
院長
穂坂 春彦
取材日:2021年10月8日
穂坂 春彦先生(日本循環器学会認定 循環器専門医)にインタビュー
病気の仕組みを知りたいと考えていた子ども時代、やりがいを求め医師の道へ
医師を目指したのはなぜでしょうか? きっかけを教えていただけますか?
医師になりたいと具体的に考え始めたのは高校生の時です。人の命や健康に関わる職業ですし、生涯をかけて取り組むことができる仕事というのは、とてもやりがいがあるのではないかと考えて、医師の道を目指すことにしました。
実は、子どもの頃から、病気になるのはなぜかといった、人間の身体の仕組みに興味を抱いていたんです。例えば、「風邪をひくとどうして熱が出るんだろう?」、「どうしてお腹が痛くなるんだろう?」というようなことを考えている子どもでした。国公立の医学部を目指していたので、受験勉強自体はとても大変でしたが、医学部に進めば、こういった仕組みについて勉強できるんだと思うと、ワクワクしましたね。
医学部は、勉強と同時に体育会系の部活動にも励む学生が多いんです。私自身子供の頃からスポーツが好きでしたので、小学校では少年野球、中学校でサッカー部に入りキャプテンを勤めました。大学では6年間サッカー部で汗を流し、体力精神力ともに培われたと思います。
実は、子どもの頃から、病気になるのはなぜかといった、人間の身体の仕組みに興味を抱いていたんです。例えば、「風邪をひくとどうして熱が出るんだろう?」、「どうしてお腹が痛くなるんだろう?」というようなことを考えている子どもでした。国公立の医学部を目指していたので、受験勉強自体はとても大変でしたが、医学部に進めば、こういった仕組みについて勉強できるんだと思うと、ワクワクしましたね。
医学部は、勉強と同時に体育会系の部活動にも励む学生が多いんです。私自身子供の頃からスポーツが好きでしたので、小学校では少年野球、中学校でサッカー部に入りキャプテンを勤めました。大学では6年間サッカー部で汗を流し、体力精神力ともに培われたと思います。
循環器疾患や糖尿病の診療に興味を持った理由について教えてください。
循環器内科の診療科目を選んだのは、「自分がこの患者さまの命を救った」ということをはっきり実感できる分野だからです。いろいろな分野を勉強した上で、循環器内科のそういったところにやりがいを感じたんです。
勤務医時代には、生きるか死ぬかという状況の患者さまが救急車で運ばれて来ました。緊急でカテーテル治療を行った後に集中治療室に収容して救命するというケースが多かったのですが、それで命を救うことができると、やはりやりがいを感じましたね。そのような循環器疾患の患者さまは、糖尿病も患っているという方が多かったんです。糖尿病のコントロールが悪いと、動脈硬化が進行して狭心症を起こしやすくなるためです。
そういった患者さまの場合は、狭心症の治療を行って、その後に、循環器内科で糖尿病の治療を進めます。退院した後も、狭心症と糖尿病の両方の診療を行うということを、勤務医時代、約20年間続けてきたんです。私が勤務していた病院はそういう病院だったので、おのずと循環器疾患だけではなく、糖尿病についても詳しくなりました。
勤務医時代には、生きるか死ぬかという状況の患者さまが救急車で運ばれて来ました。緊急でカテーテル治療を行った後に集中治療室に収容して救命するというケースが多かったのですが、それで命を救うことができると、やはりやりがいを感じましたね。そのような循環器疾患の患者さまは、糖尿病も患っているという方が多かったんです。糖尿病のコントロールが悪いと、動脈硬化が進行して狭心症を起こしやすくなるためです。
そういった患者さまの場合は、狭心症の治療を行って、その後に、循環器内科で糖尿病の治療を進めます。退院した後も、狭心症と糖尿病の両方の診療を行うということを、勤務医時代、約20年間続けてきたんです。私が勤務していた病院はそういう病院だったので、おのずと循環器疾患だけではなく、糖尿病についても詳しくなりました。
開業の経緯と開業してよかったと思う点について教えてください。
「日本循環器学会認定 循環器専門医」を取得したのは、循環器疾患について専門的な技術と知識を身に付けるためです。「日本内科学会認定 総合内科専門医」を取得したのは、内科疾患全般に関して幅広く勉強したいと考えたからです。専門医の資格を取得するためには、忙しい診療の合間をぬって、たくさんの専門書を読み、より深くその分野について学ばなければいけません。身に付けた知識は、診療を行う上で患者さまに還元できていると思いますので、取得してよかったと感じています。
