通いやすい泌尿器科を目指し、病気の早期発見に努める医師
理事長
伊勢呂 哲也
取材日:2023年1月25日
伊勢呂 哲也先生(日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医)にインタビュー
QOLと直結する泌尿器の症状。快方に向かう喜ぶ姿が次なる力に
尿管結石の執刀にも注力されてきたと伺いましたが、どのような病気ですか？
尿管結石は「痛みの王様」と呼ばれるほど、強い痛みが特徴的です。尿管結石の診断には、CTを用いた検査が不可欠だと考えています。レントゲンや超音波検査だけだと、不十分なケースがみうけられます。CT検査は外部の医療機関にお願いするとすぐに対応できないケースも多いですが、池袋にあるグループ院にCTを導入しているので、速やかな検査と治療につなげることが可能です。
結石の自然排出が望めない場合、手術で取り除く方法になります。私自身、勤務医時代、尿管結石の診療に携わり、ずっと執刀を担っていたので、手術をすべきタイミングなのか、まだ水分摂取による経過観察なのかといった判断もお任せいただけたらと思います。また、必要なときに、速やかに手術設備の整った医療機関に紹介も行っています。
結石の自然排出が望めない場合、手術で取り除く方法になります。私自身、勤務医時代、尿管結石の診療に携わり、ずっと執刀を担っていたので、手術をすべきタイミングなのか、まだ水分摂取による経過観察なのかといった判断もお任せいただけたらと思います。また、必要なときに、速やかに手術設備の整った医療機関に紹介も行っています。
クリニックで行われている、膀胱炎の治療方法を教えてください。
膀胱炎は膀胱と外界の距離が近い女性にかかりやすい病気で、菌が膀胱に入っても、繁殖しなければ病気にはなりません。まずは尿道口の付近を清潔に保つようにして、細菌が入らないようにすることが大切です。加えて、水分を十分に摂取したり、尿意があったらこまめに排出したりすることで、膀胱内に入っても菌の繁殖を防ぐことにつながります。ぜひ試していただきたいです。
ただし、これらの予防法を実践している方の中に、体質的になりやすい方もいらっしゃいます。そのような方には、漢方薬のご提案を行っています。漢方薬は体質から整えることを目的としているので、膀胱炎でいえば、未病の段階から菌を繁殖させないような状態に変えていけることが期待できます。膀胱炎にかぎらず、泌尿器の症状に対し、より良い治療を受けていただけるよう、西洋医学だけでなく、漢方薬についても力を入れて学びました。こうした幅広く提案ができることも当クリニックの強みです。
ただし、これらの予防法を実践している方の中に、体質的になりやすい方もいらっしゃいます。そのような方には、漢方薬のご提案を行っています。漢方薬は体質から整えることを目的としているので、膀胱炎でいえば、未病の段階から菌を繁殖させないような状態に変えていけることが期待できます。膀胱炎にかぎらず、泌尿器の症状に対し、より良い治療を受けていただけるよう、西洋医学だけでなく、漢方薬についても力を入れて学びました。こうした幅広く提案ができることも当クリニックの強みです。
夜間頻尿の治療を行う上で、どのような点を重視していますか？
頻尿のタイプは大きく分けて、日中に尿の回数が多い「昼間の頻尿」と、睡眠中に尿意を感じ何度も起きてしまう「夜間頻尿」があります。特に頻尿のご相談で多いのが、夜間頻尿です。夜間に3から4回、中には8回も目を覚ましてしまうという方もいらっしゃるため、ご本人にとっては深刻な問題です。
夜間頻尿にはさまざまな理由が考えられます。治療法はそれぞれ異なるため、まずは原因の解明が大切です。そのために2日間、尿量を排尿日誌に記録していただいています。排尿日誌をもとに、尿量を計算し、1日の尿量の中で、夜間の尿量がどのぐらいの割合を占めるのかを算出することで、どのタイプの夜間頻尿なのかを見分けることが可能です。
頻尿は生活の質にも影響を及ぼすため、快方に向かった際に、感謝のお言葉をいただく機会が多いです。夜間頻尿にかぎらず、泌尿器科疾患は治療の作用を患者さまご自身が実感いただきやすいので、医師としてもやりがいを感じます。
夜間頻尿にはさまざまな理由が考えられます。治療法はそれぞれ異なるため、まずは原因の解明が大切です。そのために2日間、尿量を排尿日誌に記録していただいています。排尿日誌をもとに、尿量を計算し、1日の尿量の中で、夜間の尿量がどのぐらいの割合を占めるのかを算出することで、どのタイプの夜間頻尿なのかを見分けることが可能です。
頻尿は生活の質にも影響を及ぼすため、快方に向かった際に、感謝のお言葉をいただく機会が多いです。夜間頻尿にかぎらず、泌尿器科疾患は治療の作用を患者さまご自身が実感いただきやすいので、医師としてもやりがいを感じます。
一人で手術・入院管理などを行った経験が活き、より良い医療の提供に
どのようなきっかけで、泌尿器科の医師になろうと思われたのですか？
医師という職業に初めて興味を覚えたのは、中学3年生の時だったと思います。テニス部の部活動中に、指を骨折したことがありました。その際、病院で診ていただいたことをきっかけに、漠然と「医師になりたい」と思い始めました。
私が通っていた学校は、1学年のうち50人ほどは医学部に進むような学校だったんです。そういった環境の中、私自身も、数学や物理が好きだったこともあり、医学部に進んで医師になろうと思いました。もちろん、中学の時、実際に医師の仕事を間近で見ることができたのも、進路を決める上で大きな影響を与えたと思います。
