整形外科疾患からスポーツ障害・外傷まで体の痛みの治療に力を注ぐ医師
院長
歌野原 慎一
取材日:2022年12月6日
歌野原 慎一先生(日本整形外科学会認定 整形外科専門医)にインタビュー
整形外科を学ぶ中で出会ったスポーツ整形がターニングポイントに
先生が整形外科の医師になろうと思ったきっかけがあれば教えてください。
学生時代にスポーツをしていて、ケガをした際に整形外科で治療してもらった経験から、整形外科の運動機能を再建する部分に魅力を感じて整形外科を志しました。
日常のケガをはじめ関節痛や腰痛、神経痛など体の運動機能の再建を図ることで、患者さまの症状が改善するまでサポートできるのが整形外科の魅力だと思いますし、医師のモチベーションにもつながります。
整形外科疾患が命に直結するケースは多くありませんが、生活の質を落としてしまう可能性があります。救急的なことも行いつつも、患者さまの日常生活に必要な機能を診る大事な役割だと思っていますね。
日常のケガをはじめ関節痛や腰痛、神経痛など体の運動機能の再建を図ることで、患者さまの症状が改善するまでサポートできるのが整形外科の魅力だと思いますし、医師のモチベーションにもつながります。
整形外科疾患が命に直結するケースは多くありませんが、生活の質を落としてしまう可能性があります。救急的なことも行いつつも、患者さまの日常生活に必要な機能を診る大事な役割だと思っていますね。
先生が勤務時代のころのエピソードがあれば教えてください。
整形外科の医師になりはじめの数年ぐらいは、ほぼ休みなくと言っていいほど働いていましたね。多忙な日々を過ごしましたが、緊急手術の対応や外傷の手術など、整形外科の医師にとって必要な経験を幅広く積めましたので、自分のキャリアを形成するうえでもプラスになりました。
整形外科は疾患の部位が広範囲にわたることから、それぞれの部位に詳しい医師が担当するのですが、私は膝関節外科やスポーツ整形に注力しつつも、整形外科全般を診られるように経験を積み重ねてきました。このときの経験は今でも強みとなっています。
整形外科は疾患の部位が広範囲にわたることから、それぞれの部位に詳しい医師が担当するのですが、私は膝関節外科やスポーツ整形に注力しつつも、整形外科全般を診られるように経験を積み重ねてきました。このときの経験は今でも強みとなっています。
勤務医時代から、いつかは開業したいというお気持ちがあったのでしょうか?
勤務医時代から、いつかは地元に戻って地域医療に貢献できればいいなと考えていましたね。約14年間、関東地区の病院に勤務し、さまざまな手術を経験したタイミングで、生まれ故郷である東広島市に「うたのはら整形外科クリニック」を開業いたしました。
勤務医時代は手術を行うことを主軸に掲げておりましたので、いま振り返るとプライマリケアについてはもっと出来ることがあったのではと思います。そのような背景もあり、開業後はプライマリケアを含めた地域の患者さまのニーズにお応えするような治療を心がけています。運動機能の改善が必要な方に対して、手術だけではなくリハビリテーションやアドバイスを通じたフォローアップをじっくり行えますので、とてもやりがいを感じますよ。
勤務医時代は手術を行うことを主軸に掲げておりましたので、いま振り返るとプライマリケアについてはもっと出来ることがあったのではと思います。そのような背景もあり、開業後はプライマリケアを含めた地域の患者さまのニーズにお応えするような治療を心がけています。運動機能の改善が必要な方に対して、手術だけではなくリハビリテーションやアドバイスを通じたフォローアップをじっくり行えますので、とてもやりがいを感じますよ。
年齢やプロアマ問わず、選手の希望を考慮したうえで復帰をサポート
患者さまからは、どのような疾患のご相談が寄せられますか?
スポーツ整形に関しては、私自身、学生時代はスポーツに励んでいたこともあり、いずれは選手をサポートする側になりたいと考えていました。スポーツ整形は、ケガが治り日常生活が出来るようになるのが終わりではなく、選手がケガ前と同じパフォーマンスが出来るようになるまで治療しなければなりません。自分の治療した選手が試合などに無事復帰できるようになった時などは、この上ない喜びを感じてモチベーションとなっております。
当然、種目・年齢・プロアマの違いなど、取り巻く環境は選手によって異なりますので、しっかりとコミュニケーションを取り、選手の希望を考慮したうえで復帰に向けてサポートしています。それが、仮に小学生や社会人であったとしても、一人ひとりと正面から向き合い、気持ちを丁寧にくみ取りながら治療方針や手術の選択を考えていますね。
当然、種目・年齢・プロアマの違いなど、取り巻く環境は選手によって異なりますので、しっかりとコミュニケーションを取り、選手の希望を考慮したうえで復帰に向けてサポートしています。それが、仮に小学生や社会人であったとしても、一人ひとりと正面から向き合い、気持ちを丁寧にくみ取りながら治療方針や手術の選択を考えていますね。
膝前十字靭帯損傷や変形性膝関節症にはどのように対応していますか?
