
理事長
根木 陽一郎
取材日:2022年11月21日
根木 陽一郎先生(日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医)にインタビュー
リハビリテーションを含めた治療法を親身になって提案してくれる医師
関節リウマチの症状として、どのようなご相談が多いのでしょうか?
手指や関節の痛みや、朝起床したときに関節の動かしにくさを感じる「朝のこわばり」の症状で相談に来られる方が多いですね。当クリニックでは、リウマチが疑われる患者さまに対して、血液検査やレントゲンによって診断をおこなっています。また、必要に応じて超音波検査を行ったり、近隣の医療機関にMRI検査を依頼したりしています。
痛みに対しては薬物療法を中心におこない、関節が変形しないようにするには進行そのものを抑える抗リウマチ薬を用います。関節リウマチは治すことがむずかしい疾患だと考えている方も少なくありませんが、私が臨床研修医だった約30年前より治療は劇的に進歩していると実感していますから、できるだけ早期に発見して、早期に治療していただくことが望ましいですね。また、患者さまに関節リウマチを正しく理解していただくために、パンフレットなどを用いて疾患の説明をしています。私だけでなく、看護師も知識を深めているので、不明点があればいつでも気兼ねなくご質問いただければと思います。
痛みに対しては薬物療法を中心におこない、関節が変形しないようにするには進行そのものを抑える抗リウマチ薬を用います。関節リウマチは治すことがむずかしい疾患だと考えている方も少なくありませんが、私が臨床研修医だった約30年前より治療は劇的に進歩していると実感していますから、できるだけ早期に発見して、早期に治療していただくことが望ましいですね。また、患者さまに関節リウマチを正しく理解していただくために、パンフレットなどを用いて疾患の説明をしています。私だけでなく、看護師も知識を深めているので、不明点があればいつでも気兼ねなくご質問いただければと思います。
骨粗しょう症に関しては、どのような疾患であると説明されていますか?
骨粗しょう症は、女性ホルモンであるエストロゲンが激減することで骨が折れやすい状態になってしまうことから、閉経後の女性に発症リスクが高い傾向にあります。来院される方も、ご自身の骨の状態が心配な方や、身長の縮みが気になって検査を受けに来る方が多い印象ですね。
骨粗しょう症の原因は、女性ホルモンの減少だけでなく、ビタミンD不足など様々です。当クリニックの検査では、エックス線検査だけでなく、全身の骨密度を調べられる機器をご用意しており、約10分で骨密度を測定することができます。骨粗しょう症と診断された方には採血を行い、ビタミンDや、骨代謝マーカーを測定します。採血の結果によって、軽い運動を提案したり、栄養面が不足していると判明した患者さまには「ビタミンDを多く含む食事を摂るようにしましょうね」「ビタミンD活性化のために、1日30分程度は外を歩いてみましょう」といったお話しもします。骨代謝マーカーの測定によりその人に合った治療法を提案させていただいております。骨粗鬆症自体は痛みを伴うものではありませんが、骨折を防ぐために、診断がついたら丁寧に骨折予防のアドバイスを行います。
骨粗しょう症の原因は、女性ホルモンの減少だけでなく、ビタミンD不足など様々です。当クリニックの検査では、エックス線検査だけでなく、全身の骨密度を調べられる機器をご用意しており、約10分で骨密度を測定することができます。骨粗しょう症と診断された方には採血を行い、ビタミンDや、骨代謝マーカーを測定します。採血の結果によって、軽い運動を提案したり、栄養面が不足していると判明した患者さまには「ビタミンDを多く含む食事を摂るようにしましょうね」「ビタミンD活性化のために、1日30分程度は外を歩いてみましょう」といったお話しもします。骨代謝マーカーの測定によりその人に合った治療法を提案させていただいております。骨粗鬆症自体は痛みを伴うものではありませんが、骨折を防ぐために、診断がついたら丁寧に骨折予防のアドバイスを行います。
リハビリテーションはどのような患者さまを対象におこなっていますか?
