きなところを教えてください。

私は、千林で生まれ育ちました。近くには、安く買い物ができる商店街もあり、大阪らしい人間味のあふれる地域だと思います。お隣のお父さんが何の仕事をしているのか、お隣の娘さんのお子さんが何をしているのかまでわかっているぐらい、濃密な近所づきあいがあるところです。ある意味おせっかいなのかもしれませんが、皆、優しくて、コミュニケーションを取りやすいところだと思います。町自体も小さくて、静かで、住みやすいところです。高齢者人口は、大阪市の中でも多い地域です。

地域の医療貢献のために取り組んでいることがあれば教えてください。

現在は、地域で通院が難しくなった方のために、送迎サービス付きの通所リハビリテーションを提供しています。できれば、将来的にはスタッフの人数も増やし、リハビリテーションのスキルもアップして、地域の方々の看取りまで対応できるよう、訪問リハビリテーションにも対応していけるようになれればと考えています。地域の皆さまに、医療でも介護でも貢献していくことを目標に、今後も取り組んでいきたいと思います。

尊敬する人物はいらっしゃいますか？また、その理由を教えてください。

尊敬する人物は、勤務医時代に、私のことを育ててくださった部長の先生です。右の頬を叩かれたら左の頬を差し出すような温厚で我慢強い方で、指導する時にも下手に手を出すことなく、我慢強く見守ってくださいました。これはまずいという時だけ、そっと肩に手を置いて教えてくださるのですが、それ以外の時はじっと見守ってくださるのです。その先生に教えていただいたおかげで、私自身が若い先生やスタッフたち、自分の子どもに何かを教える時、下手に口や手を出さずに我慢強く見守りながら指導することができるようになりました。

《ネット受付可》村上整形外科(大阪市旭区｜千林大宮駅)

	月	火	水	木	金	土	日	祝
9:00～11:30	●	●	●	●	●	●	休	休
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村上整形外科の基本情報

医院名

村上整形外科

診療科目

整形外科リハビリテーション科リウマチ科

診療内容

整形外科疾患一般/関節リウマチ/二分脊椎症

ネット受付

住所

アクセス

谷町線千林大宮駅2番出口徒歩5分

駐車場有り（4台）その他提携駐車場有り。

診療時間・休診日

休診日

日曜・祝日

土曜診療

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17:00～19:00				●			休	休

電話番号

06-6953-8577

特徴・設備

特徴	院内感染対策
待合室	空気清浄器加湿器アルコール除菌無料マスク
設備	バリアフリー個室キッズスペースベビーカー置き場駐輪場駐車場親子トイレリハビリ設備
駐車場	駐車場有り（4台）その他提携駐車場有り。
専門医	日本整形外科学会認定整形外科専門医日本リウマチ学会認定リウマチ専門医

対応可能な症状・疾患など

症状・疾患	リウマチ骨粗鬆症

最終更新日 2025年3月31日

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