診療案内｜叶澤メディカルクリニック(上福岡)

高血圧

高血圧症になる原因は何なのでしょうか？

多くの場合、原因を特定できませんが、腎臓や内分泌の疾患でも高血圧症は引き起こされます。


高血圧には、血圧の高くなる原因を特定することのできない本態性高血圧と、原因を特定できる二次性高血圧があり、高血圧症のうち少なくとも1割以上の方は二次性高血圧であると言われています。高血圧は、腎臓、内分泌、血管、脳幹部血管圧迫などの疾患のほか、遺伝や薬剤によって引き起こされる場合もあります。

このように、高血圧症の原因はさまざまで、原因により治療方法も異なります。例えば、二次性高血圧でよくみられる、原発性アルドステロン症は、副腎腫瘍が原因となるタイプと、副腎全体からアルドステロンが過剰分泌される過形成のタイプに大別されますが、副腎腫瘍が原因の場合、手術によって腫瘍を摘出すれば高血圧症も緩和されるので、その後、降圧薬を服用する必要がなくなることもあります。

血圧が高ければ誰でも降圧薬を処方すればよいというのではなく、まずその原因を検査によってきちんと確認した上で治療方針を決定していく必要があります。

高血圧症の治療で大切にしていることを教えてください。

高血圧症の原因を探り原因に合わせた治療を行います。治療開始後も定期的に検査をいたします。


当クリニックでは、高血圧症の原因を検査によってしっかりと確認した上で、原因に合わせた治療方法を決定いたします。また、なぜ、その血圧の治療が必要なのかを、患者さまご自身にもご納得いただいた上で、治療を進めてまいります。定期的に血液検査や尿検査などを行い、合併症も含めて正しく評価をしていくことが大切です。

現在、高血圧症については、ガイドラインや治療方法、治療薬も進歩しているのにも関わらず、高血圧症患者さまのうち約4分の3に当たる方がコントロール不良に陥っているという「ハイパーテンション・パラドックス（高血圧治療の矛盾）」が起きています。高血圧症は、よほど進行しないと自覚症状が現れないため、コントロール不良であっても放置されてしまいがちな疾患です。しかし、高血圧症を放っておくと動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中などの合併症を引き起こす恐れがあります。自覚症状はないものの、合併症により命を落とすリスクや、QOLを低下させるリスクが高い疾患なのです。

高血圧症について正しく評価を行った上で、患者さまに合わせた治療を行い、しっかりとコントロールしていくことが大切です。

高血圧症を正しく評価するためにどのような工夫を行っていますか？

院内に血圧測定用の個室を設けているほか、家庭血圧を正しくはかれるように指導を行っています。


高血圧症について正しく評価をするためには、家庭血圧の測定の仕方について指導をすることも大切です。血圧は、食事、運動、気温、ストレスなどによって変動します。診察室で医師が計測する診察室血圧と家庭ではかる家庭血圧は、異なる数値になる場合もあり、診察室血圧だけでは正しい評価を行うことができません。これは、診察室では医師の白衣を目にして無意識のうちに緊張し、血圧が上がってしまう白衣高血圧の方がいらっしゃるためです。また、診察室では正常値なのに、家庭血圧は高血圧となる仮面高血圧の方もいらっしゃいます。

そのため、評価に耐えうる家庭血圧を毎日、ご自身で計測していただけるように、血圧のはかり方の指導を行っています。院内にも血圧を計測するための個室・血圧測定室を設け、毎回、血圧測定室での測定をお願いしています。

腎臓病

腎臓病の治療で大切にしていることは何でしょうか？

高血圧症と同様、定期的な検査により正しく評価していくことが大切です。


慢性腎臓病が進行すると、むくみや体調の変化などの症状が現れます。しかし、多くの場合、かなり進行しないとはっきりとした自覚症状が現れないため、高血圧症と同様に見過ごされがちな病気です。症状に気付いた時には、人工透析を必要とする頃まで病気が進行しているということも少なくありません。腎臓病を早期発見し、治療に結び付けるためには、定期的な尿検査や血液検査を行い、正しく評価していくことが大切です。

慢性腎臓病が進行し末期腎不全の状態になると、人工透析や腎移植などの腎代替療法が必要となります。人工透析を行う方の数は年々増え続けており、医療費全体の中で高い割合を占めていることが問題視されています。人工透析を必要とする状態まで悪化させないように、早期発見し治療でコントロールしていくことが大切です。

物忘れ

親の物忘れが頻繁にあって心配です。

認知症の初期症状ということもあるので、お早めに医療機関にご相談ください。


買い物で頼まれた物を忘れてしまったり、名前をよく間違えたりするのは、認知症の初期症状かもしれません。

認知症は、脳神経や脳血管に何らかの異常が起こることで、記憶力や判断力の低下など、日常生活に支障をきたしてしまう病気です。お薬による治療では、進行を食い止めることはできますが、元の状態に戻すことは難しいとされています。そのため、予防のほか、早期発見・治療が大切になります。

当クリニックでは、問診やスクリーニング検査を行うほか、必要に応じて連携医療機関にてMRIなどの詳細な検査をご案内しています。それらの検査結果を元に、認知症の度合いに合わせて適した治療方針をご提案いたします。