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自覚症状のない「肺サルコイドーシス」。合併症や重症化のリスクとは?

更新日:2017/09/28 公開日:2017/09/28 view数:628
肺サルコイドーシス

サルコイドーシスは「謎の多い病気」として知られています。

その原因は判明しておらず、自然に治ることもあります。しかし同時に重い病気へつながることもあり、注意が必要です。

そんなサルコイドーシスの中で最も多いのが、『肺サルコイドーシス』です。こちらの記事では肺サルコイドーシスの症状や危険性について解説します。

目次
  1. 肺サルコイドーシスってどんな病気?
  2. 合併症や重症化のリスクについて
  3. 肺サルコイドーシスの治療について
  4. まとめ

肺サルコイドーシスってどんな病気?

医学書

サルコイドーシスとは、ラテン語で「肉のようなものができる病気」という意味です。その名の通り、肉芽腫と呼ばれる肉のようなかたまりが全身にできる病気です。

この肉芽腫が肺にできた状態のことを、肺サルコイドーシスと呼びます。

1.原因

サルコイド―シスは病気が発見されてから、100年以上が経っています。しかし、いまだに病気の原因はわかっていません。

免疫反応やアレルギーが原因ではないかと考えられていますが、遺伝や体質など明らかになってない部分も多く、現在も原因究明の研究が続けられています。

2.診断を受けるまで

胸部X線検査(レントゲン)

レントゲン

健康診断などで行う胸部X線検査がきっかけで、肺サルコイド―シスが発見されるケースが多いです。

病理検査

胸部X線検査で異常があったら、続いて病理検査を行います。病理検査とは、病気が疑われる部分の組織を採取して、顕微鏡などを使い病気があるかを調べる検査です。

これで肉芽腫が確認されれば、肺サルコイド―シスと診断されます。

3.自覚症状

むくみ

肺サルコイド―シスでは多くの場合、自覚症状がほとんどありません。驚くほど大きな陰影が胸部X線写真にあらわれても、自分で気がつくことは少ないです。

まれに、発熱や倦怠感などの症状が生じます。さらに、しこりのような膨らみが、皮膚表面や皮膚の中、筋肉内にできることがあります。このふくらみを結節といいます。また首やわきの下、足の付け根のリンパ節の腫れがみられるケースもあります。

合併症や重症化のリスクについて

1.重症化しても気づかない…ひどくなると呼吸困難も

男性 咳

肺サルコイド―シスは、重症化すると病気が肺の奥深くまで進行します。

一方で、重症化しても自覚症状がほとんどないため、自分では病気の進行度合いがわかりません。年に1~2回は、胸部X線検査を受け、病気が進行していないか確かめるようにしましょう。

さらに病気が進行すると、かわいた咳や息切れが生じることもあり、ひどいと呼吸困難に陥ります。

2.肺線維症や高カルシウム血症などを引き起こす

肺線維症

肺の陰影が長期間続くことで、肺線維症を引き起こすこともあります。

肺線維症とは、肺が十分にふくらまなくなり、酸素が不足して息苦しくなる病気です。

肺線維症になると、肺移植が必要な場合もあります。肺線維症を防ぐためにも、病気の早期発見、早期治療が大切です。

高カルシウム血症

疲労

サルコイド肉芽腫細胞からビタミンDが分泌されるため、小腸からカルシウムを吸収しすぎてしまいます。

そのため、血液中のカルシウムの濃度が異常に高くなる病気です。軽度のうちは疲れやすい、脱力感があるといったものですが、重症になると意識を失うこともあります。

肺サルコイドーシスの治療について

1.経過観察

肺サルコイド―シスは、自然に治ることも多いです。

日常生活に支障がなく、症状が軽い場合は、自然に治ることを期待して様子を見ます。

日常生活に支障をきたしたり、病気が進行して重症化したりした場合は、次の治療を行います。

2.薬物療法

薬

肺サルコイド―シスで治療が必要な場合は、ステロイド剤を中心とした薬物療法を行います。

また、ステロイド剤と免疫抑制剤を合わせて治療することもあります。ステロイド剤の利用にあたっては、副作用が起きることがありますので、必ず用法を守り、異変があった場合はすぐに主治医に相談しましょう。

ステロイド剤が合わない方や、50歳以降の女性はホルモンの影響などで、治療が長期化することがあります。

まとめ

重い病気につながることも…年に1、2回は検査を!

サルコイドーシスは自覚症状のないまま治ることもありますが、同時に重い病気へとつながる可能性もあります。サルコイドーシスだと診断を受けたら、年に1~2回は胸部X線検査を受けるようにしましょう。

医師と相談のうえ、適切な治療を受けましょう

日本人のサルコイド―シスは、比較的軽い症例が多いです。そこまで深刻になる必要はありませんが、治療が必要かどうかはしっかりと見極める必要があります。

必ず医師と相談のうえで、適切な治療を受けるようにしてくださいね。

執筆・監修ドクター

岡村 信良
岡村 信良 医師 久野銀座クリニック 理事長 担当科目 消化器内科

経歴2006年 北里大学大学院卒、
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任。
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業

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