医学部を卒業してから20年間という区切りを迎え、ここまでいろいろな経験を積むことができたと思いますので、今後は自分の思い通りの医療を提供していきたいと思い、開業を決めました。患者さまお一人おひとりのお話にしっかりと耳を傾ける時間が取れるようになったのは、開業してよかったことですね。
所沢市東所沢和田は、これまで勤務してきた防衛医科大学校病院と国立病院機構埼玉病院の中間地点にあり、どちらとも連携を取りやすい場所だと思い、この地での開業を決めました。
医学部を卒業してから20年間という区切りを迎え、ここまでいろいろな経験を積むことができたと思いますので、今後は自分の思い通りの医療を提供していきたいと思い、開業を決めました。患者さまお一人おひとりのお話にしっかりと耳を傾ける時間が取れるようになったのは、開業してよかったことですね。
所沢市東所沢和田は、これまで勤務してきた防衛医科大学校病院と国立病院機構埼玉病院の中間地点にあり、どちらとも連携を取りやすい場所だと思い、この地での開業を決めました。
糖尿病や高血圧の治療では生活習慣の見直しと合併症予防に力を入れている医師
糖尿病の治療で大切にしていることがあれば教えてください。
糖尿病は、まず食生活や運動習慣の見直しを行った上で、それでも足りない部分を薬で補うという考え方を基本としています。こちらから一方的に押しつけるのではなく、仕事の忙しさなども含め細かく問診を行って生活背景を把握し、患者さまの意見も取り入れながら見直すように心がけています。患者さまが実行できないことを言っても仕方がないので、患者さまの日常生活に合った、できる範囲の治療方針を立てています。
また、糖尿病はただ血糖値を確認するだけではなく、合併症が起きていないかを注意深く診ていくことが大切です。血液検査や尿検査で腎機能を確認すると共に、糖尿病網膜症が起きていないかどうかを検査するため、眼科受診をご提案するようにしています。
また、糖尿病はただ血糖値を確認するだけではなく、合併症が起きていないかを注意深く診ていくことが大切です。血液検査や尿検査で腎機能を確認すると共に、糖尿病網膜症が起きていないかどうかを検査するため、眼科受診をご提案するようにしています。
狭心症の治療で力を入れていることは何か、教えていただけますか?
狭心症の症状のひとつに胸痛がありますが、ただ「胸が痛い」と言っても、狭心症による胸痛かどうかを見分けるのは難しいものです。狭い範囲が痛むのか広範囲が痛むのか、痛みの長さはどれぐらい続くのか、締め付けられるように痛いのか、チクチク痛いのか、ズキズキ痛いのかなど、どのように痛むのかを細かく伺い、経験を活かして狭心症かどうかを鑑別していきます。
例えば、早足になると胸全体が締め付けられるように痛み、休憩をすると楽になるというのは典型的な狭心症の症状です。あるいは、胸だけではなく顎や首辺りまで広範囲が締め付けられて、歯が浮くような感じの痛み方も典型的です。狭心症の疑いがある患者さまには、心電図検査、心臓超音波検査などをすぐに行える体制を整えています。
また、狭心症を起こさないために予防医学にも力を入れています。糖尿病をはじめとする生活習慣病の治療に力を入れて、そもそも狭心症にならないようにしたいと考えています。狭心症を治療するより、まず狭心症を予防するのが当クリニックの役目ではないかと思っていますね。
例えば、早足になると胸全体が締め付けられるように痛み、休憩をすると楽になるというのは典型的な狭心症の症状です。あるいは、胸だけではなく顎や首辺りまで広範囲が締め付けられて、歯が浮くような感じの痛み方も典型的です。狭心症の疑いがある患者さまには、心電図検査、心臓超音波検査などをすぐに行える体制を整えています。
また、狭心症を起こさないために予防医学にも力を入れています。糖尿病をはじめとする生活習慣病の治療に力を入れて、そもそも狭心症にならないようにしたいと考えています。狭心症を治療するより、まず狭心症を予防するのが当クリニックの役目ではないかと思っていますね。
高血圧症の治療を行うにあたって注力していることは何でしょうか?
