
院長
澤田 達
取材日:2022年11月11日
澤田 達先生(日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医)にインタビュー
父と同じように、地域の皆さまと信頼関係を結べる医師を目指して
耳鼻咽喉科の分野を学ぼうと思われた理由、きっかけなどを教えてください。
父と祖父が医師だったため、物心付いた頃から病院・医師という存在を身近に感じてきました。祖父の記憶は少し曖昧なのですが、父は豊岡の地で心臓外科の医師として医療に携わり、地域の方の健康をサポートしていました。その父の姿が印象に残っており、自分も自然と医師を目指す道を選ぶようになったのだと思います。
診療科目については、実は当初から耳鼻咽喉科を目指していた訳ではありませんでした。学生時代にさまざまな診療科を渡り歩く中で、耳鼻咽喉科の分野に関心を持ち、本格的に学んでいくことになったのです。
耳鼻咽喉科は親子の医師で診療をされている病院が多いイメージで、アットホームな雰囲気が、私の家のことを思い出させてくれました。祖父と同じ耳鼻咽喉科という分野に進んだことは偶然ですが、祖父や父と同じように、たくさんの患者さまの健康を手助けするために今後も尽力していきたいと思います。
診療科目については、実は当初から耳鼻咽喉科を目指していた訳ではありませんでした。学生時代にさまざまな診療科を渡り歩く中で、耳鼻咽喉科の分野に関心を持ち、本格的に学んでいくことになったのです。
耳鼻咽喉科は親子の医師で診療をされている病院が多いイメージで、アットホームな雰囲気が、私の家のことを思い出させてくれました。祖父と同じ耳鼻咽喉科という分野に進んだことは偶然ですが、祖父や父と同じように、たくさんの患者さまの健康を手助けするために今後も尽力していきたいと思います。
勤務医時代の経験の中で、なにか印象に残っている出来事はありますか?
「病気だけではなく、患者さま自身を見なさい」勤務医時代に師事していた先生からいただいた言葉が、現在に至るまで、私の診療に対する考え方の根幹となっています。
勤務医時代、お世話になっていた先生から、患者さまに対する「姿勢」について学ばせていただく機会があったんです。例えばガーゼ1枚を貼ることに対しても、「荷物にシールを貼るのとは訳が違うのだから、適当に貼ってはいけない」ということをおっしゃっていました。人の目に触れる顔面あるいは顔面近くに処置をするのだから、ただ病気を治療して、症状を改善してあげればいい訳ではない。患者さまが「この先生に診てもらってよかった」と思えるよう、いつも工夫しなければならないと、その先生から学んだのです。そうした教えがあって、今でも患者さまに対する説明や処置は一つひとつ、ていねいに行うように努めています。
勤務医時代、お世話になっていた先生から、患者さまに対する「姿勢」について学ばせていただく機会があったんです。例えばガーゼ1枚を貼ることに対しても、「荷物にシールを貼るのとは訳が違うのだから、適当に貼ってはいけない」ということをおっしゃっていました。人の目に触れる顔面あるいは顔面近くに処置をするのだから、ただ病気を治療して、症状を改善してあげればいい訳ではない。患者さまが「この先生に診てもらってよかった」と思えるよう、いつも工夫しなければならないと、その先生から学んだのです。そうした教えがあって、今でも患者さまに対する説明や処置は一つひとつ、ていねいに行うように努めています。
この地で勤務しようと思ったきっかけなどがあれば、教えてください。
私が医師免許を取得するために試験を受けていた頃の話です。私は兵庫県豊岡市で育ってきましたが、医師であった父を早くに亡くした関係で豊岡市を出て、大阪の城東区に住まいを移すことになりました。実は当時、私自身は開業にあまり関心がなく、勤務医としてずっと務めていこうと考えていました。その時、懇意にしていたとある先生とご縁があって、さまざまな経験を重ねていくうちに、「この地のかかりつけの医師として、父のように地域の人たちの健康に貢献しよう」と考えるようになったのです。
父は、私が医師の資格を取得する直前に亡くなってしまいましたが、今でもその姿を目標として、日々の診療に励んでおります。これからも治療を通じて、地域にお住まいの皆さまの生活をサポートできればと思います。
父は、私が医師の資格を取得する直前に亡くなってしまいましたが、今でもその姿を目標として、日々の診療に励んでおります。これからも治療を通じて、地域にお住まいの皆さまの生活をサポートできればと思います。
症例の詳細や原因などをしっかり見極め、一人ひとりに合った治療をご提供
急性副鼻腔炎の治療にあたって、心がけていることはありますか?
