内視鏡手術の分野を深く学び、耳鼻咽喉科の難病にも対応できる医師
院長
金川 英寿
取材日:2023年1月5日
金川 英寿先生(日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医)にインタビュー
再発リスクの高い耳鼻咽喉科疾患に対し、内視鏡手術で治療を行う
慢性副鼻腔炎の治療で注力しているポイントなどはありますか?
慢性副鼻腔炎は基本的に薬物療法が選択されがちですが、実は薬だけで症状が良くならないケースも少なくありません。特に好酸球性副鼻腔炎というタイプは難病指定されていて、とても再発リスクが高いのが特徴です。そのような副鼻腔炎も、1時間程度で目覚める全身麻酔を使った内視鏡手術によって、再発リスクを抑えていく治療ができるのが、当クリニックの強みですね。
また、患者さまが帰宅後に鼻からの出血や痛みで悩まされないように、止血用ガーゼの詰めかたも工夫しました。内視鏡で切開部分を確認しながら、止血用ガーゼを1個ずつピンポイントで入れているので、出血を抑えつつ息苦しさや痛みを極力与えません。手術と聞くと不安になる方もいるかもしれませんが、何度も通院する手間が省けると思えば、勇気を出す価値があるのではないでしょうか?
また、患者さまが帰宅後に鼻からの出血や痛みで悩まされないように、止血用ガーゼの詰めかたも工夫しました。内視鏡で切開部分を確認しながら、止血用ガーゼを1個ずつピンポイントで入れているので、出血を抑えつつ息苦しさや痛みを極力与えません。手術と聞くと不安になる方もいるかもしれませんが、何度も通院する手間が省けると思えば、勇気を出す価値があるのではないでしょうか?
アレルギー性鼻炎も、内視鏡手術で治療ができるのでしょうか?
処置をする箇所自体は異なりますが、アレルギー性鼻炎も全身麻酔を使った1時間程度の手術で、再発リスクを抑える治療が可能です。他にも内服治療を基本に、免疫を刺激する薬を3年ほど服用して身体を慣らしていく免疫療法や、鼻の粘膜を焼くレーザー治療などの選択肢もありますが、3種類とも再発リスクがあるのが難点ですね。
アレルギー性鼻炎の症状は、透明でさらさらした鼻水が出る、目が痒い、くしゃみなどが主ですが、人によっては症状が弱くて自覚がない場合もあるようです。そういったケースを考えて、診察時にはヒアリングだけでなく鼻の粘膜を確認したり、血液検査でアレルギー物質を調べたりした上での診断を心がけています。
そのほかに内視鏡で発見できる病気としては、声帯にポリープができる声帯ポリープが挙げられますね。声をよく使う人が発症しやすい病気で、声がかすれる、喉の違和感などの症状が現れますが、患者さま本人が気にならなければ、無理に手術をする必要はありません。とはいえ、手術は10分程度で終わるので、ポリープを取ってしまうのも手だと思いますよ。
アレルギー性鼻炎の症状は、透明でさらさらした鼻水が出る、目が痒い、くしゃみなどが主ですが、人によっては症状が弱くて自覚がない場合もあるようです。そういったケースを考えて、診察時にはヒアリングだけでなく鼻の粘膜を確認したり、血液検査でアレルギー物質を調べたりした上での診断を心がけています。
そのほかに内視鏡で発見できる病気としては、声帯にポリープができる声帯ポリープが挙げられますね。声をよく使う人が発症しやすい病気で、声がかすれる、喉の違和感などの症状が現れますが、患者さま本人が気にならなければ、無理に手術をする必要はありません。とはいえ、手術は10分程度で終わるので、ポリープを取ってしまうのも手だと思いますよ。
喉の腫れや痛みが治まらない場合も治療は可能ですか?
