肛門外科
肛門に不快感や違和感を覚えたら、先延ばしにせず受診してください
肛門外科では、いぼ痔(内痔核)、きれ痔(裂肛)、あな痔(痔ろう)、肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)、直腸脱などを診療しています。
治療としては、症状に合わせて軟膏や座薬をもちいたり、排便コントロールのための投薬をしたり、さらには痔核の切除、切開排膿などをおこなっています。手術の場合は、術後はきちんとアフターケアをさせていただきます。
なかなか自覚症状が出ないものもありますが、初期段階で治療ができれば早い改善が見込めます。たとえ痛みを感じなくても、肛門にまつわる違和感や不快感を覚えたら、ぜひご相談ください。
肛門外科に関するQ&A
いぼ痔(内痔核)
いぼ痔には、どんな症状があるのですか。
痛みはあまりありません。初期段階では、排便時の出血や患部の腫れなどがあります。
いぼ痔は、あまり痛みがないため、気づきにくい傾向にありますが、患部が腫れ、排便する際に出血するといった症状が現れます。下着が汚れて、「何か異常があるのかもしれない」とはじめて気づく方が多いようです。
人は誰でも、いぼ痔のもとになる組織を持っています。それが何らかのきっかけで肥大化して、いぼ痔になります。女性の場合は、出産を機にいぼ痔が悪化することがあるので注意が必要です。
痛みを感じなくても、トイレットペーパーに血がつく、下着が汚れるなど、何らかの違和感を覚えたら、一度受診をおすすめします。
いぼ痔の治療は、どのようにおこないますか?
薬を患部に注射して固める硬化療法と、痔核を切除する手術があります。
患者さまの診断時の症状や持病によっても治療法は変わります。硬化療法というのは、患部にジオン注射をおこない、痔そのものを固めて小さくしていく治療のことです。硬化療法は、日帰りでの治療が可能です。
さらに痔核そのものを切除する方法もあります。切除手術の場合は下半身麻酔をおこなうため、原則として、手術後は1泊入院が必要なため、手術に対応可能なほかの医療機関を紹介いたします。術後は2カ月ほど傷口の状態などの経過観察をおこないます。
硬化療法と切除手術のどちらを選ぶかは、いぼ痔の重症度によって決まります。なお、切除が必要なのは、重症の場合です。
きれ痔(裂肛)
きれ痔は、便が硬い人や便秘の人がなりやすいのでしょうか?
便秘でも下痢でも、排便のコントロールがうまくできない方がなりやすいです。
きれ痔は裂肛(れっこう)ともいい、患部が切れて傷になってしまう状態です。これは便が硬い方、便秘の方だけがなるわけではありません。下痢をしたために排便回数が多くなることで、肛門に負担がかかり切れてしまうこともあります。
便秘も下痢も、どちらの場合も罹患する要因になりえます。
なお、きれ痔はいぼ痔とは異なり、痛みをともなうことがあります。
きれ痔はどのように、治療するのでしょうか?
軟膏や座薬を使い、長期的には排便のコントロールをおこないます。症状によっては手術が必要です。
まず痛みをやわらげるために軟膏や座薬により経過を見ます。下痢や便秘を発症している場合は、1日1回の排便習慣を整えるために投薬のほか、アドバイスをおこないます。排便のコントロールは難しいので、ご相談いただければと思います。
また、何度も再発を繰り返すと肛門が狭くなり、変形してしまう恐れがあります。その場合は、手術をおこないます。肛門を締める力が強すぎるなら、その筋肉の一部を切除してゆるませる手術や、治療後に患部が硬くなってしまっているなら、患部を切除する手術などがあります。
あな痔(痔ろう)
あな痔は、どのような症状が現れますか?
肛門周辺が赤く腫れて熱が出たり、膿(うみ)が出たり、かなり強い痛みを感じます。
あな痔とは別名で痔ろうともいいます。通常、肛門の中には、歯状線というギザギザの溝があります。あな痔は、そこへ細菌が侵入し、肛門の内側に肛門周囲膿瘍と呼ばれる膿のかたまりができ、これが切開するなどして体外へと出てきてしまう状態をいいます。常に下着が膿で汚れ、調子の悪いときには肛門周辺が赤く腫れあがり熱が出ることもあります。
きれ痔(裂肛)をきっかけに細菌が入り込み肛門周辺に膿ができて、あな痔を発症した患者さまもいます。自覚症状としては、非常に強い痛みがあります。
あな痔になってしまったら、手術しかないのでしょうか?
抗生剤も投与しますが、ほとんどは切開排膿という手術によって治療します。
抗生物質だけで炎症がひく方もいますが、ほとんどのケースで患部を切開して膿を取り出すという切開排膿(せっかいはいのう)手術をおこないます。
痛みなどの症状がおさまったとしても、切除しないであな痔の状態を放置すると、非常に痔ろうがんに進行してしまうこともあります。また改善したと思っても、再発を繰り返す患者さまも多いので、手術を受け、しっかり治療することをおすすめしています。
直腸脱
直腸脱とはどんな症状ですか。かかりやすいタイプはありますか?
肛門付近の筋肉がゆるんで腸の一部が体外に出てしまう病気で、高齢の女性に多い傾向です。
直腸脱とは、肛門付近にある括約筋(かつやくきん)という筋肉がゆるんで、直腸が反転して体外に出てしまった状態をいいます。腸が外に出てしまっているので、かなりの違和感をともないます。
骨盤を支えている筋肉のゆるみが原因で起こる子宮脱も実は同じ構造で、つまり子宮脱も直腸脱も同じ筋肉が支えているのです。
出産経験の多い女性にもよく見られる症状なので、骨盤底筋群を鍛えることが予防になります。
直腸脱になってしまったら、どのような治療法がありますか?
