
副院長
武藤 頼彦
取材日:2022年11月8日
武藤 頼彦先生(日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医)にインタビュー
困っている人のために駆け回る父のようになりたいと、医療の道を志す
医師を目指したきっかけと、消化器外科を選んだ理由を教えてください。
父が外科の医師で、幼い頃から緊急で呼ばれて駆けつける姿や、実際に患者さまとやり取りをしている姿を見て、憧れを抱いていました。私自身も人の役に立ちたい気持ちや、人に喜びを感じてもらいたい思いが強く、父の影響もあり医師を志しました。
最初は父と同じく外科の道に進みましたが、体の各所にできるがんの進行を全体的に管理したいと考え、消化器外科にも着手しました。外科では開腹手術でがんを取り除いていましたが、時代の流れは体をできるだけ傷つけない方向に変わります。そんな時、腹部に小さな穴を開け、時間をかけて手術を行う腹腔鏡手術の存在を知り、そこからESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)など体へのダメージが少ない治療へシフトしていった形です。
そして、現在は「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」としての専門性を生かし、胃カメラ・大腸カメラ検査で、がんの早期発見・早期治療をする方針を採っています。
最初は父と同じく外科の道に進みましたが、体の各所にできるがんの進行を全体的に管理したいと考え、消化器外科にも着手しました。外科では開腹手術でがんを取り除いていましたが、時代の流れは体をできるだけ傷つけない方向に変わります。そんな時、腹部に小さな穴を開け、時間をかけて手術を行う腹腔鏡手術の存在を知り、そこからESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)など体へのダメージが少ない治療へシフトしていった形です。
そして、現在は「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」としての専門性を生かし、胃カメラ・大腸カメラ検査で、がんの早期発見・早期治療をする方針を採っています。
勤務医時代の経験が現在の医療提供に活きていると感じる瞬間はありますか?
やはり、がんの診断です。外科で進行がんの手術はもちろん、術前・術後の体の管理にも携わってきているからこそ、全人的な視点での診断が可能です。さらに、検査でがんを発見して大学病院などへご紹介した後、手術を終えた患者さまのアフターフォローまで対応できる点も、私の強みだといえます。
大学病院がひっ迫している現在、手術が終わったら地域のクリニックへ分散させたいという医療の流れがあります。街のクリニックに求められるのは、がんや消化器が診られる専門性に限らず、急におなかが痛くなった、便秘を改善させたい、胃が痛いなど、全身の悩みへ対応できる柔軟性です。
その点、当クリニックは、消化器内科、外科、婦人科、肛門外科、内科、内視鏡内科、美容皮膚科に対応し、幅広く厚みのある医療を提供いたします。クリニックで対応できない症例に関しては、緊急性を判断して必要な医療機関をご紹介しています。
大学病院がひっ迫している現在、手術が終わったら地域のクリニックへ分散させたいという医療の流れがあります。街のクリニックに求められるのは、がんや消化器が診られる専門性に限らず、急におなかが痛くなった、便秘を改善させたい、胃が痛いなど、全身の悩みへ対応できる柔軟性です。
その点、当クリニックは、消化器内科、外科、婦人科、肛門外科、内科、内視鏡内科、美容皮膚科に対応し、幅広く厚みのある医療を提供いたします。クリニックで対応できない症例に関しては、緊急性を判断して必要な医療機関をご紹介しています。
日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医だからこそのやりがいとは?
