
院長
近藤 圭介
取材日:2023年1月20日
近藤 圭介先生(日本呼吸器学会認定 呼吸器専門医)にインタビュー
「ぜんそく」「肺気腫」など、一つひとつの症状や原因を見極めて対応
先生がこれまでどのような疾患について力を入れて学んできたのかを教えてください。
主に気管支ぜんそく・肺気腫、そして間質性肺炎を始めとする肺炎など、呼吸器に関する診療を行ってきました。
ただ、何も呼吸器一本の診療を行ってきた訳ではありません。学生時代や勤務医時代を通じて、さまざまな基幹病院やクリニックで幅広い病気や診療方法について学んでまいりましたので、現在も呼吸器関連の疾患のみならず、さまざまな不調やお悩みの相談を承っております。
震災時の救護活動や、夜間の救急対応にも携わっていた時期もありました。そのため、急な発熱や呼吸困難など緊急性の高い問題にも対応することができるのも強みだと思っています。地域の皆さまがどのようなことも相談できる身近な医師として、どなたさまにも親身に対応するよう心がけて診療を続けています。
ただ、何も呼吸器一本の診療を行ってきた訳ではありません。学生時代や勤務医時代を通じて、さまざまな基幹病院やクリニックで幅広い病気や診療方法について学んでまいりましたので、現在も呼吸器関連の疾患のみならず、さまざまな不調やお悩みの相談を承っております。
震災時の救護活動や、夜間の救急対応にも携わっていた時期もありました。そのため、急な発熱や呼吸困難など緊急性の高い問題にも対応することができるのも強みだと思っています。地域の皆さまがどのようなことも相談できる身近な医師として、どなたさまにも親身に対応するよう心がけて診療を続けています。
ぜんそくは子どもに多いイメージですが、成人でもかかるのでしょうか?
気管支ぜんそくとは、空気が通る気道に炎症が生じ、息苦しさや発作などの症状を引き起こす病気です。確かにお子さまに多く見られる病気ではありますが、成人でもぜんそくになる方は少なくありません。むしろ高齢になるほど、肺気腫や心臓不全など似通った症状が特徴の病気にもかかりやすくなるため、診断・判別が困難な点では、お子さまよりも難しい病気であると言えます。
当クリニックでは、「日本呼吸器学会認定 呼吸器専門医」である私がレントゲンや心電図、超音波検査などを活用して検査します。場合によっては心疾患などが発見されるケースもありますが、その際は提携している基幹病院への紹介を行っています。お子さま・成人の方問わず、ぜんそくの症状に心あたりがあるという場合、まずは一度ご相談ください。
治療は吸入薬・内服薬がメインになりますが、継続的に続ける必要があるため、患者さまのモチベーションを維持できるようサポートすることを心がけていますね。ガイドラインの指標と私の経験を照らし合わせつつ、一人ひとりに合った方法で治療を進めて行きます。
当クリニックでは、「日本呼吸器学会認定 呼吸器専門医」である私がレントゲンや心電図、超音波検査などを活用して検査します。場合によっては心疾患などが発見されるケースもありますが、その際は提携している基幹病院への紹介を行っています。お子さま・成人の方問わず、ぜんそくの症状に心あたりがあるという場合、まずは一度ご相談ください。
治療は吸入薬・内服薬がメインになりますが、継続的に続ける必要があるため、患者さまのモチベーションを維持できるようサポートすることを心がけていますね。ガイドラインの指標と私の経験を照らし合わせつつ、一人ひとりに合った方法で治療を進めて行きます。
肺気腫はCOPDとも呼ばれますが、一体どのような病気なのでしょうか?