当クリニックは整形外科を掲げているということもあり、痛みを訴えて来られる方が多いです。当クリニックのリハビリテーションは、低周波治療や牽引などという「物理療法」に加えて、理学療法士や作業療法士がマンツーマンで指導する「運動療法」といった、ふたつの面からアプローチできるのが強みです。
患者さまによって年齢や疾患、バックグラウンドはもちろん異なります。診察の際に、現状何に困っていて、何ができるようになりたいのかしっかりとお話をうかがったうえで「痛みを解消して日常生活をスムーズに送りたい」「身体の動きを改善してスポーツに復帰したい」などのご要望にお応えします。中には、リハビリテーションを活用したことで、痛みが改善されて手術を回避できたというケースもあります。一緒に相談しながら、目標を決めていきましょう。
患者さまによって年齢や疾患、バックグラウンドはもちろん異なります。診察の際に、現状何に困っていて、何ができるようになりたいのかしっかりとお話をうかがったうえで「痛みを解消して日常生活をスムーズに送りたい」「身体の動きを改善してスポーツに復帰したい」などのご要望にお応えします。中には、リハビリテーションを活用したことで、痛みが改善されて手術を回避できたというケースもあります。一緒に相談しながら、目標を決めていきましょう。
「日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医」を取得
先生がリウマチに興味を持つようになった経緯を教えてください。
整形外科の医師を志したきっかけは「スポーツ選手がケガを克服して、復活を遂げる」という、ある選手のエピソードに感銘を受けたことです。私自身ラグビー経験があり、選手時代は整形外科の医師にお世話になっていました。当初はスポーツ選手をサポートする側の仕事に携わりたいと考えていましたが、いろいろ勉強をする過程でリウマチや骨粗しょう症の治療も面白いなと思っていました。
リウマチに興味を持つようになったのは、大学院に入学した頃です。卒業した後、ちょうど新薬が次々と出てきた時期で、治らないと思われていた関節リウマチの治療に大きな変化をもたらしました。その後は「日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医」も取得し、関節リウマチの診療に力を注ぐようになりましたね。資格があることでリウマチに悩む患者さまに頼っていただき、私の学んできたものをお伝えできているので、取得して本当によかったなと思いますね。
リウマチに興味を持つようになったのは、大学院に入学した頃です。卒業した後、ちょうど新薬が次々と出てきた時期で、治らないと思われていた関節リウマチの治療に大きな変化をもたらしました。その後は「日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医」も取得し、関節リウマチの診療に力を注ぐようになりましたね。資格があることでリウマチに悩む患者さまに頼っていただき、私の学んできたものをお伝えできているので、取得して本当によかったなと思いますね。
では、骨粗しょう症に注力し始めたきっかけはなんだったのでしょうか。
勤務医時代は骨粗しょう症が原因で、軽微な外傷により骨折する患者さまを多く診療していました。そうした日々の中で、骨粗しょう症の治療を早期に始めることにより、骨折を防ぐことはできないかと考え始めました。骨粗しょう症は直接死に至る疾患ではありませんが、骨折することによって寝たきりになってしまったり、生活の質が著しく低下したりするので、これをなんとか予防したいという思いにいたりました。
また、当時私が勤務していた病院では、患者さまが次々と来院され、一人ひとりにじっくりと時間をかけられない状況かつ、設備面においても機器がそろっていませんでした。そのような環境を眺めてきましたので、開業する際には骨密度を測る機械を取り入れるなどして、骨粗しょう症の患者さまのニーズに幅広く応えられるようにしたいと常々考えていましたね。
骨粗しょう症は自覚症状に乏しく、軽く見られがちな疾患です。生活の質を保つためにも、できるだけ早い段階で治療を受けていただきたいと思います。
また、当時私が勤務していた病院では、患者さまが次々と来院され、一人ひとりにじっくりと時間をかけられない状況かつ、設備面においても機器がそろっていませんでした。そのような環境を眺めてきましたので、開業する際には骨密度を測る機械を取り入れるなどして、骨粗しょう症の患者さまのニーズに幅広く応えられるようにしたいと常々考えていましたね。
骨粗しょう症は自覚症状に乏しく、軽く見られがちな疾患です。生活の質を保つためにも、できるだけ早い段階で治療を受けていただきたいと思います。
クリニック開業を決意した背景には、どのような思いがあったのでしょうか?