内視鏡検査でがんを早期に発見し、病院に紹介した患者さまが無事にお戻りになって感謝された時に、「医師をしていて良かったな」と思います。あとは、患者さまの痛みを改善して差し上げられたり、内視鏡でポリープの切除ができたりした時にも、やりがいを感じられますね。
そういった良い結果を出すためには、可能な限り見逃しのない検査・診断が必要です。その点で私は、「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」として、実際にがんの開腹手術や進行がんなどさまざまな症例を診てきた経験がありますから、がんやポリープを見逃しやすいポイントを抑えた丁寧な内視鏡検査によって、患者さまの健康維持をサポートできます。
そういった良い結果を出すためには、可能な限り見逃しのない検査・診断が必要です。その点で私は、「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」として、実際にがんの開腹手術や進行がんなどさまざまな症例を診てきた経験がありますから、がんやポリープを見逃しやすいポイントを抑えた丁寧な内視鏡検査によって、患者さまの健康維持をサポートできます。
内視鏡検査に注力し、胃がん・大腸がんの早期発見・早期治療に努める
ヘリコバクターピロリ菌感染症の検査で重視していることを教えてください。
胃がんのリスクを高めるといわれるヘリコバクターピロリ菌感染症ですが、多くの方が「ピロリ菌がいるか・いないか」を気にしており、除菌治療をすれば大丈夫だと思いがちなようです。しかし、本当に怖いのは早期がんを見逃してしまうリスクです。「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」として、ピロリ菌がいた胃炎部分に、がんがないかどうかの見極めに努めています。
ピロリ菌の存在以上に私が問題だと思っているのは、内視鏡検査は苦しい、つらいものだというイメージにより、人々が検査から遠のいてしまっていることです。近年では内視鏡のスコープに細いものが開発されていますし、鎮静剤を使用した検査により、「寝て起きたら苦しさを感じる間もなく終わっていた」という状態にできます。
胃がんだけでなく多くのがんは、早期発見・早期治療によって治療ができます。検査の負担を和らげることで、地域の方々がもっと気兼ねなく内視鏡検査を利用し、がんによって命を落とすことがないようにしていきたいと考えています。
ピロリ菌の存在以上に私が問題だと思っているのは、内視鏡検査は苦しい、つらいものだというイメージにより、人々が検査から遠のいてしまっていることです。近年では内視鏡のスコープに細いものが開発されていますし、鎮静剤を使用した検査により、「寝て起きたら苦しさを感じる間もなく終わっていた」という状態にできます。
胃がんだけでなく多くのがんは、早期発見・早期治療によって治療ができます。検査の負担を和らげることで、地域の方々がもっと気兼ねなく内視鏡検査を利用し、がんによって命を落とすことがないようにしていきたいと考えています。
過敏性腸症候群でお悩みの方へ、どういった診療を行われていますか?
時間をしっかりかけて、患者さまのお話を丁寧に伺うことを心がけています。過敏性腸症候群の原因は、生活環境の変化や冷えなど多岐にわたりますが、精神的な影響も多い傾向があります。当クリニックは対応している科目が多い関係上、各科目を間口に過敏性腸症候群に関してたくさんのご相談をいただいてきました。その経験をもとに、患者さま一人ひとりに寄り添って原因を調べ、その方に合う薬を一緒に探していくことを大切にしています。
また、過敏性腸症候群の症状の裏に大腸がんが隠れていたというケースも少なくありません。過敏性腸症候群は慢性疾患なので、おなかが痛くても「いつものこと」だと気にしない方もいらっしゃるようです。そういった思い込みを捨てて、大腸内視鏡検査で大腸がんの可能性を除外してから、過敏性腸症候群の治療に入るようにしています。
患者さまが若年層で、急に大腸内視鏡検査を勧めると驚かせてしまいそうな時には、まず超音波検査で様子を見ます。患者さまの状況に合わせた柔軟な対応ができるのも、私の強みの一つです。
また、過敏性腸症候群の症状の裏に大腸がんが隠れていたというケースも少なくありません。過敏性腸症候群は慢性疾患なので、おなかが痛くても「いつものこと」だと気にしない方もいらっしゃるようです。そういった思い込みを捨てて、大腸内視鏡検査で大腸がんの可能性を除外してから、過敏性腸症候群の治療に入るようにしています。
患者さまが若年層で、急に大腸内視鏡検査を勧めると驚かせてしまいそうな時には、まず超音波検査で様子を見ます。患者さまの状況に合わせた柔軟な対応ができるのも、私の強みの一つです。
便秘の診断をする上で、どんなことに着目しているか教えてください。
患者さまの日々の排便回数と、便の色や硬さなどを確認した上で、便秘かどうかの診断を行っています。便秘は慢性的なものなので、人によっては慣れたり諦めたりして放置しているかもしれません。しかし、患者さまに合ったお薬が見つけられれば改善できる病気です。
私は肛門外科にも対応しているため、開院から現在までたくさんの便秘の症例を経験してきました。根気は必要ですが、患者さまの便の傾向をもとに、たくさんのお薬の中からその方に合うものを探すことができます。便のことは恥ずかしくて話しにくいかもしれませんが、日常生活が快適になると思いますので、ぜひ気兼ねなくご相談ください。
また、便通異常は他の病気を見つける重要なファクターにもなります。例えば、便秘が大腸がんの症状の一つであったり、おしりからの出血で痔を疑ったり、腹痛の原因が婦人科疾患であったりと、さまざまな可能性があるのです。その症状の一つひとつを院内で調べられるのも、消化器内科から婦人科まで幅広く取り扱っている当クリニックの強みです。
私は肛門外科にも対応しているため、開院から現在までたくさんの便秘の症例を経験してきました。根気は必要ですが、患者さまの便の傾向をもとに、たくさんのお薬の中からその方に合うものを探すことができます。便のことは恥ずかしくて話しにくいかもしれませんが、日常生活が快適になると思いますので、ぜひ気兼ねなくご相談ください。
また、便通異常は他の病気を見つける重要なファクターにもなります。例えば、便秘が大腸がんの症状の一つであったり、おしりからの出血で痔を疑ったり、腹痛の原因が婦人科疾患であったりと、さまざまな可能性があるのです。その症状の一つひとつを院内で調べられるのも、消化器内科から婦人科まで幅広く取り扱っている当クリニックの強みです。
専門的な医療により老若男女の悩みへ柔軟に対応する地域密着型のクリニック
今後、医師として力を入れていきたいと考えていることはありますか?
