
会長
坂口 伸治
取材日:2022年11月11日
坂口 伸治先生(日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医)にインタビュー
内視鏡手術を中心に、一人ひとりに合ったオーダーメードの治療を提供
慢性副鼻腔炎とはどのような疾患ですか?治療法についても教えてください。
鼻のまわりには四つの「副鼻腔」があり、そこで炎症が起きている状態を副鼻腔炎と言います。鼻水や鼻詰まりの症状が現れ、それが慢性化して膿がたまってしまうのが慢性副鼻腔炎です。
当院では、慢性副鼻腔炎の患者さまに対して、内視鏡を用いた手術を行い、症状緩和を目指しています。私は内視鏡手術が広く普及していない頃から率先してこの術式に取り組み、さまざまな症例に対応してきました。症状や鼻の所見を踏まえてお一人おひとりに合った方法で手術を行えるよう努め、患者さまが鼻の症状から開放され、日常生活を過ごせるようサポートいたします。
当院では、慢性副鼻腔炎の患者さまに対して、内視鏡を用いた手術を行い、症状緩和を目指しています。私は内視鏡手術が広く普及していない頃から率先してこの術式に取り組み、さまざまな症例に対応してきました。症状や鼻の所見を踏まえてお一人おひとりに合った方法で手術を行えるよう努め、患者さまが鼻の症状から開放され、日常生活を過ごせるようサポートいたします。
アレルギー性鼻炎に対してはどのような治療方法がありますか?
症状の軽い方は飲み薬や点鼻薬を用いた治療を行います。症状の重い方は、内視鏡を用いて下鼻甲介(かびこうかい)の中の骨を削って鼻の通りを広げる方法や神経ブロックなどの手術を行います。内視鏡手術は顔が腫れることもなく、合併症や後遺症のリスクを低減できるため、特に力を入れておこなっています。
患者さまによって症状やお悩みが異なるのはもちろん、お一人おひとり鼻の構造も違いますから、鼻の状態をよく見て、治療法を検討します。鼻炎のつらい症状で長くお悩みの方は一度ご相談いただければと思います。
患者さまによって症状やお悩みが異なるのはもちろん、お一人おひとり鼻の構造も違いますから、鼻の状態をよく見て、治療法を検討します。鼻炎のつらい症状で長くお悩みの方は一度ご相談いただければと思います。
耳鼻咽喉科の医師だった祖父に憧れ同じ道へ。さまざまな選択肢の提案が可能
耳鼻咽喉科の道に進もうと思ったきっかけを教えていただけますか?
幼い頃から、耳鼻咽喉科の医師であった祖父の姿を近くで見ていましたから、耳鼻咽喉科というものをとても身近に感じていました。また私自身、小さい頃から手を使った細かい工作などが好きだったこともあり、外科的処置をおこなうことの多い耳鼻咽喉科へと進みました。祖父のように、手術をふくめ地域の方々の生活をサポートできていることに、とてもやりがいを感じています。
勤務医時代に注力していた治療、今に生きていると感じる経験はありますか?
1985年に久留米大学を卒業し、そのまま久留米大学病院に入局しました。大学病院や総合病院などでしか学べない“がん”の治療に特に力を入れて学び、主に手術治療に携わっていました。現在は鼻の疾患に対する内視鏡手術や喉の手術を主に行っていますが、当時は喉頭についても研究しており、その一分野として、高齢者の喉の研究も行っていました。加齢とはどういうことなのかを顕微鏡を通して見ていく中、ご年配の方にどのようにアプローチすれば良いかの知識も深めました。
内視鏡手術の先駆けとしてさまざまな症例に対応してきた経験が私の強みですし、内視鏡手術だけでなく、他の疾患や治療法も学んできたことが、患者さまお一人おひとりに合った治療のご提案に繋がっていると感じています。
内視鏡手術の先駆けとしてさまざまな症例に対応してきた経験が私の強みですし、内視鏡手術だけでなく、他の疾患や治療法も学んできたことが、患者さまお一人おひとりに合った治療のご提案に繋がっていると感じています。
より患者さまに合った治療を提供するため、知識と情報のアップデートに尽力
今後はどのようなことに力を入れていきたいと考えていますか?
私はこれまで手術をおこなうごとにフィードバックをするようにしてきました。疾患は同じでも、患者さまの病状や鼻の形状によって治療法は異なりますし、お一人おひとりに合ったやり方があります。例えば、下鼻甲介を削る際、削って良い場所とだめな場所があります。教科書や論文にならない細かなことをも考え、手術手技を改善してきました。今後も患者さまにとってより良い治療を提供できるよう努めて参ります。
また、より良い治療の提供を実現するには、私自身の知識を深め、提案できる選択肢を増やしていかなければならないと思っているので、情報のアップデートに力を入れていきたいと考えています。
また、より良い治療の提供を実現するには、私自身の知識を深め、提案できる選択肢を増やしていかなければならないと思っているので、情報のアップデートに力を入れていきたいと考えています。
最後に、このページを見ている方へメッセージをお願いいたします。
私が診療をおこなううえで大切にしているのは、患者さまのつらい症状を解消させ、耳鼻咽喉科通いから解放されるよう手助けをすることです。考えられる治療法についてしっかりと説明したうえで、どのような治療法を選択されるかは患者さまに決めていただき、責任を持って対応させていただきます。
「通院しているけどなかなか良くならない」「一度良くなっても同じ症状をくり返してしまう」など、お困りのことがあれば気兼ねなくご相談にいらしてください。
「通院しているけどなかなか良くならない」「一度良くなっても同じ症状をくり返してしまう」など、お困りのことがあれば気兼ねなくご相談にいらしてください。