膝前十字靭帯はバスケット、サッカー、バレーボールをやられている方が多いですね。前十字靭帯を損傷してしまうことで、運動や日常生活に何かしらの制限が生じ、損傷直後は痛みで膝の曲げ伸ばしが困難になります。腫れ自体は2週間から4週間ほどで改善し、日常生活への影響は少なくなりますが、損傷したままの状態で運動を続けていると、半月板や軟骨といった組織が傷つくことがありますので、手術やリハビリが必要となります。
変形性膝関節症では、膝関節の変形により痛みと機能障害が生じてしまいます。こちらは、保存的治療と手術療法があり、患者さまの症状に合わせて治療方法をご提案しています。
診断から手術まで一貫して対応しており、膝関節の手術が必要な際は、広島県立障害者リハビリテーションセンターに紹介して私が手術をしていますよ。
変形性膝関節症では、膝関節の変形により痛みと機能障害が生じてしまいます。こちらは、保存的治療と手術療法があり、患者さまの症状に合わせて治療方法をご提案しています。
診断から手術まで一貫して対応しており、膝関節の手術が必要な際は、広島県立障害者リハビリテーションセンターに紹介して私が手術をしていますよ。
スポーツ活動での腰痛には、どのような特徴があるのでしょうか?
スポーツ活動による腰痛の場合は、疲労骨折や椎間板ヘルニアを起こしている場合もあり、症状によってはMRI検査が必要になる場合があります。当院はMRIも備えており、診断をしっかりするよう心がけております。
基本的には安静にすることが必要なのですが、選手によっては試合が近いなど出来るだけ休みたくない場合もあり、監督・コーチ・トレーナー・ご家族など周囲の方々と連携を取りながら、治療方針を決定します。あくまでも、その選手の状態や背景を踏まえたうえで、柔軟に対応することを心がけています。
どのようなスポーツでも、できるだけ負担のかからない方法でスポーツを遂行できるように、予防的なことも含めて、理学療法士が付いて指導することもあります。
基本的には安静にすることが必要なのですが、選手によっては試合が近いなど出来るだけ休みたくない場合もあり、監督・コーチ・トレーナー・ご家族など周囲の方々と連携を取りながら、治療方針を決定します。あくまでも、その選手の状態や背景を踏まえたうえで、柔軟に対応することを心がけています。
どのようなスポーツでも、できるだけ負担のかからない方法でスポーツを遂行できるように、予防的なことも含めて、理学療法士が付いて指導することもあります。
地域のスポーツ環境を支えながら、院外活動にも注力していきたい
日本整形外科学会認定 整形外科専門医として目指したいことはありますか?
当クリニックがある東広島市は、陸上・野球・バレーボールなどのスポーツが盛んな地域だといわれています。これからは、東広島市のスポーツ環境に貢献するためにも、日本整形外科学会認定 整形外科専門医としてスポーツ医療を提供しながら、もっと院外活動などの場を広げられたらいいなと思っています。
クリニックとしては、お子さまからご年配の方まで、気兼ねなく来院できる場所にしたいですね。そのためには、分かりやすい説明と丁寧な診療を心がけ、心のふれあいを大切にしたいと思っていますよ。
クリニックとしては、お子さまからご年配の方まで、気兼ねなく来院できる場所にしたいですね。そのためには、分かりやすい説明と丁寧な診療を心がけ、心のふれあいを大切にしたいと思っていますよ。
クリニックとしての今後の課題や患者さまへ伝えたいことはありますか?
現状、遠方であったり時間の都合が合わなかったりして当クリニックになかなか通院できない選手に対して、十分な医療を提供できていないと感じる部分があります。今後はそういった選手を対象に、監督やトレーナーだけでなく選手が通っているトレーニングジムや整骨・鍼灸院などと連携を取りながら、ひとつのチームのようなコミュニティーをつくれたらうれしいですね。そうすることで、選手の可能性もさらに広がっていくのではと思います。まだ模索中ですが、いずれは実現させたいテーマです。
そして、お話ししてきたようなスポーツによるけがや不調に加えて、普段生活をする中での身体の痛みやけがを予防するためのトレーニングなど、様々なお悩みを抱えて来院された患者さまに対して誠心誠意、治療にあたらせていただきます。できる限りご希望に添った治療を行い、地域の皆さまのお役に立てられるように精進してまいりますので、今後もよろしくお願いいたします。
そして、お話ししてきたようなスポーツによるけがや不調に加えて、普段生活をする中での身体の痛みやけがを予防するためのトレーニングなど、様々なお悩みを抱えて来院された患者さまに対して誠心誠意、治療にあたらせていただきます。できる限りご希望に添った治療を行い、地域の皆さまのお役に立てられるように精進してまいりますので、今後もよろしくお願いいたします。