
院長
中田 智愛子
取材日:2023年2月8日
中田 智愛子先生(日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医)にインタビュー
耳・鼻・のどの疾患を幅広く診られることに魅力を感じ耳鼻咽喉科の道へ
初めに、耳鼻咽喉科の医師になろうと思ったきっかけを教えてください。
大学時代には専門科目を決めるためいくつかの科にまわるのですが、その時にたまたま見た耳鼻咽喉科の先生方の雰囲気が良かったのが最初のきっかけでした。また、耳鼻咽喉科には小さなお子さまからご年配の方まで幅広い年代の方がいらっしゃいますし、耳・鼻・のどの疾患、めまい、声がれなど多岐にわたって診られるところにも面白みや魅力を感じました。
勤務医時代には、当時指導してくださっていた先生が咽頭炎などをよく診ていたので私ものどの疾患に多く携わりました。もちろん、耳鼻咽喉科疾患全般を幅広く診て、知識や経験を積むことも大切にしていましたので、それが現在の診療に生かされているなと思っています。
勤務医時代には、当時指導してくださっていた先生が咽頭炎などをよく診ていたので私ものどの疾患に多く携わりました。もちろん、耳鼻咽喉科疾患全般を幅広く診て、知識や経験を積むことも大切にしていましたので、それが現在の診療に生かされているなと思っています。
のどの疾患を診る際に先生が大切にしていることはなんですか?
当院にはのどの痛みに加えて声がれや身体がだるいと言って受診される方も多くいらっしゃいますが、そのような場合は咽頭炎や喉頭炎の可能性があります。炎症を起こしているのか、ポリープがあるのかなどは直接目で口の中を見ただけではわかりませんので、ファイバースコープを用いてのどの奥までしっかりと観察することを大切にしています。
そのうえで、炎症が原因の場合はお薬を処方し、ポリープや腫瘍などがある場合は連携医療機関をご紹介し、切除などの処置がスムーズに受けられるようつなげています。また、なかには検査をしても異常が認められないのに、のどの違和感を訴える方もいらっしゃいます。そういった方には漢方薬を処方すると、症状が緩和されるということがよくあります。病名や目で見える症状だけにとらわれず、患者さまが抱えるお悩みに対して柔軟に対応できるよう努めています。お仕事柄、のどを多く使わなければならない方には声の出し方を指導するなど、お一人おひとりの生活背景に合わせた治療とアドバイスをご提案できるようにしています。
そのうえで、炎症が原因の場合はお薬を処方し、ポリープや腫瘍などがある場合は連携医療機関をご紹介し、切除などの処置がスムーズに受けられるようつなげています。また、なかには検査をしても異常が認められないのに、のどの違和感を訴える方もいらっしゃいます。そういった方には漢方薬を処方すると、症状が緩和されるということがよくあります。病名や目で見える症状だけにとらわれず、患者さまが抱えるお悩みに対して柔軟に対応できるよう努めています。お仕事柄、のどを多く使わなければならない方には声の出し方を指導するなど、お一人おひとりの生活背景に合わせた治療とアドバイスをご提案できるようにしています。
小さなお子さまが受診する理由として多いのはどのような疾患ですか?
鼻の奥で鼻水が詰まる副鼻腔炎の状態で来院されるお子さまが多いですね。最近は鼻水吸引器を買って自宅で対応されるご家庭も増えてきていますが、なかなか上手に鼻水を吸えないこともあるでしょう。そのような場合には一度耳鼻咽喉科にご相談いただきたいです。医院で使用している吸引器のほうが力は強いですし、もし鼻の奥で炎症が起きている場合でも正しい処置をして差し上げられます。
鼻の処置はお子さまが嫌がる場合もありますが、夜中に鼻づまりで眠れなかったり苦しさが長引いたりするよりは、当院で少し頑張っていただき、つらい症状を早めに緩和したほうが良いかと思いますので、親御さまにも協力していただきながら丁寧に処置をいたします。また、お子さまが大きくなってからは鼻のかみ方をアドバイスして、鼻をかむ習慣を付けてもらうようにしていますね。
鼻の処置はお子さまが嫌がる場合もありますが、夜中に鼻づまりで眠れなかったり苦しさが長引いたりするよりは、当院で少し頑張っていただき、つらい症状を早めに緩和したほうが良いかと思いますので、親御さまにも協力していただきながら丁寧に処置をいたします。また、お子さまが大きくなってからは鼻のかみ方をアドバイスして、鼻をかむ習慣を付けてもらうようにしていますね。
各種検査設備を取りそろえ、さまざまな可能性を考慮しながら診療
めまいの診療もされているのですね。気を付けていることはありますか?
