科目・疾患
エピソード①
お子様の風邪で受診されたお母様が痔の症状を訴えられたので、投薬治療をしました
(20代/女性/痔)
20代の若いお母様が、お子様の風邪で来院されました。その問診の中で、風邪から下痢になる場合もある、下痢により肛門のまわりに炎症が起こる場合もあるという話になり、「実は私もおしりにちょっと気になることが‥‥」と話し始められたのです。
お子様の受診がなければ医師に相談することもなく、気になりながらも放置していただろうとのことでした。
痔というと、多くの方はおしりを医師に見せて診察を受けなければならないと思い込んでいらっしゃるようですが、そんなことはありません。どこの医療機関でも、患者様が嫌がるのに無理やり診察するようなことは決してありませんから、どうかご安心ください。
こちらのお母様は問診の結果、出産後に多くの女性がなり、自然に治ることも多い痔が治りきっていないようだということがわかりましたが、それほど症状はひどくないようでしたので、塗り薬を処方しました。また、炎症を抑える内服薬と血流をよくする内服薬も、あわせて処方しました。
これでしばらく様子を見て改善しないようなら、今度は、顔見知りの私で恥ずかしければ別の医療機関でも構わないので、きちんと局所を視診・触診してもらうことも考えてくださいと言ってお帰ししました。幸いこのときは、この治療のみで症状は治まったようです。
お子様の風邪での受診のついでに、思い切って相談してみてよかったとお母様はおっしゃっていました。
※記載内容につきましては事例の一つであり、近しい症状であっても医師の判断により、治療法が異なることもございます。
エピソード②
あちこちで処方されたお薬の量が多過ぎるとお悩みの患者様のお薬を減らしていきました
(80代/女性/訪問診療)
在宅酸素療法を受けられていて、私が定期的に訪問診療をしている80代の女性患者様がいらっしゃいます。この方は数年前までは通院してくださっていたのですが、足腰が言うことを聞かなくなってきたとのことで、在宅での診療に切り替わりました。
なにぶんもうかなりのご高齢でいらっしゃいますので、治療によって症状が劇的に改善するということは残念ながら見込めないのですが、少し前からご本人として心の中でずっと引っかかっていることがおありのようでした。それは、服用すべきお薬の種類と量が多過ぎるということでした。
この方は中年以降、糖尿病、高脂血症、高血圧を発症し、そのほかにもリウマチ、副腎腫瘍、心筋梗塞、心房細動、慢性胃炎と診断された履歴もあり、すべてを合わせると文字どおり山のようなお薬でした。これを本当に全部飲まなければいけないのものだろうかと、患者様はうんざりされていたようです。
この中には他の医療機関で処方されたものもあり、それまでそのすべてについて私には伝えられてはいませんでした。患者様ご自身、すべてのお薬を服用されていたわけでもなかったようですが、飲むとなれば多過ぎるし、飲まないと医師の指示を無視しているようで気がとがめるといったところのようでした。
そこで、複数の医療機関からの処方を整理、統合し、徐々にお薬を減らしていくことをお約束しました。最終的に1日10錠程度まで減らしたところ、これぐらいなら、まあ人間らしい範囲かなと満足してくださったようでした。お薬もあまり多いと精神的に落ち込む原因となり、それでは逆効果だと改めて感じた次第です。
※記載内容につきましては事例の一つであり、近しい症状であっても医師の判断により、治療法が異なることもございます。
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