副鼻腔炎の治療では、まずは「なにが原因であるか」「どこの副鼻腔で炎症が起こっているのか」「患者さまがどのような症状で困っているのか」などを、ていねいに確認することを心がけていますね。
副鼻腔炎と一言で言っても、その原因や症状はさまざまです。主にアレルギー・細菌によって炎症を引き起こすものが知られていますが、中には虫歯の菌が副鼻腔に入り込むことで起こるケースもあります。
炎症が起こる場所や原因で治療方法の選択も変わってくるため、まずは症状のことをしっかり確認することが大切です。当院では必要に応じて、歯科医院と連携を取り合ったり、アレルギー治療と並行して副鼻腔炎を治療したりするなど、ケースに合わせた臨機応変な対応が可能ですので、気兼ねなくご相談ください。
副鼻腔炎と一言で言っても、その原因や症状はさまざまです。主にアレルギー・細菌によって炎症を引き起こすものが知られていますが、中には虫歯の菌が副鼻腔に入り込むことで起こるケースもあります。
炎症が起こる場所や原因で治療方法の選択も変わってくるため、まずは症状のことをしっかり確認することが大切です。当院では必要に応じて、歯科医院と連携を取り合ったり、アレルギー治療と並行して副鼻腔炎を治療したりするなど、ケースに合わせた臨機応変な対応が可能ですので、気兼ねなくご相談ください。
急性扁桃炎の治療では、主にどのようなことを行っていますか?
扁桃炎はいわゆる「疲れの病気」ですね。主な原因はウイルスや細菌ですが、特にストレスや寝不足などで体力が落ちてしまっている時に、免疫力が低下することでかかりやすくなる傾向があるからです。そのため当院では、食生活の指導などを通じて、ライフスタイルを改善することで免疫力の向上を目指す治療を行っています。
ウイルスに起因する症例の場合でも、生活習慣の改善に加えて、場合によっては抗生物質を処方することで対応することもあります。いずれの原因にしても、まずは普段の生活習慣を整えて、体力をしっかりとつけることが大切です。食事の栄養バランスなどにも気を配り、規則正しい生活を送るようにしましょう。
ウイルスに起因する症例の場合でも、生活習慣の改善に加えて、場合によっては抗生物質を処方することで対応することもあります。いずれの原因にしても、まずは普段の生活習慣を整えて、体力をしっかりとつけることが大切です。食事の栄養バランスなどにも気を配り、規則正しい生活を送るようにしましょう。
睡眠時無呼吸症候群は、どのような症状がある時に疑われますか?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に無呼吸状態が何度も繰り返されてしまう病気です。人によっては日中に眠さや疲れを感じることがありますが、基本的には自覚症状が少なく、自分ではなかなか気付けない点が怖いところですね。実は私も無呼吸の症状があり、家族から言われて調べたことで、初めて気付くことができました。
睡眠時無呼吸症候群の不安があるという方は、ぜひご相談いただけたらと思います。当院では簡易検査のキットを貸し出しています。自宅で行える検査なので、お仕事などが忙しい方も好きなタイミングで検査することが可能です。そのうえで検査結果に応じて、CPAP療法など、無呼吸を改善するための治療をご提案いたします。
症例によりますが、睡眠時無呼吸症候群の治療には期間がかかるケースがほとんどです。治療中に転勤などで別の地域に引っ越されることもあるかと思います。そのような場合は、新しい地域にある病院をご紹介することもできます。
睡眠時無呼吸症候群の不安があるという方は、ぜひご相談いただけたらと思います。当院では簡易検査のキットを貸し出しています。自宅で行える検査なので、お仕事などが忙しい方も好きなタイミングで検査することが可能です。そのうえで検査結果に応じて、CPAP療法など、無呼吸を改善するための治療をご提案いたします。
症例によりますが、睡眠時無呼吸症候群の治療には期間がかかるケースがほとんどです。治療中に転勤などで別の地域に引っ越されることもあるかと思います。そのような場合は、新しい地域にある病院をご紹介することもできます。
患者さまのお気持ちに寄り添い、ていねいで真摯な対応を心がけています
今後、どのような疾患の対応・治療に力を入れていきたいですか?
