子どももかかる「心因性頻尿」とは?飲み物や服装など、対策を解説!

「トイレのことが気になって、映画やドライブ、旅行などに行けない…!」
心因性頻尿は、検査をしても体には問題がないのに、トイレに行く回数が増える病気です。常にトイレのことが気になり、勉強や仕事などに集中できなくなるケースもあります。
この記事では心因性頻尿にかかりやすい人はどんな人か、自分でできる対策について解説します。
心因性頻尿について
1.心因性頻尿って?

そもそも「頻尿」ってどのくらいトイレに行くこと?
頻尿の定義は、『日中9回以上、夜間2回以上』の排尿回数があることです。主な原因としては、『過活動膀胱』や『腹圧性尿失禁』、『水分の過剰摂取』などが挙げられます。
ストレスや緊張によって排尿回数が増える!
しかし、『心因性頻尿』の場合は、検査などで特に異常はみつかりません。ストレスや緊張によって、トイレに行く回数が増えてしまいます。悪化してくると、特に緊張しなくても良いような場面でも、尿意を感じることがあります。
2.原因について

心因性頻尿の原因は、先に解説したように、精神面にあります。
ストレスや緊張以外にも、急に尿がしたくなる『尿意切迫感』や、我慢できずに漏らしてしまう『切迫性失禁』などから引きおこされることもあります。
3.症状について
『尿意の有無にかかわらず頻繁にトイレに行きたくなる』、『1時間に1回はトイレに行かないと落ち着かない』、『トイレに行けなくなると思うと行きたくなる』などの症状があらわれます。
症状が悪化すると、四六時中トイレのことが頭から離れず、『トイレにいかなければならない』という思い込みにかられる『強迫神経症』に近い状態になることもあります。
4. 心因性頻尿にかかりやすい人って?
まじめで心配性の人がかかりやすい
心因性頻尿は、まじめで心配性の人に多いです。
こうした人は少しでも尿意を感じたり、外出先でトイレを見かけたりすると、「次にいつ行けるか分からないから、念のため行っておこう」と思い、早めに排尿する癖がついてしまいます。
すると、次第に膀胱に尿をためる力が弱まり、少しの尿量でも尿意を感じます。こうして頻尿になります。
加齢が頻尿をまねく…中高年にも多い
また、心因性頻尿は中高年にも多いです。
加齢によって、尿意を我慢するはたらきのある『骨盤底筋群』がゆるんだり、排尿をコントロールする脳や脊髄の機能が低下したりします。
子どもにもかかる!お出かけには配慮を
心因性頻尿は、子どももかかります。
子どもが心因性頻尿にかかったら、一緒にどこかへ出かけるときは、いつでもトイレに行けるように配慮しましょう。
心因性頻尿の治療について

1.何科を受診すれば良い?
まずは「泌尿器科」や「婦人科」を受診!
頻尿が気になる場合は『泌尿器科』や、女性であれば『婦人科』を受診しましょう。
また、まずは近くの『内科』で相談しても構いません。検査の結果、心因性だと分かってから、心療内科を受診するようにしてください。
尿が出づらい、痛いなどの症状は病気が隠れていることも
頻尿以外にも、尿が出にくい、排尿時の痛みや血尿などの症状をともなう場合は、必ず病院を受診しましょう。
『糖尿病』や『膀胱炎』、『膀胱がん』、『前立腺がん』 などの病気が潜んでいることがあります。心因性の頻尿だと思っても、自分ひとりで判断するのは危険です。
2.心因性頻尿の検査法
まず、問診で症状を聞く
まずは『問診』で、どのような症状を自覚しているかを聞きます。
日常生活でどの程度困っているか、何に困っているかなどを答えられるようにしておくとスムーズです。
つづいて、尿検査をおこなう
つづいて、『尿検査』をおこないます。尿検査では、尿たんぱくや尿糖、ウロビリノーゲン、白血球数、赤血球、細菌の有無について調べます。
さらに、診察でお腹の状態などを調べる
さらに、診察でお腹の状態を調べます。
便秘の有無を腹部の触診で調べたり、お腹に脂肪がつきすぎて膀胱を圧迫していないかを調べたりします。婦人科の内診では、骨盤底の状態と骨盤脱(子宮や膀胱が通常よりも下がっている状態)になっていないかを確かめます。
3.治療法