胃がんや大腸がんの早期発見・早期治療により、消化器のがんで亡くなる方を減らしていきたいというのは、開院当初から考えていることです。そのためには、やはり内視鏡検査に対するマイナスイメージを改善する必要があるでしょう。
まずは検査時の苦痛を軽減できれば、患者さまの苦手意識を和らげることにつながると思います。検査には細いスコープを用い、鎮静剤によって眠っている状態に近くすることで、患者さまになるべくご負担を与えません。カメラは150倍まで拡大できるタイプを導入しており、丁寧な検査によって見逃し防止に努めています。
内視鏡検査の頻度は、1~2年に1回が基本です。がんのもとであるポリープを発見次第その場で取り除けますので、悪化させてから胃や腸を切らないためにも、ぜひ定期的な検査をご検討いただければと思います。
まずは検査時の苦痛を軽減できれば、患者さまの苦手意識を和らげることにつながると思います。検査には細いスコープを用い、鎮静剤によって眠っている状態に近くすることで、患者さまになるべくご負担を与えません。カメラは150倍まで拡大できるタイプを導入しており、丁寧な検査によって見逃し防止に努めています。
内視鏡検査の頻度は、1~2年に1回が基本です。がんのもとであるポリープを発見次第その場で取り除けますので、悪化させてから胃や腸を切らないためにも、ぜひ定期的な検査をご検討いただければと思います。
クリニックの今後の課題や、患者さまに知ってもらいたいことを教えてください。
副院長である私は、「日本外科学会認定 外科専門医」と「日本消化器外科学会認定 消化器外科専門医」、「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」、「日本大腸肛門病学会認定 大腸肛門病専門医」の四つの専門医資格を持っています。さらに、おしりや大腸などのトラブルの診察ができますし、クリニック自体では婦人科や骨盤関係のトラブルも対応可能です。
しかし、これだけ複数の科目を診られるにも関わらず、このことはまだまだ地域に浸透していない様子です。その点をご理解いただけている方は、例えば、腹痛があるけれど婦人科か肛門外科なのかが判断できない時に、どちらも診られる当クリニックに来るというご利用方法をされています。ご相談いただいた症状が私たちに対応できないものであっても、連携先の医療機関へご紹介できますから、まずは一度ご来院ください。
しかし、これだけ複数の科目を診られるにも関わらず、このことはまだまだ地域に浸透していない様子です。その点をご理解いただけている方は、例えば、腹痛があるけれど婦人科か肛門外科なのかが判断できない時に、どちらも診られる当クリニックに来るというご利用方法をされています。ご相談いただいた症状が私たちに対応できないものであっても、連携先の医療機関へご紹介できますから、まずは一度ご来院ください。
地域にお住まいの方や、読者の方へのメッセージをお願いいたします。
日々の診療を行うにあたり私が目指しているのは、「日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医」を含めた複数の専門医資格を生かして、患者さまの生活をより良いものにすることです。
便秘や過敏性腸症候群の改善により日々を気持ち良く過ごせるようお手伝いをしたり、鎮静剤を使って内視鏡検査の敷居を下げる努力をしたりと、幅広く対応できるクリニックとして地域密着型の医療提供を行わせていただきます。婦人科に関しては女性医師が対応しますので、気兼ねなくご相談ください。
また、検査結果は撮影した画像をお見せしながら、患者さまの現状を丁寧にわかりやすくご説明いたします。不安な気持ちに寄り添いながら診療を進めさせていただきますので、気になることがあればお伝えください。老若男女を問わず、何かあれば幕張ももの木クリニックへ相談しようと思っていただける、身近な存在になれれば幸いです。
便秘や過敏性腸症候群の改善により日々を気持ち良く過ごせるようお手伝いをしたり、鎮静剤を使って内視鏡検査の敷居を下げる努力をしたりと、幅広く対応できるクリニックとして地域密着型の医療提供を行わせていただきます。婦人科に関しては女性医師が対応しますので、気兼ねなくご相談ください。
また、検査結果は撮影した画像をお見せしながら、患者さまの現状を丁寧にわかりやすくご説明いたします。不安な気持ちに寄り添いながら診療を進めさせていただきますので、気になることがあればお伝えください。老若男女を問わず、何かあれば幕張ももの木クリニックへ相談しようと思っていただける、身近な存在になれれば幸いです。