睡眠時無呼吸症候群を中心に、アレルギーにまつわる疾患や、花粉症の診断・治療に力を入れていきたいですね。特に花粉症は昔に比べて、症状に悩まされている方が増加してきました。それに伴って、市販薬もさまざまな種類のものがそろってきています。症例の中には、市販薬で改善が見込めるケースもあれば、病院で治療を受けていただく必要があるケースもあるので、その点の見極めをしっかり行っていきたいです。
そのほかには、補聴器の普及率にもっと貢献したいと考えています。患者さまの中には補聴器に抵抗を示される方も少なくありません。しかし近年の補聴器は小型でかさばらず、環境に合わせて各種機能を細かく調節することができるのです。日常生活をより快適に送っていただくためにも、難聴の症状をお持ちの方には、ぜひご検討いただきたいですね。
そのほかには、補聴器の普及率にもっと貢献したいと考えています。患者さまの中には補聴器に抵抗を示される方も少なくありません。しかし近年の補聴器は小型でかさばらず、環境に合わせて各種機能を細かく調節することができるのです。日常生活をより快適に送っていただくためにも、難聴の症状をお持ちの方には、ぜひご検討いただきたいですね。
医師としての展望や、医院としての今後の課題はなんでしょうか。
保険診療制度の動きについては、今後も注目していかなければと思っています。現在は保険診療で、アレルギー性の花粉症などを始め、さまざまな症例・疾患に対応することが可能です。しかし、今後もその制度が継続していくとは限りません。特に近年は新型コロナウイルスの流行があり、医療業界にさまざまな影響がありました。医療を提供する者として、そのような業界全体の動きはいつも把握し、患者さまの不利益にならないようにできる限り尽力したいと思います。
当院の課題としては、各種設備やサービスのIT化を検討しているところです。仮にこの「酒井耳鼻咽喉科」をほかの医師に継承する場合は、今後もずっと、地域の皆さまとのお付き合いが続いていきますからね。患者さまが少しでも快適に通院できるよう、便利なシステムを取り入れたいと考えています。そのためには、後継者を探すことも考えていかないとなりませんね。
当院の課題としては、各種設備やサービスのIT化を検討しているところです。仮にこの「酒井耳鼻咽喉科」をほかの医師に継承する場合は、今後もずっと、地域の皆さまとのお付き合いが続いていきますからね。患者さまが少しでも快適に通院できるよう、便利なシステムを取り入れたいと考えています。そのためには、後継者を探すことも考えていかないとなりませんね。
最後に、患者さまに対してのメッセージがありましたら教えてください。
当院にお越しになる方は、病気のことで不安を抱えられていることがほとんどです。院長である私自身も、アレルギー性鼻炎や睡眠時無呼吸症候群、めまいなどといった疾患に、これまで悩まされてきました。そのような経験もあって、病気について悩む患者さまのお気持ちにも、共感できることがたくさんあると思います。患者さまの心に親身に寄り添うことを何よりも大切にして日々診療にあたっておりますので、どうぞ気兼ねなくご来院ください。
当院は風通しのいい、オープンな雰囲気の耳鼻咽喉科です。どのようなお悩みもささいなことだと遠慮せずにご相談いただければ幸いです。
当院は風通しのいい、オープンな雰囲気の耳鼻咽喉科です。どのようなお悩みもささいなことだと遠慮せずにご相談いただければ幸いです。