
院長
桑原 伸介
取材日:2021年9月22日
桑原 伸介先生(日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医)にインタビュー
急性腎炎で入院した幼少期。腎臓の病気に携わりたいと泌尿器科の医師に
子どもの頃はどんな子どもでしたか? 医学部での思い出を教えてください。
子ども時代は、真面目でどちらかと言うとおとなしい子どもだったと思います。幼稚園の時に急性腎炎で入院したので、小学校低学年までは運動を制限されていて、あまり外で元気に遊び回ることができなかったんです。
医師になろうと思ったのは、高校時代ですね。進路を選ぶ時に、医学部へ行こうと決めました。医学部に進んでからは、ラグビー部に入りました。大学に入ったら、今までやっていなかったことをやってみようと思って始めたのです。あまり上手くはなりませんでしたが、楽しかったですね。ラグビーをすることで、体力もついたと思います。
医師になろうと思ったのは、高校時代ですね。進路を選ぶ時に、医学部へ行こうと決めました。医学部に進んでからは、ラグビー部に入りました。大学に入ったら、今までやっていなかったことをやってみようと思って始めたのです。あまり上手くはなりませんでしたが、楽しかったですね。ラグビーをすることで、体力もついたと思います。
泌尿器科の医師になって、勤務医時代には何に力を入れていましたか?
泌尿器科に進もうと決めたのは、医学部を卒業する直前のことです。自分が患ったのが腎臓の病気だったので、腎臓に関する外科系の診療科ということで泌尿器科を選択しました。勤務医時代は腎移植に携わっていました。所属していた医局が、腎移植に力を入れていたところだったのです。
この地域で開業を決めた理由について教えていただけますか?
開業を決めたのは、年を重ねても、患者さんを直接診療する立場でいたいと思ったためです。勤務医時代は新たな医療知識を取り入れ実践することや、後輩の指導など充実した日々を過ごしていましたが、日常の診療や処置で患者さんと直接関わっている方が自分には向いていると感じていました。開業することでより患者さんに寄り添った医療を行えると思い、開業を決意しました。
開業するのであれば、自分が生まれ育ち、現在も居住している地域の皆さまに貢献したいと考えて、泉北ニュータウンでの開業を決めました。自分が住んでいるということもあって、この地域の高齢化が進んでいることもわかっていましたので、開業するなら在宅医療も必要と考え、訪問診療も行うことにしました。
開業するのであれば、自分が生まれ育ち、現在も居住している地域の皆さまに貢献したいと考えて、泉北ニュータウンでの開業を決めました。自分が住んでいるということもあって、この地域の高齢化が進んでいることもわかっていましたので、開業するなら在宅医療も必要と考え、訪問診療も行うことにしました。
きめ細やかなアドバイスで前向きになっていただくことを心がける
膀胱がんの検査と治療の流れについて教えていただけますか?
膀胱がんは、タバコを吸っている中高年の男性に多く見られる病気です。主な症状は血尿です。尿が赤色や茶色に変化して、目で見てわかる肉眼的血尿の症状が現れることが多いです。一度の血尿だけでは受診されない方もいらっしゃるのですが、早期発見できれば治る可能性が高い病気ですので、まずは受診していただきたいと思います。
問診、尿検査、エコー検査、膀胱ファイバースコープ検査などで膀胱がんと診断します。治療は、対応可能な医療機関にご紹介しています。紹介先での治療がスムーズに進み、かつ患者さんの不安も軽減できるよう、私の方で説明できることは説明しています。手術や抗がん剤治療を行う病院は非常に忙しく、患者さんにゆっくりと説明する時間が取れないことも多いかと思うのです。また、再発の多いがんなので、術後は定期的な検査でフォローします。
問診、尿検査、エコー検査、膀胱ファイバースコープ検査などで膀胱がんと診断します。治療は、対応可能な医療機関にご紹介しています。紹介先での治療がスムーズに進み、かつ患者さんの不安も軽減できるよう、私の方で説明できることは説明しています。手術や抗がん剤治療を行う病院は非常に忙しく、患者さんにゆっくりと説明する時間が取れないことも多いかと思うのです。また、再発の多いがんなので、術後は定期的な検査でフォローします。
夜間頻尿の診療を行うにあたって大事にしていることは何でしょうか?
