内視鏡検査を軸に、胃腸疾患や肛門疾患など幅広い診療に対応する医師
院長
小田木 勲
取材日:2022年12月6日
小田木 勲先生(日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医)にインタビュー
内視鏡検査を軸に、胃腸疾患や肛門疾患など幅広い診療に対応する医師
医師を目指したきっかけと、消化器内視鏡の道に進んだ理由を教えてください。
医師を目指したのは、「感謝してもらえるような仕事がしたい」と考えていたことと、同級生から影響を受けたことがきっかけです。中高生にもなると、将来なりたい職業の話に花を咲かせるかと思いますが、私の周囲には資格のある職業を目指す同級生が多かったため、私も自然と手に職を付けようと考えるようになりました。その中でも医師を選んだのは、何かあれば誰もが通う身近な場所で役に立てる点に魅力を感じたからです。また、医師の親戚達から仕事の話を聞かせてもらっていたので、医師への憧れと共に親近感もありました。
内視鏡に興味を持ったのは、東京慈恵会医科大学に内視鏡へ特化した診療科があったからです。近年は、この分野に特化した診療科も増えてきていますが、当時は珍しい存在でした。母校の伝統ある診療科で専門性を高められることと、予防医学の可能性と将来性に惹かれ、興味を持ちました。内視鏡は検査しながらその場で診断するのみならず治療手術もできるので、シンプルで分かりやすい上に患者さまの負担を最小限に抑えた形で治療を進められるという魅力もあります。
内視鏡に興味を持ったのは、東京慈恵会医科大学に内視鏡へ特化した診療科があったからです。近年は、この分野に特化した診療科も増えてきていますが、当時は珍しい存在でした。母校の伝統ある診療科で専門性を高められることと、予防医学の可能性と将来性に惹かれ、興味を持ちました。内視鏡は検査しながらその場で診断するのみならず治療手術もできるので、シンプルで分かりやすい上に患者さまの負担を最小限に抑えた形で治療を進められるという魅力もあります。
大学病院勤務医の時に経験したことで、現在の診療にも役立っていることは何ですか?
大学病院勤務時は、上部消化管(食道・胃・十二指腸)では逆流性食道炎や胃・十二指腸潰瘍、悪性疾患(食道がん、胃がん、悪性リンパ腫など)、機能性ディスペプシア(内視鏡検査で大きな異常所見がないにも関わらず胃痛や胃もたれ、嘔気などが生じる疾患)などの疾患を、下部消化管(大腸、小腸)では、大腸がんや大腸ポリープのほか、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患、過敏性腸症候群などの疾患を幅広く診てきました。
さまざまな疾患を経験してきたことで、内視鏡の技術や診断に必要な知識が身につきました。診断・治療を即座に進めていくためには、経験がとても大切です。医師になりたての若い時期から、あらゆるケースの内視鏡の経験を積み上げてこられたことは、現在の診療にとても役立っています。「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」としてこれまでの経験を活かしながらプライドを持って診療できています。
さまざまな疾患を経験してきたことで、内視鏡の技術や診断に必要な知識が身につきました。診断・治療を即座に進めていくためには、経験がとても大切です。医師になりたての若い時期から、あらゆるケースの内視鏡の経験を積み上げてこられたことは、現在の診療にとても役立っています。「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」としてこれまでの経験を活かしながらプライドを持って診療できています。
内視鏡検査を行う中で、やりがいを感じるのはどんな時ですか?