風邪や体調が悪化した時に喉が腫れる症状が年に3回から4回現れる場合は、習慣性扁桃炎の可能性がありますね。この病気も全身麻酔を使った15分程度の手術により、扁桃腺を切除する治療ができます。
扁桃腺を取ると聞くと不安かもしれませんが、大人になってからであれば、身体に悪影響を与えることはありません。ちなみに、切除後の痛みを抑える工夫として、扁桃腺周りに余った粘膜で傷口を覆う処置も行っています。傷口がむき出しにならないので、外気に触れても痛みにくく、予後の状態も安定することが期待できます。
ちなみに、扁桃腺が炎症を繰り返すとばい菌が出す膿の影響で「臭い玉」ができて、口臭がきつくなることをご存じでしょうか。扁桃腺を切除することで口臭やいびきの治療にもつながるので、気になる方は一度受診を検討していただければと思います。
扁桃腺を取ると聞くと不安かもしれませんが、大人になってからであれば、身体に悪影響を与えることはありません。ちなみに、切除後の痛みを抑える工夫として、扁桃腺周りに余った粘膜で傷口を覆う処置も行っています。傷口がむき出しにならないので、外気に触れても痛みにくく、予後の状態も安定することが期待できます。
ちなみに、扁桃腺が炎症を繰り返すとばい菌が出す膿の影響で「臭い玉」ができて、口臭がきつくなることをご存じでしょうか。扁桃腺を切除することで口臭やいびきの治療にもつながるので、気になる方は一度受診を検討していただければと思います。
「地域にとって身近な医師になりたい」という思いからクリニック勤務を決意
金川先生が耳鼻咽喉科の医師を志したきっかけがあれば教えてください。
簡潔に言うと、少しでも音楽に関わる分野を選んだ結果、耳鼻咽喉科の医師になりました。もともとはプロのピアニストを目指していたのですが、15歳までに大きな大会で結果を残せなければ、塾に通って別の道に進むと決めていたんです。結局、大会では結果を残せなかったため、自分に誇りが持てそうな進路を考えて医学部に進みました。
医学部には進んだのですが、とにかく音楽が好きな気持ちが抑えられずにジャズの音楽サークルでピアノを弾き続け、学生プロに近い活動を続けていました。診療分野を決める時にも、「音楽に関わる分野はどれか」を考えて、聴力や発声に関わる耳鼻咽喉科を選んだくらいです。私自身もアレルギー性鼻炎で悩んでいたので、患者さまの気持ちに寄り添えそうだと思ったのも大きな理由です。
ちなみに、ピアノを弾いていたおかげか、内視鏡手術のような繊細な動きを必要とする処置にも抵抗感がなく、私の医師としての強みです。自分の趣味趣向とマッチする部分があったからこそ、「日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」の資格取得も含め、耳鼻咽喉科に関わる知識・技術も深く学べたと思います。
医学部には進んだのですが、とにかく音楽が好きな気持ちが抑えられずにジャズの音楽サークルでピアノを弾き続け、学生プロに近い活動を続けていました。診療分野を決める時にも、「音楽に関わる分野はどれか」を考えて、聴力や発声に関わる耳鼻咽喉科を選んだくらいです。私自身もアレルギー性鼻炎で悩んでいたので、患者さまの気持ちに寄り添えそうだと思ったのも大きな理由です。
ちなみに、ピアノを弾いていたおかげか、内視鏡手術のような繊細な動きを必要とする処置にも抵抗感がなく、私の医師としての強みです。自分の趣味趣向とマッチする部分があったからこそ、「日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」の資格取得も含め、耳鼻咽喉科に関わる知識・技術も深く学べたと思います。
さまざまな医療施設がある中、なぜクリニックでの勤務を選ばれたのですか?
山口大学を出てからは地元の大きな病院で勤務医をしていましたが、患者さまとの距離が遠く感じるのが難点でした。そこで、「もっと地域に密着した、患者さまにとって身近な医師になりたい」という思いが募り、患者さまと身近に接することができるクリニックで勤務しようと考えました。福岡を選んだのは、医師として次のステップへつながる場として、都会で働きたいと思ったからです。
また、大きな病院での勤務を長く続ける中で、たくさんの症例を診て、何十時間もかかる手術に対応してきた経験が、クリニックでの日帰り手術に生かされていますね。今後も地域の皆さまに寄り添った医師として、耳鼻咽喉科の専門的な治療を提供してまいります。
また、大きな病院での勤務を長く続ける中で、たくさんの症例を診て、何十時間もかかる手術に対応してきた経験が、クリニックでの日帰り手術に生かされていますね。今後も地域の皆さまに寄り添った医師として、耳鼻咽喉科の専門的な治療を提供してまいります。
医師として診療を続ける中で、特に印象に残っていることはありますか?