夜間頻尿は、過活動膀胱や前立腺肥大症など泌尿器疾患が原因で起きていることもありますが、高血圧症や心不全、腎機能障害といった内科疾患が原因のことも多く、寝る前に水分を過剰に摂取し過ぎているといった生活習慣が原因の場合もあります。いろいろな原因が考えられるため、まず患者さんのお話をしっかりと聞いて、原因を探っていくように心がけています。
患者さんには排尿日誌をつけていただくようにお願いしています。朝起きてから翌日の朝まで、排尿した時刻と尿量を記録していただき、そこから原因を探っていきます。何らかの疾患が原因で夜間頻尿が起きている場合には、お薬も使いますが、生活習慣についてもきめ細かくアドバイスするように心がけています。
症状が改善されれば喜ばれることが多い病気ですが、なかなか症状が改善されないこともあります。症状が改善されない場合でも、できる限り原因を追求し、対応策を提示することで、患者さんに少しでも前向きになっていただけるような診療を行うよう努めています。
患者さんには排尿日誌をつけていただくようにお願いしています。朝起きてから翌日の朝まで、排尿した時刻と尿量を記録していただき、そこから原因を探っていきます。何らかの疾患が原因で夜間頻尿が起きている場合には、お薬も使いますが、生活習慣についてもきめ細かくアドバイスするように心がけています。
症状が改善されれば喜ばれることが多い病気ですが、なかなか症状が改善されないこともあります。症状が改善されない場合でも、できる限り原因を追求し、対応策を提示することで、患者さんに少しでも前向きになっていただけるような診療を行うよう努めています。
過活動膀胱がお薬で改善されない場合、それ以外の治療も行っていますか?
過活動膀胱は、中高年の方に多く見られる病気です。「頻尿になるのは加齢のせいだから」と済ませてしまわず、問題となる疾患が隠れていないかどうかをしっかり検査した上で、治療を始めるようにしています。
まずはお薬で治療を開始しますが、お薬だけでは症状が改善されない方には、ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法という外科的な治療も行っています。膀胱ファイバースコープを使って、膀胱の壁内にボツリヌス毒素を注射する治療方法で、保険適用があります。ただし、ある程度体に負担のある治療方法なので、患者さんの症状が、ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法の適応かどうかを慎重に検討して、導入するかどうかを決めるようにしています。また、治療を行う前には患者さんに丁寧な説明を心がけています。
まずはお薬で治療を開始しますが、お薬だけでは症状が改善されない方には、ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法という外科的な治療も行っています。膀胱ファイバースコープを使って、膀胱の壁内にボツリヌス毒素を注射する治療方法で、保険適用があります。ただし、ある程度体に負担のある治療方法なので、患者さんの症状が、ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法の適応かどうかを慎重に検討して、導入するかどうかを決めるようにしています。また、治療を行う前には患者さんに丁寧な説明を心がけています。
泌尿器疾患だけではなく地域の皆さまを幅広くサポートすることを目指す医師
今後、新しく取り入れていきたいと考えている治療方法はありますか?
当院に来院される患者さんはご年配の方が中心ではありますが、駅近のクリニックモールという通いやすい立地にあるせいか、予想していたより、女性の方も多く見えられますね。今後も、男性だけではなく、女性の方も含め幅広い患者さんに対応できるようにしていきたいと思います。
また、新しい治療方法の中に開業医でも取り入れられるものであれば、「日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医」として、今後もどんどんと導入していきたいと考えています。
また、新しい治療方法の中に開業医でも取り入れられるものであれば、「日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医」として、今後もどんどんと導入していきたいと考えています。
地域の患者さまを診ていて、何か課題だと感じることはありますか?
最近は、本当に地域の高齢化が進んできていると感じます。当院を受診される患者さんは後期高齢者が中心で、90歳以上の方も珍しくありません。
ご高齢の患者さんに対して、どのような治療が適しているのかは、答えを出すのが難しいですね。日々、試行錯誤の連続で治療を進めているところです。
また、独居や老々介護のご高齢者も増えており、今後さらに在宅医療が重要になると思います。日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医として他職種の方々とも連携を取りながら、可能な限りサポートさせていただくようにしています。
ご高齢の患者さんに対して、どのような治療が適しているのかは、答えを出すのが難しいですね。日々、試行錯誤の連続で治療を進めているところです。
また、独居や老々介護のご高齢者も増えており、今後さらに在宅医療が重要になると思います。日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医として他職種の方々とも連携を取りながら、可能な限りサポートさせていただくようにしています。
最後に、読者の方に向けたメッセージをお願いできますでしょうか?
「日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医」だからと言って、泌尿器疾患以外のお悩みに対して知りませんといった診療はしたくないと考えています。泌尿器に関するお悩みと一緒に、何か気になることがある場合には、泌尿器とは関係なさそうなことであってもご相談いただければと思います。私にできる範囲で、協力させていただきたいと考えています。もしかしたら、何かいい方法をご提案することができるかもしれません。
泌尿器疾患においても、それ以外の疾患においても、責任をもって真摯に対応し、地域の皆さまの健康を幅広くサポートしていければと考えています。尿のお悩みと共に、それ以外のお悩みも気兼ねなくご相談ください。
泌尿器疾患においても、それ以外の疾患においても、責任をもって真摯に対応し、地域の皆さまの健康を幅広くサポートしていければと考えています。尿のお悩みと共に、それ以外のお悩みも気兼ねなくご相談ください。