澤田 達先生(日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医)にインタビュー
父と同じように、地域の皆さまと信頼関係を結べる医師を目指して
診療科目については、実は当初から耳鼻咽喉科を目指していた訳ではありませんでした。学生時代にさまざまな診療科を渡り歩く中で、耳鼻咽喉科の分野に関心を持ち、本格的に学んでいくことになったのです。
耳鼻咽喉科は親子の医師で診療をされている病院が多いイメージで、アットホームな雰囲気が、私の家のことを思い出させてくれました。祖父と同じ耳鼻咽喉科という分野に進んだことは偶然ですが、祖父や父と同じように、たくさんの患者さまの健康を手助けするために今後も尽力していきたいと思います。
勤務医時代、お世話になっていた先生から、患者さまに対する「姿勢」について学ばせていただく機会があったんです。例えばガーゼ1枚を貼ることに対しても、「荷物にシールを貼るのとは訳が違うのだから、適当に貼ってはいけない」ということをおっしゃっていました。人の目に触れる顔面あるいは顔面近くに処置をするのだから、ただ病気を治療して、症状を改善してあげればいい訳ではない。患者さまが「この先生に診てもらってよかった」と思えるよう、いつも工夫しなければならないと、その先生から学んだのです。そうした教えがあって、今でも患者さまに対する説明や処置は一つひとつ、ていねいに行うように努めています。
父は、私が医師の資格を取得する直前に亡くなってしまいましたが、今でもその姿を目標として、日々の診療に励んでおります。これからも治療を通じて、地域にお住まいの皆さまの生活をサポートできればと思います。
症例の詳細や原因などをしっかり見極め、一人ひとりに合った治療をご提供
副鼻腔炎と一言で言っても、その原因や症状はさまざまです。主にアレルギー・細菌によって炎症を引き起こすものが知られていますが、中には虫歯の菌が副鼻腔に入り込むことで起こるケースもあります。
炎症が起こる場所や原因で治療方法の選択も変わってくるため、まずは症状のことをしっかり確認することが大切です。当院では必要に応じて、歯科医院と連携を取り合ったり、アレルギー治療と並行して副鼻腔炎を治療したりするなど、ケースに合わせた臨機応変な対応が可能ですので、気兼ねなくご相談ください。
ウイルスに起因する症例の場合でも、生活習慣の改善に加えて、場合によっては抗生物質を処方することで対応することもあります。いずれの原因にしても、まずは普段の生活習慣を整えて、体力をしっかりとつけることが大切です。食事の栄養バランスなどにも気を配り、規則正しい生活を送るようにしましょう。
睡眠時無呼吸症候群の不安があるという方は、ぜひご相談いただけたらと思います。当院では簡易検査のキットを貸し出しています。自宅で行える検査なので、お仕事などが忙しい方も好きなタイミングで検査することが可能です。そのうえで検査結果に応じて、CPAP療法など、無呼吸を改善するための治療をご提案いたします。
症例によりますが、睡眠時無呼吸症候群の治療には期間がかかるケースがほとんどです。治療中に転勤などで別の地域に引っ越されることもあるかと思います。そのような場合は、新しい地域にある病院をご紹介することもできます。
患者さまのお気持ちに寄り添い、ていねいで真摯な対応を心がけています
そのほかには、補聴器の普及率にもっと貢献したいと考えています。患者さまの中には補聴器に抵抗を示される方も少なくありません。しかし近年の補聴器は小型でかさばらず、環境に合わせて各種機能を細かく調節することができるのです。日常生活をより快適に送っていただくためにも、難聴の症状をお持ちの方には、ぜひご検討いただきたいですね。
当院の課題としては、各種設備やサービスのIT化を検討しているところです。仮にこの「酒井耳鼻咽喉科」をほかの医師に継承する場合は、今後もずっと、地域の皆さまとのお付き合いが続いていきますからね。患者さまが少しでも快適に通院できるよう、便利なシステムを取り入れたいと考えています。そのためには、後継者を探すことも考えていかないとなりませんね。
当院は風通しのいい、オープンな雰囲気の耳鼻咽喉科です。どのようなお悩みもささいなことだと遠慮せずにご相談いただければ幸いです。