肺気腫は「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」とも呼ばれる、炎症性の疾患です。基本的には長期間の喫煙が原因であることが多く、そういった意味では生活習慣病の一種とも言えるでしょう。
肺気腫の厄介なポイントは、初期の症例では自覚症状が乏しい点にあります。そのため症状を持つ方の大半が未診断・未治療であることが実状です。しかし、肺気腫は放置することで心不全などにかかるリスクもあるため、できる限りの早期治療が望ましいです。肺気腫は先ほど述べた通り、喫煙が原因になることが多いですが、インフルエンザ・肺炎球菌などの予防接種を行うことで重症化の抑制や死亡のリスクを下げられることも知られており、是非ご検討いただきたいと思います。
ぜんそく同様、吸入薬・内服薬による治療が主軸になります。また生活習慣の見直しも大切で、必要に応じて栄養管理のための食生活指導なども行っています。
肺気腫の厄介なポイントは、初期の症例では自覚症状が乏しい点にあります。そのため症状を持つ方の大半が未診断・未治療であることが実状です。しかし、肺気腫は放置することで心不全などにかかるリスクもあるため、できる限りの早期治療が望ましいです。肺気腫は先ほど述べた通り、喫煙が原因になることが多いですが、インフルエンザ・肺炎球菌などの予防接種を行うことで重症化の抑制や死亡のリスクを下げられることも知られており、是非ご検討いただきたいと思います。
ぜんそく同様、吸入薬・内服薬による治療が主軸になります。また生活習慣の見直しも大切で、必要に応じて栄養管理のための食生活指導なども行っています。
さまざまな現場や診療に携わってきた経験を、地域医療に役立てる
肺炎治療における取り組みや注意しているポイントなどを教えてください。
新型コロナウイルスまん延の影響に伴い、肺炎についても耳にする機会が増えたのではないでしょうか?しかし、一言で肺炎と言ってもその種類はさまざまです。そのため、肺炎の種類・原因などをしっかり見極めた上で治療方針を立てていくことが大切になります。
多くの肺炎は、細菌やウイルスが肺に感染したことによって炎症を起こし、発生するものです。基本的には抗生剤を投与することで治療を試みます。一方で、「間質性肺炎」というタイプの症例は、ほかの肺炎とは事情が異なります。肺の中でも、肺胞という部分やその周辺に炎症が起きた状態になりますが、抗生剤では症状緩和が期待できません。そのため、細かい症状に合わせながら、免疫異常を抑制する形で治療を行う必要があります。
このように、カテゴリー的には同じ肺炎であっても、細かな症状や発生場所・原因によって、対処の仕方や注意すべき点などは違ってきます。私も症状の細かい見極めには現在も苦心していますが、必要に応じて外部機関とも協力し、病気の発見や重症化抑制のため、力を尽くしていますね。
多くの肺炎は、細菌やウイルスが肺に感染したことによって炎症を起こし、発生するものです。基本的には抗生剤を投与することで治療を試みます。一方で、「間質性肺炎」というタイプの症例は、ほかの肺炎とは事情が異なります。肺の中でも、肺胞という部分やその周辺に炎症が起きた状態になりますが、抗生剤では症状緩和が期待できません。そのため、細かい症状に合わせながら、免疫異常を抑制する形で治療を行う必要があります。
このように、カテゴリー的には同じ肺炎であっても、細かな症状や発生場所・原因によって、対処の仕方や注意すべき点などは違ってきます。私も症状の細かい見極めには現在も苦心していますが、必要に応じて外部機関とも協力し、病気の発見や重症化抑制のため、力を尽くしていますね。
過去の経験の中で、現在の診療に生かされていると感じることを教えてください。
そもそも呼吸器の分野に進もうと思ったのは、人間の生活において「呼吸」のもたらす影響がとても大きいと感じたためでした。生きるためにやはり呼吸は必要不可欠ですよね。呼吸に何かしらの問題や障がいが発生することは命に直結する場合もあり、とても重大なことです。そうした呼吸器の重要性を感じ、呼吸器の道に進むことを決意しました。
ただ、現在ではあまり診療科目の垣根にとらわれすぎるのもよくないなと思っています。私は「日本呼吸器学会認定 呼吸器専門医」である前に一人の医師ですから、呼吸器に限らず、患者さまのお悩みや症例には可能な限り対応できるようになりたいとも思っていました。
実際、クリニックの院長となった今は、呼吸器系の病気に限らず幅広い疾患・お悩みに対応しています。勤務医時代にさまざまな現場や診療に携わってきた経験が、今の診療にいかされているのだと思いますね。
ただ、現在ではあまり診療科目の垣根にとらわれすぎるのもよくないなと思っています。私は「日本呼吸器学会認定 呼吸器専門医」である前に一人の医師ですから、呼吸器に限らず、患者さまのお悩みや症例には可能な限り対応できるようになりたいとも思っていました。
実際、クリニックの院長となった今は、呼吸器系の病気に限らず幅広い疾患・お悩みに対応しています。勤務医時代にさまざまな現場や診療に携わってきた経験が、今の診療にいかされているのだと思いますね。
継承の際「こういうクリニックにしていきたい」などの思いはありましたか?