水分やカフェイン、アルコールの過剰摂取は避ける
心因性頻尿の治療では、生活スタイルの見直しをおこないます。水分やカフェイン、アルコールを過剰に摂取していないかチェックします。
膀胱に尿をたくさんためる訓練をする
膀胱に尿をたくさんためられるように、トイレに行くのを我慢して『膀胱訓練』をおこないます。
〈膀胱訓練〉
①尿道に力を入れてぐっと尿を我慢する
②排尿以外のことを考え、尿意を紛らわせる
③尿を我慢する時間を5分、10分と計画的に少しずつ延ばしていく
骨盤底筋群のトレーニングや薬による治療
骨盤底筋群体操で、骨盤底筋群のトレーニングをおこないます。『過活動性膀胱』などの場合は、薬を使って治療することもあります。
心因性頻尿の対策!普段の生活で気をつけること
1.学校や職場では、トイレに行きやすい環境づくりを
学校や職場で、いつでもトイレに行ける環境でないと、なおのこと、トイレが気になってしまいますよね。
できる限り、トイレに行きやすいような環境を整えることも大切です。たとえば、トイレに近い場所で作業して「いつでも行ける」と自分自身に安心感を与えることもおすすめです。
2.頻尿を予防する!おすすめの服装

頻尿になってしまう原因として『お腹の圧迫』と『冷え』があります。
お腹を圧迫するような衣服は避ける
下着やストッキング、スカートなどで、お腹をしめつけないようにしましょう。皮膚に刺激を与えないため、なるべく自然素材できつくないものを選びましょう。
ソックスや重ね着で、冷えを予防!
また、体が冷えると尿意をもよおします。ソックスやレッグウォーマーなどで、足首を冷やさないようにしましょう。また、重ね着をすることもおすすめです。
3.そのほか、日常生活で気をつけること
肥満を解消し、骨盤のゆるみを防ぐ
お尻にある『骨盤底筋群』のゆるみも、頻尿の原因になります。骨盤底筋群のゆるみは、肥満によって引き起こされることが多いです。まずは肥満の解消につとめましょう。
お風呂や温かい食べ物で体を温める

先に解説したように、『冷え』も頻尿をまねきます。お風呂にゆっくりつかったり、温かい食べ物や飲み物を摂ったりして、体を温めましょう。
アルコールやカフェインはとりすぎないように!
また、『アルコール』や『カフェイン』には利尿作用があります。とりすぎないように心がけてください。
トイレの場所を確認しておくなど、心にゆとりを
さらに、心のゆとりも、頻尿の予防には大切です。
トイレの場所を事前に確認したり、時間に余裕をもって行動したりするようにしましょう。
まとめ
心因性頻尿は、トイレに行けなかったらどうしようという不安から、排尿の回数が増えてしまいます。
特に、以前「トイレに行けなくて困った」という体験があると、なおさらトイレに対して敏感になりがちです。
そのような不安を解消するために、「いつでもトイレに行ける」という安心感を持つことが大切です。加えて、お腹の圧迫や冷えなどを解消しつつ、少しずつトイレを気にしない生活をしていけると良いですね。
執筆・監修ドクター
経歴2006年 北里大学大学院卒、
2008年 平塚共済病院内科医長を経て小田原銀座クリニックに入職、その後院長に就任。
2013年 12月には当院久野銀座クリニックを開業
関連する病気
「子どももかかる「心因性頻尿」とは?飲み物や服装など、対策を解説!」に関する病気の情報を探したい方はこちら。