高血圧症の方には、減塩指導を行っているほか、肥満と高血圧は関係が深いので、肥満がある場合には、減量をご提案しています。また、軽い運動をすると血圧が下がることが多いので、運動の指導も行っています。このように生活習慣を見直しても血圧が下がらない場合には、お薬を使って治療しています。
問診をしてふだんの食生活について伺い、もし漬物が好きであれば漬物をやめていただく、麺類の汁は飲まないようにしていただくなど、具体的でわかりやすい指導をするようにしています。日本人の平均的な塩分の摂取量は、推奨されている塩分量の2倍なので、少し気を付ければよいのではなく、半分に減らす必要があるのです。その辺りの意識改革を行うようにしています。
また、家庭血圧を測定することが重要で、特に早朝高血圧は危険なので、朝起きてすぐに血圧を測定したものを記録していただき、その記録を見て治療に役立てるようにしています。
問診をしてふだんの食生活について伺い、もし漬物が好きであれば漬物をやめていただく、麺類の汁は飲まないようにしていただくなど、具体的でわかりやすい指導をするようにしています。日本人の平均的な塩分の摂取量は、推奨されている塩分量の2倍なので、少し気を付ければよいのではなく、半分に減らす必要があるのです。その辺りの意識改革を行うようにしています。
また、家庭血圧を測定することが重要で、特に早朝高血圧は危険なので、朝起きてすぐに血圧を測定したものを記録していただき、その記録を見て治療に役立てるようにしています。
運動不足の方が多い昨今、発信していきたいのは歩くことの重要性
地域の方々に対して伝えていきたいことは何かありますでしょうか?
地域の皆さま方に歩くことの重要性について発信していきたいと考えています。たくさん歩くことで健康寿命を延ばしていただきたいと思います。
問診をしてみると、まったく身体を動かしていない方が多いので、少しでもいいので身体を動かしましょうというアドバイスをすることが多いですね。自宅から駅まで自転車を使っているのであれば、それを徒歩に変えるだけでも違います。
1日20分以上歩くことを、週に5日以上行っていただくのがひとつの目安ですね。歩くことは健康増進につながり、糖尿病や高血圧症の予防にもなります。また、発症した後であれば、歩くことが治療にもなるのです。糖尿病や高血圧症の方が、毎日20分のウォーキングをしたら、それだけで状態の緩和を見込めます。
問診をしてみると、まったく身体を動かしていない方が多いので、少しでもいいので身体を動かしましょうというアドバイスをすることが多いですね。自宅から駅まで自転車を使っているのであれば、それを徒歩に変えるだけでも違います。
1日20分以上歩くことを、週に5日以上行っていただくのがひとつの目安ですね。歩くことは健康増進につながり、糖尿病や高血圧症の予防にもなります。また、発症した後であれば、歩くことが治療にもなるのです。糖尿病や高血圧症の方が、毎日20分のウォーキングをしたら、それだけで状態の緩和を見込めます。
待ち時間を軽減するために行っている取り組みを教えてください。
だんだんと患者さまの人数が増えて、待ち時間が長くなってしまったため、それを改善するために非常勤の医師を雇って、曜日によっては二診制にするようにしています。できるだけ患者さまの待ち時間が少なくなるように工夫しているのです。
当クリニックは、糖尿病の治療に力を入れています。糖尿病は、生活指導を行うにあたって、問診を丁寧に行って、患者さまの生活背景を把握することが大切です。医師の人数を増やすことで、患者さまの待ち時間を増やすことなく、丁寧な問診を行えるようにしていきたいと思います。今後も患者さまのお話をしっかりと伺い、患者さまに合った治療を提供できるように努めていきたいと考えています。
当クリニックは、糖尿病の治療に力を入れています。糖尿病は、生活指導を行うにあたって、問診を丁寧に行って、患者さまの生活背景を把握することが大切です。医師の人数を増やすことで、患者さまの待ち時間を増やすことなく、丁寧な問診を行えるようにしていきたいと思います。今後も患者さまのお話をしっかりと伺い、患者さまに合った治療を提供できるように努めていきたいと考えています。
最後に読者の方へのメッセージをお願いできますでしょうか?
当クリニックでは、循環器内科のみならず、糖尿病の診療にも力を入れています。私は勤務医時代から現在に至るまで、多くの糖尿病の患者さまを診てきました。糖尿病の治療を行う上では、生活習慣の指導、つまり運動の指導や食事の指導がとても重要であると考えています。それだけでは不十分な場合に、それに加えて、薬での治療も行っています。また、糖尿病網膜症や糖尿病腎症、あるいは狭心症や心筋梗塞といった循環器疾患や脳卒中などの合併症に対しても注意して診療を行っています。当クリニックだけでは対応が難しい場合には、連携した医療機関に紹介して、合併症の予防にも努めております。
「日本循環器学会認定 循環器専門医」と「日本内科学会認定 総合内科専門医」として、地域の医療に貢献していきたいと思いますので、ご相談ください。
「日本循環器学会認定 循環器専門医」と「日本内科学会認定 総合内科専門医」として、地域の医療に貢献していきたいと思いますので、ご相談ください。