悪性リンパ腫や白血病の皮膚病変の診療経験から、全身を診ることにも注力
院長
松井 浩明
取材日:2022年11月11日
松井 浩明先生(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医)にインタビュー
尊敬する先生との出会いや勤務医時代の経験を踏まえ開業を決意
医師を目指したきっかけと、皮膚科を選んだ理由を教えてください。
小学生の頃はスポーツばかりやっていて、勉強が苦手でした。ずっと勉強ができるようになりたいという思いを持ちながら、中学生になったタイミングで英語塾に通うようになり、そこで尊敬できる先生との出会いがあったのです。先生から教わったのは、「努力とhow-toを理解すること」でした。どのように問題を解くか、過程を大事にすることで英語だけでなく、他の科目にも生かすことができ、学年で上位を取れるようになりました。成長したことで医師になれるのではないかと思うようになり、当時身体があまり強くなかった母を思い、本格的に医師を志すことを決めましたね。
皮膚科を選んだ理由は、「皮膚を診ることは、全身を診ること」だからです。皮膚の不調は内臓疾患が原因で現れる場合があり、奥深い科目であることが魅力です。
皮膚科を選んだ理由は、「皮膚を診ることは、全身を診ること」だからです。皮膚の不調は内臓疾患が原因で現れる場合があり、奥深い科目であることが魅力です。
勤務医時代は、どのようなことに力を入れて学ばれましたか？
医学部を卒業して、2年ほど救急医療を学んだ後、川崎医科大学付属病院の皮膚科に入局しました。川崎医科大学付属病院の教育方針として「全身を診られる医師になる」があり、開業してもやっていけるほどの力を付けることが特徴なのです。この教育方針のおかげで、さまざまな疾患や機器に触れる経験をすることができました。今では大変感謝しています。
勤務医時代は、指導してくださっていた先生がアトピー性皮膚炎に強い先生だったので、私もアトピー性皮膚炎についてよく学びました。そのほか、悪性リンパ腫や白血病などが原因で起きる皮膚病変や接触性皮膚炎、感染症についても注力して学びました。皮膚科に限らずさまざまな疾患について学べたことは今でもとても役立っていると感じます。
勤務医時代は、指導してくださっていた先生がアトピー性皮膚炎に強い先生だったので、私もアトピー性皮膚炎についてよく学びました。そのほか、悪性リンパ腫や白血病などが原因で起きる皮膚病変や接触性皮膚炎、感染症についても注力して学びました。皮膚科に限らずさまざまな疾患について学べたことは今でもとても役立っていると感じます。
どのようなクリニックにしたいと思い、開業を決意したのですか？
開業の決め手となったのは、水島中央病院皮膚科の医長に就任し、月100％以上の達成報告ができるようになったことです。そうなると、徐々に製薬会社などから開業のお話が来るようになるのですね。年齢的にも最後のチャンスかなと思い、開業を決めました。
開業を決めてからは、「日本東洋医学会認定 漢方専門医」の資格も取得し、開業後は患者さまのニーズにしっかり応えられる医院にしようと、治療の幅を広げることに注力しました。これまでの西洋薬ではなかなか改善しなかった患者さまには漢方薬をご案内したりするなど、お悩みを抱える患者さまに複数の治療の選択肢を提供できればと思っています。また、患者さまから要望のあった医療機器はなるべく導入するなどして、患者さまの声にも真摯に耳を傾けるようにしています。患者さまからの意見も取り入れながらよりよい医療の提供に努めています。
開業を決めてからは、「日本東洋医学会認定 漢方専門医」の資格も取得し、開業後は患者さまのニーズにしっかり応えられる医院にしようと、治療の幅を広げることに注力しました。これまでの西洋薬ではなかなか改善しなかった患者さまには漢方薬をご案内したりするなど、お悩みを抱える患者さまに複数の治療の選択肢を提供できればと思っています。また、患者さまから要望のあった医療機器はなるべく導入するなどして、患者さまの声にも真摯に耳を傾けるようにしています。患者さまからの意見も取り入れながらよりよい医療の提供に努めています。
ただお薬を出すだけでなく、患者さまの心にも寄り添う医療を提供する医師
アトピー性皮膚炎の改善のために大切にしていることをお聞かせください。
アトピー性皮膚炎の発症にはさまざまな理由が考えられます。目で診てわかることも多いのですが、目検だけに頼らず、血液検査も行ってアレルギー反応や免疫異常が出ているかを調べます。
アトピー性皮膚炎の症状は肌のかゆみと乾燥が強い傾向にあるため、悪化させないよう早めの対策が重要です。 当院では、症状に合わせたお薬の処方から正しいスキンケア方法、注意事項まで丁寧にお伝えしています。再診では血液検査を欠かさず行い、どれぐらい改善に向かっているのかをデータも含めて確認し、調整をしながらその後の治療方針を考えます。
また、発症する原因にストレスが関わっている場合もあるので、薬の処方だけではなく、お話をじっくり傾聴し心のケアにも力を入れています。
アトピー性皮膚炎の症状は肌のかゆみと乾燥が強い傾向にあるため、悪化させないよう早めの対策が重要です。 当院では、症状に合わせたお薬の処方から正しいスキンケア方法、注意事項まで丁寧にお伝えしています。再診では血液検査を欠かさず行い、どれぐらい改善に向かっているのかをデータも含めて確認し、調整をしながらその後の治療方針を考えます。
また、発症する原因にストレスが関わっている場合もあるので、薬の処方だけではなく、お話をじっくり傾聴し心のケアにも力を入れています。
薄毛のお悩みについて、どのように改善へつなげていますか？