「近藤内科クリニック」は元々祖父と父が二人で開業したクリニックなんです。そのため、私は三代目ということになりますね。継承を決めた際は、昔からお世話になっていた地域の皆さまに恩返ししたいという思いもあって、「どなたでも通いやすいクリニック」を目指そうと思いました。
日々の診療では、患者さまのお話を親身に聞くことを心がけています。医師と患者という立場ではなく、一人の人間として不安な気持ちに寄り添いたいと思いますので、どのようなことでも気兼ねなくお話しいただければと思っています。病気の原因はどこに隠れているか分からないため、どのようなささいなこともご相談ください。
日々の診療では、患者さまのお話を親身に聞くことを心がけています。医師と患者という立場ではなく、一人の人間として不安な気持ちに寄り添いたいと思いますので、どのようなことでも気兼ねなくお話しいただければと思っています。病気の原因はどこに隠れているか分からないため、どのようなささいなこともご相談ください。
医師である前に一人の人間として、地域に寄り添った診療を
呼吸器の分野全体で、どのようなことが課題だと感じていますか?
医療業界は日々発展していますが、情報や治療方法が多様化・複雑化し過ぎてしまっている部分もあります。それに伴って、私たち医師も情報の取捨選択には一層気を配らなければならないと感じていますね。患者さまに対しては当然のことで、私が専門としている呼吸器の分野については、ほかの先生方にも正しい知識をしっかり伝えていく必要があると思っています。特にインターネットが発達した現代では情報が多様になってきていますので、私たち医師が誤った情報をうのみにしないよう、いつも注意を払いつつ、自分をアップデートしていかないとですよね。
また、新型コロナウイルスにも引き続き着目していく必要があるでしょう。代表的な疾患として、息苦しさやせきがあるため、呼吸器に関わる医師は、特に関心を持ち続けるべきことだと思っています。私も一人の医師として、重症化した方の治療や、重症になる人をいかに減らしていくかを今後も考えていかなくてはなりません。
また、新型コロナウイルスにも引き続き着目していく必要があるでしょう。代表的な疾患として、息苦しさやせきがあるため、呼吸器に関わる医師は、特に関心を持ち続けるべきことだと思っています。私も一人の医師として、重症化した方の治療や、重症になる人をいかに減らしていくかを今後も考えていかなくてはなりません。
最後に、患者さまへのメッセージがありましたらどうぞ。
少しでもお身体に異変や不調を感じるようなことがありましたら、気兼ねなくご来院・ご相談ください。呼吸器にまつわるものを始め、ほとんどの病気は「早期発見・早期治療」で対応することが重要です。私も地域医療の窓口として、診断時に見落としがないように細心の注意を払っていますが、まずは患者さまに来ていただかないことには診断をつけることができません。
今後も、患者さま一人ひとりの思いや不安に寄り添った診療ができるよう、努力してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
今後も、患者さま一人ひとりの思いや不安に寄り添った診療ができるよう、努力してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。