近年はインターネットを利用して患者さまご自身で病気や症状を調べ、検査や治療ができるクリニックを探すことが多いと思います。数多くある内視鏡クリニックの中から当院を選択し受診された患者さまが検査後に、「このクリニックで検査を受けることにして本当に良かったよ。」と感謝のお言葉をくださるのはとても嬉しいです。また、早期がんを発見し(外科手術になる前に)当院の内視鏡施術により治療が完結した時の患者さまのリラックスされた笑顔を拝見した際には、この仕事の意義ややりがいを強く感じます。
内視鏡検査のなかでも大腸内視鏡検査は、患者さまにとって特にハードルの高い検査だと思います。そのため個人のご要望に合わせた形でご提供する「パーソナライズ内視鏡検査」をご用意しています。検査医師の性別/下剤の種類/下剤の服用場所(院内or自宅)/検査時間帯(下剤内服の時間によって朝一の検査が可能)など、患者さまのご要望に合わせた形で内視鏡の施術をご提供することで検査の敷居を下げております。
こうした取り組みが患者さまに伝わり、「ここで検査して良かった」とポジティブな感想をいただけているのはとてもうれしい限りです。
内視鏡検査のなかでも大腸内視鏡検査は、患者さまにとって特にハードルの高い検査だと思います。そのため個人のご要望に合わせた形でご提供する「パーソナライズ内視鏡検査」をご用意しています。検査医師の性別/下剤の種類/下剤の服用場所(院内or自宅)/検査時間帯(下剤内服の時間によって朝一の検査が可能)など、患者さまのご要望に合わせた形で内視鏡の施術をご提供することで検査の敷居を下げております。
こうした取り組みが患者さまに伝わり、「ここで検査して良かった」とポジティブな感想をいただけているのはとてもうれしい限りです。
専門性を生かした診断・治療で、内視鏡に特化する医師としての務めを果たす
ピロリ菌感染症の検査には、どんなきっかけで来院される方が多いですか?
精密検査にお越しくださる方は、健診のバリウム検査(X線造影検査)で異常を指摘されたり、血液検査でピロリ菌の抗体陽性を指摘されたのをきっかけに受診される方が多いです。ピロリ菌は胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎の原因となるだけでなく、感染した状態が続けば続くほど、将来的な胃がんのリスクも上がります。「ピロリ菌は除菌した方がいい」とご理解いただいている方は多いのですが、将来的に胃がんのリスクがあること、除菌後も萎縮粘膜(=ピロリ菌が炎症を起こしたことでできる変化で将来的に胃がんが発生しやすい粘膜)はあまり元に戻らないので胃がんのリスクがなくなるわけではないということをご存じの方はまだ少ないと感じます。患者さまに正しい情報を伝えることは、「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」としての務めでもあります。そのため診断・治療(除菌)して終わりではなく、その後の経過観察を行い、将来的な胃がんリスクについてもきちんとお伝えしています。
胃潰瘍の診断・治療を行う際に重要なことを教えてください。
胃潰瘍の症状は、みぞおちの痛みや不快感です。吐き気、嘔吐、胸やけ、胃もたれ、食欲不振などを伴うこともあります。ピロリ菌の感染が原因の可能性もありますので、ピロリ菌の検査歴・除菌有無を確認しています。また、このような症状が続く場合には胃がん・悪性リンパ腫など胃の悪性疾患の可能性も念頭に置く必要があります。
胃潰瘍が生じる原因は、ピロリ菌やストレスのほか、鎮痛剤や抗生物質の内服薬などさまざまです。胃潰瘍の治療は薬物療法(胃酸の分泌を抑制する薬、胃の粘膜を修復する薬)になりますが、上記のような原因があれば解決策(ピロリ菌除菌、ストレス解消、内服薬中止など)を図ることが大切です。
いつもと違う症状で気になる、症状がなかなか改善しないなどの場合は、早めに検査を受けていただきたいと思います。胃カメラ(胃内視鏡検査)はつらくて苦しいというネガティブなイメージがあり踏み出せない方もいらっしゃるかもしれませんが、当院の胃カメラは鎮静剤を使用して眠っている間に楽に検査ができますので、ぜひ一度、ご相談いただければと思います。
胃潰瘍が生じる原因は、ピロリ菌やストレスのほか、鎮痛剤や抗生物質の内服薬などさまざまです。胃潰瘍の治療は薬物療法(胃酸の分泌を抑制する薬、胃の粘膜を修復する薬)になりますが、上記のような原因があれば解決策(ピロリ菌除菌、ストレス解消、内服薬中止など)を図ることが大切です。
いつもと違う症状で気になる、症状がなかなか改善しないなどの場合は、早めに検査を受けていただきたいと思います。胃カメラ(胃内視鏡検査)はつらくて苦しいというネガティブなイメージがあり踏み出せない方もいらっしゃるかもしれませんが、当院の胃カメラは鎮静剤を使用して眠っている間に楽に検査ができますので、ぜひ一度、ご相談いただければと思います。
内視鏡検査で大腸ポリープを発見・診断する大切なポイントは何ですか?