男性型脱毛症（AGA）といった薄毛でお悩みの方に、当院では頭皮環境を整えるための相談・治療（※）に応じています。まずは、脱毛症かどうかを判定する頭皮診断機器を使い、ストレス性の円形脱毛症なのか、男性型脱毛症なのかを鑑別します。そのうえで、データ結果と頭髪の抜け方などの状態から、今後の治療方針を立てています。
治療方法には、西洋薬のほか、漢方薬もご用意し、状態に応じた治療を調整しながら改善を目指していきます。「日本東洋医学会認定 漢方専門医」の資格を有しているので、よりカスタマイズされた治療方法を提案できることが強みです。なかなか改善しない方は気兼ねなくご相談いただきたいですね。
また脱毛症の原因に、基礎疾患が影響していることがあります。なかなか改善が見られない場合は甲状腺機能低下症などほかの疾患を疑い、そちらの検査や治療を提案することがあります。
（※）は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。
治療方法には、西洋薬のほか、漢方薬もご用意し、状態に応じた治療を調整しながら改善を目指していきます。「日本東洋医学会認定 漢方専門医」の資格を有しているので、よりカスタマイズされた治療方法を提案できることが強みです。なかなか改善しない方は気兼ねなくご相談いただきたいですね。
また脱毛症の原因に、基礎疾患が影響していることがあります。なかなか改善が見られない場合は甲状腺機能低下症などほかの疾患を疑い、そちらの検査や治療を提案することがあります。
（※）は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。
フレイルの進行予防にも力を入れて取り組んでいらっしゃるのですね。
はい。フレイルとは「加齢により心身が衰えた状態」を指します。ご年配の方のフレイルは生活の質を落とすだけでなく、合併症を引き起こすリスクもあります。ご自身の弱いところを知り、適度な運動や食事、社会参加といったストレス解消を取り入れることで、将来、介護医療を必要としないような健康的な身体づくりを目的としています。
フレイルは、フレイルチェックというお身体や認知に関する25項目の質問に回答いただき、握力を測定するだけで診断が可能で、その結果をもとに運動や食事に関して医師からアドバイスをさせていただきます。フレイル対策は、岡山市医師会をはじめ岡山市全体で取り組んでいるので、気兼ねなくご相談いただきたいです。
フレイルは、フレイルチェックというお身体や認知に関する25項目の質問に回答いただき、握力を測定するだけで診断が可能で、その結果をもとに運動や食事に関して医師からアドバイスをさせていただきます。フレイル対策は、岡山市医師会をはじめ岡山市全体で取り組んでいるので、気兼ねなくご相談いただきたいです。
患者さまのニーズに応えられるよう結果を出せる医院を目指して
今後、特に力を入れていきたいことがあれば教えてください。
アトピー性皮膚炎、帯状疱疹といった、痛みの強い疾患などに対し、より患者さまの身近な存在で、寄り添った医療を提供していきたいと考えています。そのために、薬膳なども取り入れて、薬だけに頼りすぎることなく内臓からキレイにする方法なども皆さまにアドバイスしていきたいですね。
さらに、疾患があってもいつまでもキレイでいたいし、若々しくいたいといったご要望にも応えられるように、さらなる技術の向上や機器の拡充も図っていくつもりです。
さらに、疾患があってもいつまでもキレイでいたいし、若々しくいたいといったご要望にも応えられるように、さらなる技術の向上や機器の拡充も図っていくつもりです。
皮膚科として、これからはどのような役割を担っていきたいですか？
当クリニックの3本柱である、アトピー性皮膚炎など皮膚科疾患の診療、薬膳などを含めた漢方療法、美容診療（※）の幅を広げ、患者さまのニーズにさらに応えられるようにしていきたいですね。
また、高齢化社会を迎え、今後、より地域の方々・行政・医師同士の連携、他職種との連携などといった地域ケアシステムが大切な時代になります。高齢化社会というと、ご年配の方たちが若い方たちに支えられるというイメージがありますが、われわれ皮膚科の医師が健康的な町づくりに取り組むことで、若い方々を支えられる時代にしていけたらと思います。
（※）は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。
また、高齢化社会を迎え、今後、より地域の方々・行政・医師同士の連携、他職種との連携などといった地域ケアシステムが大切な時代になります。高齢化社会というと、ご年配の方たちが若い方たちに支えられるというイメージがありますが、われわれ皮膚科の医師が健康的な町づくりに取り組むことで、若い方々を支えられる時代にしていけたらと思います。
（※）は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。
では最後に、この記事を読まれている皆さまに、メッセージをお願いします。
皆さまにはいつも笑顔でいていただきたいなと思いますね。笑いは健康だけでなく心にも良い影響を与えられる治療薬ですから、私自身も診察の際には怖い顔をせず、患者さまに笑顔を向けるよう心がけています。むっとしたら、相手もむっとしていまいます。笑顔を向ければ、相手は怒る気になりませんよね。
ですから皆さまにも自ら笑いを発信し、心の中から元気で過ごしていただければうれしい限りです。笑い療法師として、お体の治療と同時に心も明るくなれるお手伝いができればと思いますので、いつでもご相談にいらしてください。
ですから皆さまにも自ら笑いを発信し、心の中から元気で過ごしていただければうれしい限りです。笑い療法師として、お体の治療と同時に心も明るくなれるお手伝いができればと思いますので、いつでもご相談にいらしてください。
