乳がん検査・治療に注力。女性の健康力向上のため骨粗しょう症検査にも対応
院長
濱本 隆浩
取材日:2022年11月1日
濱本 隆浩先生(日本外科学会認定 外科専門医)にインタビュー
誰かの役に立てるならと医師に。地域住民への啓蒙活動も行っています
乳腺外科を専門的に学ぶまでの経緯はどのようなものだったのでしょうか。
まず、医師になろうと思ったのは、人の役に立てる職業だと感じたからです。私の中で医師といえば「ブラックジャック」のイメージでしたから迷うことなく外科を専攻し、どんなことでも診られるよう消化器外科や救急科などに所属し知識を深めることに尽力しました。しかし、さまざまな診療ができたとしても、なにか一つ専門的なものがないと患者さまには頼りにされないと身に染みて感じ、乳腺外科に力を入れて学ぶようになりましたね。
乳腺外科を選んだのは、1998年頃、大学病院の助手をする際に担当になったことで興味が湧いたからです。ちょうどその頃、日本では乳がんが増加し始めていたので、そのまま専門になっていきました。
乳腺外科を選んだのは、1998年頃、大学病院の助手をする際に担当になったことで興味が湧いたからです。ちょうどその頃、日本では乳がんが増加し始めていたので、そのまま専門になっていきました。
学生時代・勤務医時代にはどんなことに力を入れて学ばれましたか？
学生時代はクラブ活動に明け暮れていて、優秀な学生ではなかったと思います（笑）。医師になってからは、外科分野の知識習得に取り組むと同時にがん遺伝子の研究にも携わりました。また、勤務医時代は内視鏡外科や乳腺外科での診療を行っていました。胃がん・大腸がんをはじめとする、さまざまながんの治療に携わったことは現在の診療にすごく生きているなと感じています。
さまざまながんの治療に携わる中で乳腺外科として開業したのはなぜですか？
私が大学病院を辞めた2005年頃は、増加傾向にある乳がん患者さまに対して、乳腺外科専門のクリニックが少なくパンクしているような状況でした。また、乳がんに対する正しい情報もあまり出回っておらず、困っている患者さまが多くいましたので、乳腺外科に特化した専門施設を私が作ろうと思い開業に至りました。診療放射線技師や看護師の力も借りながら、より良い医療提供に努めています。
また、2005年に乳がんの情報を発信する必要があると思い「あじさいの会」という集いを作りました。あじさいは雨が降ることによって美しくなりますから、乳がんというつらい試練にあっても、負けずに美しく生きていただけるようにという思いが込められています。現在は、「あじさいサロン」へと形を変え、ピアサポーターがさまざまな教室を行っています。
また、2005年に乳がんの情報を発信する必要があると思い「あじさいの会」という集いを作りました。あじさいは雨が降ることによって美しくなりますから、乳がんというつらい試練にあっても、負けずに美しく生きていただけるようにという思いが込められています。現在は、「あじさいサロン」へと形を変え、ピアサポーターがさまざまな教室を行っています。
一人ひとりの生活・家庭環境を考慮したうえで治療を提案する医師
乳がん検査を行ううえで大切にしていることがあれば教えてください。
乳がんの検査で行うのは、マンモグラフィや乳房超音波検査です。乳腺の石灰化や腫瘤を見つけることができるマンモグラフィと、乳腺内のしこりなど小さな病変を写し出すことができる乳房超音波を組み合わせ総合的に診断しています。また、異常があった際の病理検査にも対応しており、確定診断まで当クリニックで行える体制を整えています。
検査を行ううえで心がけているのは、精度管理を徹底することです。マンモグラフィはとてもデリケートな検査機器ですので、画像がきちんと撮れるか毎朝チェックしています。また、撮影した写真を正しく読み取れなければ診断にはつなげられませんから、定期的に読影方法を見直して、診断技術のレベルアップを図っています。
検査を行ううえで心がけているのは、精度管理を徹底することです。マンモグラフィはとてもデリケートな検査機器ですので、画像がきちんと撮れるか毎朝チェックしています。また、撮影した写真を正しく読み取れなければ診断にはつなげられませんから、定期的に読影方法を見直して、診断技術のレベルアップを図っています。
実際に治療が必要と判断した場合、どんな方法があるのですか？