患者さま一人ひとりと向き合いながら、自分の裁量で自由に仕事がしたいという思いから開業を決意しました。もうひとつの理由としては勤務医時代、通勤に時間がかかっていたこともあり、より働きやすい環境を求めてということでしょうか。
「ねぎ整形外科・リウマチクリニック」は「明るく・元気よく」をモットーにしています。クリニック全体が活気に満ちていれば、患者さまだけでなくスタッフも治療やリハビリテーションに前向きな気持ちで取り組めるのではないでしょうか。患者さまから「先生の顔を見たら元気になったよ」と声をかけていただけるような、地域の方にとって癒やしの存在になれたら、こんなにうれしいことはないですよね。
「ねぎ整形外科・リウマチクリニック」は「明るく・元気よく」をモットーにしています。クリニック全体が活気に満ちていれば、患者さまだけでなくスタッフも治療やリハビリテーションに前向きな気持ちで取り組めるのではないでしょうか。患者さまから「先生の顔を見たら元気になったよ」と声をかけていただけるような、地域の方にとって癒やしの存在になれたら、こんなにうれしいことはないですよね。
親身になって相談に乗ることが、クリニックと患者さまの心を通わせる
整形外科や関節リウマチの分野で注目しているトレンドはありますか?
最近では次々と新しい関節リウマチの薬が出てきていて、治療に難渋していた患者さまにも寛解することが期待できますので、今後の治療に取り入れていきたいですね。そのためにも、新しい情報にはアンテナを張り、知識を深めていく所存です。
また、関節リウマチは関節以外にも、肺などの臓器に合併症をおこすことがあります。大きな検査や手術が必要になる場合は、今後も近隣の医療機関と連携しながら、地域のクリニックとしての役割を果たしたいと考えています。
また、関節リウマチは関節以外にも、肺などの臓器に合併症をおこすことがあります。大きな検査や手術が必要になる場合は、今後も近隣の医療機関と連携しながら、地域のクリニックとしての役割を果たしたいと考えています。
患者さまのニーズに応えるために工夫されている点があれば教えてください。
痛みの原因は様々ですので、患者さまのバックグラウンドを考慮したうえで治療法を提案したほうがより症状に合う提案ができると思っています。そのため、お仕事や年齢、スポーツ活動など患者さまのお話をしっかりと傾聴し、患者さまからもなんでも気兼ねなく話して頂ける雰囲気を作れるよう努めています。
また、ご高齢の方や内科疾患をお持ちの方もよくいらっしゃるのですが、専門外のことでもなるべくお答えできる範囲で相談に乗るようにしています。地域の皆さまがお体のことで困った時に、いいアドバイスができるように、日々勉強して新しい知識を吸収するようにしていますので、今後も地域の皆さまのニーズに応えられるよ励んでいければと思います。
また、ご高齢の方や内科疾患をお持ちの方もよくいらっしゃるのですが、専門外のことでもなるべくお答えできる範囲で相談に乗るようにしています。地域の皆さまがお体のことで困った時に、いいアドバイスができるように、日々勉強して新しい知識を吸収するようにしていますので、今後も地域の皆さまのニーズに応えられるよ励んでいければと思います。
先生が今後注力していきたい疾患や検査などはございますか?
リハビリテーション施設の拡充でしょうか。スタッフを増員したこともあり、広くゆとりのあるスペースを持てればいいなと思っています。また、介護保険を使用したリハビリテーションにも今後さらに力を入れていきたいと考えています。
最後に患者さまにお伝えしたいことは、関節リウマチにしても骨粗しょう症にしても、早期の診断が何よりも重要だということです。早期治療につなげるためにも、気になること・長引く痛みなどがあればまずは一度ご相談ください。よろしくお願いします。
最後に患者さまにお伝えしたいことは、関節リウマチにしても骨粗しょう症にしても、早期の診断が何よりも重要だということです。早期治療につなげるためにも、気になること・長引く痛みなどがあればまずは一度ご相談ください。よろしくお願いします。