大腸がんになる可能性のあるポリープには、①腺腫、②鋸歯状ポリープの中でもSSA/P(sessile serrated adenoma/polyp)の2種類があります。①は左側結腸や直腸、②は右側結腸や盲腸に多く認められます。それぞれのポリープの特徴を理解して発生しやすい部分を詳細に観察することがポイントです。内視鏡の死角になりやすい、ひだ裏部分なども十分に時間をかけて確認するようにしています。平らなものや色調が異なるもの、とても小さなポリープもあります。当院では白色光観察に加え画像強調内視鏡観察を加えることでポリープを見逃さないようにしています。切除すべきポリープは小さなポリープでもしっかり見つけて治療できることは、当院の強みでもあります。当院の大腸腺腫検出率(Adenoma detection rate: ADR)は50%以上の水準を維持しており、院長以下、経験のある「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」が検査を担当しております。
患者さまに不利益が生じないよう、受けやすい内視鏡検査を継続して提供
今後、「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」として注力していきたいことはありますか?
内視鏡検査が必要な方に検査をお受けいただけるように努めていきたいです。何らかの症状があるのに検査に踏み出せていない方や、以前受けた検査が苦しかったので躊躇してしまっている方など、検査を受けないことでの(癌の発見が遅れ進行してしまうなどの)不利益が生じないよう、検査を受けやすい環境作りに注力しています。手遅れになる前に、30歳を超えたら胃と大腸の内視鏡検査を受けて胃がん・大腸がんの予防をしていただきたいです。
当院は高田馬場駅徒歩1分の駅前にあります。高田馬場駅はJR山手線、地下鉄東西線、西武新宿線の複数路線が乗り入れているので交通の便が良く、都内のみならず近隣の県や地方からのご来院もあります。そして、平日は20時まで、土日も診療しておりますので、お仕事や子育てで忙しい患者さまも受診しやすいかと思います。ちょっとした不安や違和感などがあれば気兼ねなくご受診ください。
当院は高田馬場駅徒歩1分の駅前にあります。高田馬場駅はJR山手線、地下鉄東西線、西武新宿線の複数路線が乗り入れているので交通の便が良く、都内のみならず近隣の県や地方からのご来院もあります。そして、平日は20時まで、土日も診療しておりますので、お仕事や子育てで忙しい患者さまも受診しやすいかと思います。ちょっとした不安や違和感などがあれば気兼ねなくご受診ください。
現在、診療する中で課題に感じていることがあれば教えてください。
たくさんの患者さまにお越しいただいているなかでお一人お一人のご不安に寄り添い、少しでも患者さまの不安な気持ちを解消できるようにスタッフ一同注力しておりますが、受け取り方や感じ方は人それぞれ異なるので、こちらの思いがうまく伝わらないこともあり、その点には難しさを感じています。また、一人でも多くの方にご受診いただけるよう工夫を凝らしておりますが、医療現場では急患や想定外のことは付き物であり、時間通りに進まぬことが多々あるため、患者さまが想定されているようにご案内できない場合もあります。この点へのご理解・ご協力をいただけますと大変助かります。効率化できる業務は効率化を図り、医師・看護師・事務で連携して、今後もより良い診療・検査を提供できるよう引き続き努めていきたいと考えています。
では最後に、ページをご覧の患者さまに向けてメッセージをお願いします。
当院は「胃がん・大腸がんで亡くなられる方をゼロにする」をモットーに、大学病院と同等の検査・治療を目指して診療を行っています。鎮痛剤や経鼻内視鏡を使用した、苦痛の少ない胃内視鏡検査のほか、院内の個室で下剤を服用したあと、大腸内視鏡検査を受けることもできます。「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」としての知識や経験はもちろん、「日本消化器病学会認定 消化器病専門医」「日本内科学会認定 総合内科専門医」として多角的な視点を持って消化器全般のお悩みに対応いたします。
患者さまにとって身近な存在となり、気兼ねなくお越しいただける環境作りにスタッフ一同で取り組んでいます。気になる症状がございましたら、いつでもご相談ください。
患者さまにとって身近な存在となり、気兼ねなくお越しいただける環境作りにスタッフ一同で取り組んでいます。気になる症状がございましたら、いつでもご相談ください。