当クリニックで行っているのは、手術や抗がん剤・ホルモン剤による薬物治療、放射線治療です。手術は、開放型病院に入院していただき、私が執刀します。薬物治療はすべて通院で受けていただき、少しでもストレスなく治療を続けられるよう工夫をしています。また、放射線治療はご希望の医療機関をご紹介いたします。
私は、根拠にもとづいた治療を行うことが重要と考えていますが、同じくらい患者さまの生活も大切にしたいと思っています。治療でさまざまなことを犠牲にするのではなく、生活の一部として考え、患者さまのこれまでの生活環境、仕事、家庭状況を考慮したうえでお一人おひとりに合った治療方法をご提案するよう努めています。
私は、根拠にもとづいた治療を行うことが重要と考えていますが、同じくらい患者さまの生活も大切にしたいと思っています。治療でさまざまなことを犠牲にするのではなく、生活の一部として考え、患者さまのこれまでの生活環境、仕事、家庭状況を考慮したうえでお一人おひとりに合った治療方法をご提案するよう努めています。
乳がんの検査・治療のほかに注力して取り組んでいることはありますか？
乳がんに対する診療を核として行っていく中で、医療に関する相談を受けることも多くありました。外科の医師としてある程度はお話を伺うことはできますが、次第にそのお悩みを解消してあげたいなと思うようになり、現在では、骨粗しょう症検診（※）や特定健診（※）を行っています。
また、漢方療法も行っており、西洋薬では改善が見られない症状、めまい、のぼせ、冷え症、更年期障害、原因不明の体調不良、頭痛、肩こり、関節痛などの治療に注力しています。
（※）は、お住まいの市区町村によっては補助制度を利用できます。料金は料金表をご確認ください。
また、漢方療法も行っており、西洋薬では改善が見られない症状、めまい、のぼせ、冷え症、更年期障害、原因不明の体調不良、頭痛、肩こり、関節痛などの治療に注力しています。
（※）は、お住まいの市区町村によっては補助制度を利用できます。料金は料金表をご確認ください。
女性が気兼ねなく受診でき相談しやすいクリニック作りに尽力
今後、クリニックとして力を入れていきたいことはありますか？
コロナ禍になり、乳がん検診の受診者は減っているように思います。同時に、がんが進行してしまっている方が増えている傾向にあるため、コロナ禍でも受診しやすいクリニックを目指して取り組んでいく所存です。具体的には、多忙な方や検査結果を詳しく聞きたいという方を対象にオンライン診療（※）を取り入れたり、お会計時の感染症対策として非接触型の装置を導入して電子決済に対応したりしています。当クリニックは駅からも近いですし、女性がより快適に受診できるよう、環境を整えてまいります。
（※）システム利用料が必要となります。料金表をご確認ください。
（※）システム利用料が必要となります。料金表をご確認ください。
乳腺外科の分野で、課題として捉えられることはなんでしょうか。
やはり検診受診率をどうやって以前に戻すかですよね。がんは進行してしまうと大変な治療が必要になりますから、苦しむ女性を増やさないためにもより多くの方に検診の存在をしってもらい、受けていただくことが重要だと思います。
また、生まれつきがんになりやすい特徴を持っていることが原因で発症する遺伝性乳がん卵巣がん症候群という疾患は、保険適用の遺伝学的検査で確認することができますから、どんどん情報を発信していきたいですね。
また、生まれつきがんになりやすい特徴を持っていることが原因で発症する遺伝性乳がん卵巣がん症候群という疾患は、保険適用の遺伝学的検査で確認することができますから、どんどん情報を発信していきたいですね。
最後に、先生から患者さまへのメッセージをお願いいたします。
「乳がんが怖いから」と検査を受けることを避けてしまう女性も少なくありません。しかし、検査を受けることで「乳がんかもしれない」という不安を解消できますし、もし乳がんだったとしても早期発見・早期治療につなげることができます。
当クリニックは、すべての女性がリラックスして受診できるクリニックを目指し、感染症対策や利便性を重視して診療しています。女性が心身共に健康でいられるよう、医師・スタッフが一丸となって対応させていただきますので、気になることがあれば気兼ねなくご相談にいらしてください。
当クリニックは、すべての女性がリラックスして受診できるクリニックを目指し、感染症対策や利便性を重視して診療しています。女性が心身共に健康でいられるよう、医師・スタッフが一丸となって対応させていただきますので、気になることがあれば気兼ねなくご相談にいらしてください。