めまいを訴える方に対しては目の動きを観察する眼振検査に加えて、耳との関連性があるかどうか聴力検査をしたり、なかなか診断が付かない場合は連携医療機関でMRIを撮ったりして内科や脳神経外科的な分野との関わりを調べ、原因をしっかりと探るようにしています。
メニエール病などと診断が付いた場合は対応したお薬を処方しますが、水分代謝が悪い、冷えがあるなど患者さまの体質によってめまいが起きている場合もあるので、そのような時には漢方薬の処方も行っています。さまざまな可能性を考慮しながら診療していますので、めまいでお悩みの方はご相談いただければと思います。
メニエール病などと診断が付いた場合は対応したお薬を処方しますが、水分代謝が悪い、冷えがあるなど患者さまの体質によってめまいが起きている場合もあるので、そのような時には漢方薬の処方も行っています。さまざまな可能性を考慮しながら診療していますので、めまいでお悩みの方はご相談いただければと思います。
医院の開業に至った経緯、開業時の思いを教えてください。
知人から開業しないかとお話をいただき、その場所が生まれ育った町と近く雰囲気が似ていたところに魅力を感じたのがきっかけです。院長になるからには自分も通いたいと思える医院にしたかったので、普段から患者さまの訴えをよく聞いて、疾患や治療方法について丁寧に説明するよう心がけています。また、患者さまの状態についてわかりやすくお伝えするためには現状をしっかりと把握しなければなりませんから、聴力検査機器や内視鏡、顕微鏡などの設備にもこだわりました。
院長になると事務作業や経営面でわからないことが多く難しさを感じる部分もありますが、それ以上に、身近な環境で患者さまに寄り添った診療ができるという魅力があります。今後も隠れた疾患を見逃さないよう努め、さまざまなニーズにお応えしていきたいです。
院長になると事務作業や経営面でわからないことが多く難しさを感じる部分もありますが、それ以上に、身近な環境で患者さまに寄り添った診療ができるという魅力があります。今後も隠れた疾患を見逃さないよう努め、さまざまなニーズにお応えしていきたいです。
あらゆる分野の知識・情報のアップデートに努め、地域医療貢献を目指す
今後、力を入れていきたいと考えている治療法はありますか?
漢方療法に関してもっと知識を深めたいと考えています。先ほどもお話ししましたように、患部の炎症などがなくても、冷えや代謝異常など、患者さまの体質によって症状が現れるケースはよくあります。その際には漢方療法が有用ですから、対症療法的な西洋薬の処方に加えて漢方をもう少し使いこなすことができれば、治療の選択肢が広がり、より多くの患者さまのお悩みを解消してあげられるのではと思っています。
先生が耳鼻咽喉科の分野で課題と感じていることはなんですか?
高齢化社会が進んでいますから、今後はご年配の方に多い疾患にも目を向けていく必要があるなと感じています。食べ物が気管に入ってしまう誤嚥性肺炎をはじめとした嚥下障害など、これまで私があまり携わってこなかった疾患にも理解や知識を深めていく所存です。嚥下障害に関わらず、年をとっても不自由なく生活できるよう、耳鼻咽喉科の診療を通じて引き続き、地域の皆さまの健康をサポートしていきたいと考えています。
最後にこのページを見ている方へ先生からメッセージをお願いします。
のどの痛みや鼻水、めまいなどは直接に命に関わることは少ない症状かもしれませんが、長引くことで患者さまの生活の質を低下させます。このようなお悩みに親身に寄り添い、地域医療に貢献していきたいと考えています。
検査や診療は丁寧に行い、患者さまが理解しやすいような説明ができるよう努めています。耳・鼻・のどの症状でお困りの際は気兼ねなくご相談にいらしてください。
検査や診療は丁寧に行い、患者さまが理解しやすいような説明ができるよう努めています。耳・鼻・のどの症状でお困りの際は気兼ねなくご相談にいらしてください。