当院では、お腹の中から腸をつりあげる手術や肛門を締め直す手術などをおこなっています。
直腸脱の手術には、さまざまな方法があります。当院では、腹部からのアプローチとして、腹部を開き、出てしまった腸をつりあげて固定する方法のほか、肛門部からのアプローチとして、ゆるくなった肛門を締め直す手術や、たるんだ腸の一部を縫い合わせて短くし、体内に戻す手術をおこなっています。これらの手術を組み合わせることで、再発率の低下を目指します。
腹部からおこなう手術は全身麻酔が必要ですが、肛門を締め直す手術は局所麻酔となります。局所麻酔ですむ手術の方が、体への負担は少なくなります。
消化器外科
痛みの少ない経鼻内視鏡で、丁寧にしっかり胃の検査をおこないます
消化器外科では、胃痛、胃もたれ、食べ物の逆流、食事ができず痩せてきたなどの症状を診療しています。痩せてくる原因として、ものを食べられない場合は胃がんの恐れもあるので、検査でしっかりと胃の状態を確認します。
症状に応じて、苦痛の少ない経鼻内視鏡で検査します。
また腹部の臓器が出てしまい脚のつけねの部分がふくらむ、脱腸ともいわれるヘルニアの診療もしています。
胃カメラ
胃カメラの検査は辛そうで、受診がためらわれます。
当院では、患者さまの不安を軽減するため、苦痛が少ない経鼻内視鏡で検査します。
当院では、苦痛の少ない鼻からカメラを入れる経鼻内視鏡で検査します。舌の根元にカメラが触れないため、嘔吐反射が少ないのが特徴です。鼻と喉には局所麻酔をおこないます。
病気の兆候を見逃さないように丁寧に状態を確認します。検査中は、患者さまが辛いと感じるポイントは決まっているので、不安を軽減できるよう、辛い部分を検査する際には声をかけるようにしています。
検査をご希望の患者さまには、事前に問診を予約していただいています。検査の結果、手術や治療が必要だとわかれば、近隣の医療機関に紹介いたします。
ヘルニア(脱腸)
ヘルニアとはどのような病気ですか?
体内で脚のつけね部分に腸が出てしまう病気です。鼠径部(そけいぶ)の違和感や痛みがあります。
ヘルニアは、性別はもとより年齢に関係なく起こりうる病気です。鼠径部に違和感があったり痛みがあったりした場合、エコーなどを使ってヘルニアかどうかを診断します。
治療としては、出てしまった腸を腹部に戻して穴をふさぐという手術をおこない、1泊2日で入院が必要となります。手術や入院に対応できるほかの医療機関を紹介いたします。重症の患者さまを除き、大部分の患者さまは手術の翌日から普段どおりの生活ができるようになります。
手術後は、消毒のほか、腫れやばい菌の感染がないかなどを診るために、しばらく通院していただきます。
整形外科
加齢にともなう関節・骨の痛みや筋力の低下を、物理療法で治療します
加齢にともなう筋力の低下や関節・骨の変形にともなう痛みといった「ロコモティブシンドローム」といわれる状態を、低周波やマイクロ波をもちいた物理療法で診療しています。
患者さまの症状に合わせて、投薬のほか、関節へのヒアルロン酸・ブロック注射などもおこないます。症状緩和のために温熱療法もおこなっています。
必要に応じて、レントゲンや3DCTなどで脊柱の形を詳しく検査します。神経をどのように圧迫しているか、MRIなどで患部の状態を診る必要があれば、連携している医療機関をご紹介します。
兼清外科の基本情報
診療科目 | 外科 肛門外科 整形外科 内科 消化器外科 | |||||||||||||||||||||||||||
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診療内容 |
インフルエンザ予防接種 |
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住所 |
山口県光市浅江3-1-25
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アクセス |
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診療時間・休診日 |
休診日 日曜・祝日 土曜診療
肛門診療をご希望の方は、月・火・木・金・土曜のいずれかにおこしください。 |
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電話番号 |
0833-71-0800 |
特徴・設備
特徴 |
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設備 |
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専門医 |
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掲載している情報についてのご注意
医療機関の情報(所在地、診療時間等)が変更になっている場合があります。事前に電話連絡等を行ってから受診されることをおすすめいたします。情報について誤りがある場合は以下のリンクからご連絡をお願いいたします。
掲載内容の誤り・閉院情報を報告EPARKスタッフが見た
おすすめポイント
ポイント1
外科・内科・消化器外科。幅広く診療しています
院長は「日本消化器外科学会認定 消化器外科専門医」「日本外科学会認定 外科専門医」です。地域のかかりつけとして外科・内科・肛門外科・消化器外科・整形外科に対応。
ポイント2
痔の日帰り手術に対応。リカバリールームあり
リカバリールームがあるので、麻酔を使った手術の後は、お休みいただいてから帰宅できます。痔核や腫瘤(しゅりゅう)・腫瘍(しゅよう)などの切除に対応しています。
ポイント3
肛門鏡・内視鏡・エコーでの検査をおこなえます
肛門の診療には、デジタル肛門鏡を使用。経鼻内視鏡、マンモグラフィ、超音波画像診断装置、エックス線撮影装置なども備え、各種検査に対応しています。