患者さま自身が気づいていなかった病気を見つけられた時のことは毎回印象に残っていますね。例えば、鼻に何らかの症状が出ていても、患者さまがその部分に意識を向けていなければ、病気になっていること自体に気が付けません。それをヒアリングや検査によって指摘されて初めて問題を自覚するのです。治療することで症状が緩和して、喜んでいただけるという経験を多くしてきました。
ずっと周囲に口臭を指摘されていたけれど自覚できていなかった患者さまが、「治療後に口臭が解消されて、奥さんからすごく喜ばれた」と話してくれたこともあります。そういった経験は何度しても印象深く、一つひとつが心に残っていますね。
ずっと周囲に口臭を指摘されていたけれど自覚できていなかった患者さまが、「治療後に口臭が解消されて、奥さんからすごく喜ばれた」と話してくれたこともあります。そういった経験は何度しても印象深く、一つひとつが心に残っていますね。
身近で治療・手術が受けられる体制を整えた地域密着の耳鼻咽喉科
院長としてイメージする、今後のクリニック像を教えてください。
「日帰り手術ができる耳鼻咽喉科といえばここだ」といわれるクリニックにしたいと思っています。そのためにも、一つひとつの手術をきっちりと丁寧に行い、術後には経過観察のために通院していただくことになりますので、術後のフォローも患者さまに寄り添っていきたいですね。
そしてなにより、患者さまとのコミュニケーションが第一です。意思の疎通ができていないと、手術自体は成功しても結果にご納得いただけない可能性が考えられます。患者さま一人ひとりとしっかりコミュニケーションを取り、ご納得いただける医療提供を目指すというのは、まさに地域に密着したクリニック像だと思います。
クリニック自体、1号線(空港線)「赤坂駅(福岡県)」から徒歩約2分の、通いやすさを考慮した立地にありますので、耳・鼻・喉の症状やお悩みがあれば、すぐにご相談いただきたいですね。
そしてなにより、患者さまとのコミュニケーションが第一です。意思の疎通ができていないと、手術自体は成功しても結果にご納得いただけない可能性が考えられます。患者さま一人ひとりとしっかりコミュニケーションを取り、ご納得いただける医療提供を目指すというのは、まさに地域に密着したクリニック像だと思います。
クリニック自体、1号線(空港線)「赤坂駅(福岡県)」から徒歩約2分の、通いやすさを考慮した立地にありますので、耳・鼻・喉の症状やお悩みがあれば、すぐにご相談いただきたいですね。
西区にある本院とは、どのような形で連携をされていますか?
本院には入院施設があるので、1泊入院が必要な患者さまは本院で手術を受けてもらっています。手術時には術前検査や術後処置が必要なのですが、そこは当クリニックでも対応できるので、いちいち本院に足を運ぶ手間はありません。
また、患者さまとの情報共有もしっかりと行っています。手術などで「本院に行く」と決まった瞬間に情報を送っているので、紹介状を持たずに向かっていただけます。
もちろん、本院で治療を受けるかどうかは患者さまが自由に決められます。「忙しいので近場で手術を受けたい」などの要望があれば、可能な限り対応いたします。
また、患者さまとの情報共有もしっかりと行っています。手術などで「本院に行く」と決まった瞬間に情報を送っているので、紹介状を持たずに向かっていただけます。
もちろん、本院で治療を受けるかどうかは患者さまが自由に決められます。「忙しいので近場で手術を受けたい」などの要望があれば、可能な限り対応いたします。
このページをご覧の方へ、メッセージをお願いします。
私が医師として心がけているのは、独りよがりの診療を行わず、患者さまとしっかりコミュニケーションを取っていくことです。患者さまとしては治療の方法やその結果も、きちんと知った上で選びたいのではないでしょうか。そう思うからこそ、「治療することで、どのような結果が目指せるか」という具体的な説明や、「私ができること、できないこと」についても理由を踏まえて包み隠さずお伝えします。
治療方針に納得していただけない場合は、無理に治療はしません。患者さまときっちり連携を取り、一緒に病気に立ち向かっていくのが、私の目指すクリニックです。専門用語をなるべく使わず、分かりやすく簡潔な説明ができるよう心がけているので、ご自身で納得できる治療法をお選びください。耳鼻咽喉科に関するお悩みは、何でも気兼ねなくご相談いただければと思います。
治療方針に納得していただけない場合は、無理に治療はしません。患者さまときっちり連携を取り、一緒に病気に立ち向かっていくのが、私の目指すクリニックです。専門用語をなるべく使わず、分かりやすく簡潔な説明ができるよう心がけているので、ご自身で納得できる治療法をお選びください。耳鼻咽喉科に関するお悩みは、何でも気兼ねなくご相談いただければと思います。