泌尿器科の医師になろうと決めたのは臨床研修のときです。その際に、人間味溢れる泌尿器科の先生たちから多くのことを学ぶことができました。その中の先生にお誘いいただき、泌尿器科の道に進もうと決めました。
私が通っていた学校は、1学年のうち50人ほどは医学部に進むような学校だったんです。そういった環境の中、私自身も、数学や物理が好きだったこともあり、医学部に進んで医師になろうと思いました。もちろん、中学の時、実際に医師の仕事を間近で見ることができたのも、進路を決める上で大きな影響を与えたと思います。
泌尿器科の医師になろうと決めたのは臨床研修のときです。その際に、人間味溢れる泌尿器科の先生たちから多くのことを学ぶことができました。その中の先生にお誘いいただき、泌尿器科の道に進もうと決めました。
大学病院の泌尿器科の立ち上げにも携わったと伺いました。
臨床研修を終え、ずっと泌尿器科の医師として勤めていました。2016年当時は泌尿器科がなかった医療法人誠高会おおたかの森病院に就任し、科の立ち上げにも携わる機会をいただきました。
泌尿器の入院、手術、緊急対応もすべて私一人で担当することになり、これまでとは比べものにならないぐらい担う責任が重くなりましたね。そのお陰で、こういった症状にはこうするんだと先輩医師から教わった薬の投与や手技をはじめ、すべてのことに対して理由や背景を考えられるようになりました。深く掘り下げられるようになったことで、患者さまの疑問にもスムーズに答えられるようになるなど診療の幅が広がり、あらゆる症状に対する応用も利くようになりました。
泌尿器の入院、手術、緊急対応もすべて私一人で担当することになり、これまでとは比べものにならないぐらい担う責任が重くなりましたね。そのお陰で、こういった症状にはこうするんだと先輩医師から教わった薬の投与や手技をはじめ、すべてのことに対して理由や背景を考えられるようになりました。深く掘り下げられるようになったことで、患者さまの疑問にもスムーズに答えられるようになるなど診療の幅が広がり、あらゆる症状に対する応用も利くようになりました。
どのようなときに医師という職業に就いて良かったと感じられますか？
患者さまのニーズにお応えできたとき、医師という職業に携われて良かったなと感じます。例えば、頻尿のお悩みの方が正しい診断により治療につなげられたことで、排尿回数が減り快方に向かわれているとご実感いただけたときです。
そのほかにも、当クリニックでは環境や設備面で工夫した点があります。泌尿器のお悩みをお持ちの方は、近所で受診することを避けたいと考えられる方が多いと感じます。プライバシーに配慮する方法として、少し都心から離れた場所にしながらも、通院のしやすさや立地の良さは大事にしたいと思い、駅前につくることを決めました。そのため、気兼ねなく行ける駅前のクリニックなのに、池袋にはCTがあったり大腸カメラがあったりなど、大きい病院に行かないとできないような検査でもスムーズに受けられることも喜ばれる理由の一つです。
そのほかにも、当クリニックでは環境や設備面で工夫した点があります。泌尿器のお悩みをお持ちの方は、近所で受診することを避けたいと考えられる方が多いと感じます。プライバシーに配慮する方法として、少し都心から離れた場所にしながらも、通院のしやすさや立地の良さは大事にしたいと思い、駅前につくることを決めました。そのため、気兼ねなく行ける駅前のクリニックなのに、池袋にはCTがあったり大腸カメラがあったりなど、大きい病院に行かないとできないような検査でもスムーズに受けられることも喜ばれる理由の一つです。
躊躇せず受診しやすい泌尿器科クリニックづくりに、今後も注力
泌尿器において、今後どのようなことに注力したいと考えていますか？
泌尿器疾患の罹患数が増えているにも関わらず、泌尿器科を受診するのが恥ずかしいと思われている方が多くいらっしゃいます。上野・池袋・大宮というアクセスの良い場所にクリニックがあるので、今後も患者さまが来院しやすい環境を提供していきたいです。
また、より多くの皆さまに泌尿器疾患の早期発見と早期治療の重要性を知っていただくために、私は動画の配信を行っています。動画でも、泌尿器に関する疑問をわかりやすく解説しています。こうした取り組みや活動を行い、少しでもクリニックに受診していただきやすい体制を整えています。
また、より多くの皆さまに泌尿器疾患の早期発見と早期治療の重要性を知っていただくために、私は動画の配信を行っています。動画でも、泌尿器に関する疑問をわかりやすく解説しています。こうした取り組みや活動を行い、少しでもクリニックに受診していただきやすい体制を整えています。
より良い医療を提供するために、どのような対策を行う予定ですか？
患者さま目線に立った、より良い医療を提供できるよう、環境を整備しようと考え、その一環として診療受付時間を短縮することにしました。患者さまお一人おひとりにかける診療の質を向上させ、じっくり丁寧に説明を行うなど、今まで以上に患者さまに寄り添えるサービスの提供につながると考えています。
泌尿器に関することでお悩みの皆さまにメッセージをお願いします。
頻尿や夜間頻尿で悩まれる方、前立腺肥大症、前立腺がんの気になる方なども十分な検査ができるように、CTをはじめさまざまな検査設備を取りそろえています。また各地域からお越しいただきやすいように上野で開院し、駅を出て徒歩約1分のところで診療を行っています。池袋、大宮も各ターミナルの駅前にグループ院が点在し、上野は泌尿器科だけですが、そのほかのクリニックでは、内科・消化器内科・胃腸内科・外科・肛門外科など複数の診療科を受診いただけます。ささいな症状でお悩みの方も気兼ねなくご相談にいらしてください。
