
嘉山 尚幸先生(日本眼科学会認定 眼科専門医)にインタビュー
目は感覚認識にとって不可欠なもの。その健康維持への関心から眼科の道へ
また、祖父が眼鏡店を経営していたこともあり、よく見える生活を支える仕事を身近で見てきたことも影響していると思っています。今後も、「よく見えるようになった」と喜ぶ患者さまの笑顔が見られるよう、研さんしていきたいと思います。
大学病院には救急疾患で運ばれてくる方もいらっしゃいます。歯の炎症が原因で、高熱と目の感染症とで来られた患者さまのことは、今でも特に印象に残っていますね。目の内側がかなり化膿していて、手術するにあたっても、視力を残すのが大変でした。その他、未熟児の網膜レーザー治療を担当した時のこともよく覚えています。赤ちゃんは手術の途中で血圧が下がってしまうトラブルがよくあるので、新生児の担当の先生と連携しながら治療にあたりました。勤務医時代に、こうしたさまざまな症例、さまざまな状況で診療する経験を積めたことは、今の診療にも生きていると思っています。
「日本眼科学会認定 眼科専門医」の資格を取るにあたり、普段は関わることのない症例についても勉強したので、その知識を今後の診療にも生かしていきたいと思っています。小さいお子さまから親御さま世代、ご高齢の方まで、幅広い年代層の患者さまを診られるクリニックを目指したいですね。そのために、日々更新される治療方法にアンテナを張り、より新しい機器をいち早く導入できる体制を整えていきたいと考えています。
手術に注力しつつ、患者さまの意思も尊重した上で、治療の選択肢を提案
白内障手術は、顕微鏡を使いながら水晶体を切り取り、そこに代わりとなる人工の眼内レンズを挿入する治療です。かかる時間は10分~20分ほどで、局所麻酔を使用して行うので、手術中の痛みもほとんどありません。医師やスタッフが随時お声がけしますので、リラックスして手術を受けていただけるかと思います。なお、眼内レンズは、保険診療で行える単焦点レンズのほか、「遠く」「中間」「近く」にピントを合わせられる、多焦点レンズ(※)をお選びいただけます。
(※)は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。
治療は、基本的には、継続的に目薬を点眼していただくことになります。長期にわたるので、患者さまにモチベーションを維持していただけるよう、病気についての説明は丁寧にしています。タブレットなども活用し、視覚情報を交えながら、具体的にイメージしていただけるよう努めています。なお、重症の場合は、手術という選択肢もありますが、当クリニックでは対応していません。症状の度合いを診て、大きな病院など、よりよい治療環境へとご案内いたします。
手術に力を入れていた勤務医時代に、さまざまな症例を診てきた経験を生かし、診断から手術のタイミング、アフターフォローまで丁寧にサポートいたします。
白内障手術に力を入れつつ、3世代で通ってもらえるクリニックを目指したい
また、診療方針についても、引き続き、患者さまとのコミュニケーションを重視していきたいですね。患者さまがどのようなことに困っているのか、お悩みに対して親身に耳を傾け、現状や症状が起きた原因、治療の選択肢などについて、分かりやすく説明する方針は継続したいと考えています。
そのためにも、患者さまやスタッフとのコミュニケーションをしっかりと取るよう、心がけていきたいですね。また、地域の病院などとも連携し、当クリニックでは対応できない場合でも、よりよい治療環境へとスムーズにご案内できる体制を維持していきたいと考えています。
「人間は、情報の約8割を目から取り入れている」と言われていますが、目は私たちの生活にとって欠かせない器官です。「見えにくい」「目が痛い・かゆい」「特に自覚症状はないけれど、健診で異常を指摘された」といったことがあれば、いつでも当クリニックにご相談にいらしてください。「よりよく見える生活」を末長く維持できるよう、地域にお住まいの、親子3代のかかりつけの医師としてお力添えできれば幸いです。