
因幡 剛先生(日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医)にインタビュー
さまざまな疾患を見てきた経験を生かし、早期発見・早期治療につなげる
耳鼻咽喉科の医師になると決めたのは、その後医学部に入り、さまざまな診療科の特色を学んでからです。手術のような外科的な側面と、内科的な側面のどちらも持ち合わせた科であることに魅力を感じました。また、私自身が子どもの頃に、よく中耳炎などで耳鼻咽喉科のお世話になっていたため、身近な診療科だったというのも理由の一つだと思います。
現在は、そういった経験を生かしてできる限り患者さまのご要望に合わせた治療をご提供しています。「日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」として専門的な診療をご提供することはもちろん、一人ひとりのお悩みやご希望に合わせてより良い選択肢を提示することが大切だと考えています。
対症療法だけでなく、手術や舌下免疫療法など根本改善を目指す治療もご提案
当院が慢性副鼻腔炎の診療をする際に重視しているのは、手術が必要な症状かどうかの見極めです。患者さまの中には「ずっと治療をしているけれども治らない」という方も少なくありません。手術という選択肢があることを知らない方も少なからずいらっしゃいますので、手術で治療できることをお伝えし、患者さまのご要望に添った治療を行うようにしています。
お子さまの治療時に気を付けているのは、できるだけ不安を与えないことです。怖がらせてしまうと、診察中に動いて事故につながるなどのリスクもありますので、「大丈夫だよ」といった声かけをするなど、できるだけやさしい言葉をかけながら診察するようにしています。
中耳炎は、放置すると長引いてしまったり、症状を繰り返したりして、手術が必要になることもある病気です。耳痛などの症状のほかも不機嫌な状態が続く、熱が続いている、鼻水がずっと続いているときなどは、お早めにご相談ください。
また、舌下免疫療法を希望されない患者さまの場合も、症状やご希望に応じてお薬を処方しています。症状が強い方には点鼻薬を併用していただいたり、日中の眠気に配慮したお薬を処方したりすることができますので、ご希望があれば遠慮なくご相談ください。
患者さまのニーズに沿った治療で、地域の健康を支えていきたい
また、そのためにも、より良い治療法があるのであれば、その選択肢は迷わず伝えていきたいと思っています。例えば、先ほどお話しした副鼻腔炎は、内服薬などで治療することはできますが完治できない場合も多々あります。その場合手術という選択肢が出てくるわけです。手術をする場合、連携している医療機関にご紹介することになり私の手は離れてしまいますが、より改善が期待できる方法があるのであれば、それをお伝えすることが患者さまのためになると考えています。
これまでの経験を生かして、地域の皆さまの期待に応えられるよう努めておりますので、耳・鼻・のどに関する不調を感じましたら、遠慮なくご相談ください。