
青山 洋先生(日本精神神経学会認定 精神科専門医)にインタビュー
勤務医時代に積んださまざまな経験を生かして、日々診療をおこなう
ちょうど、職場のストレスが原因でうつになる方がいるということが注目されだした頃でしたので、こころの悩みを抱える患者さんと関わる中で、うつ病や統合失調症などさまざまな疾患に対応するにあたり、幅広い視点から診断することの大切さを学びました。
勤務医時代と変化したと感じる部分は、患者さんの病気の捉え方の違いでしょうか。世間的にも精神疾患の認知度が増したことで、「自分はこの疾患ではないか」と確認に来られる方が増えてきたと感じます。
うつ病患者さんがつらい症状から抜け出すための手助けをする医師
診察では患者さんのお話をヒアリングするだけでなく、スクリーニングテストも含めて総合的に判断し、症状に応じて治療をおこないます。うつ病と診断された場合は、脳や身体が疲れきっている状態ですので、とにかく休養を取ることが必要です。その上で、抗うつ薬を服用しながら、症状改善を目指します。「バイオ・サイコ・ソーシャル(生物的・心理的・社会的)」という考えのもと、診療をおこなっていますのでまずはご相談いただけたらと思います。
その我慢が積み重なって、突然骨がポキっと折れるようなイメージでしょうか。一度あふれだした不安は元に戻すことは難しく、単に休むだけでは改善できませんので治療が必要になる場合があります。ストレスの少ない生活を心がけるように指導していますが、実行が難しい方もおられますので、カウンセリング(※)などを取り入れるなど不安に対処する方法を患者さんと一緒に考えていきます。
(※)は、一定回数以上長期的に行う場合、自由診療になります。
初診では問診やスクリーニングテストをおこない、発達障害の可能性を検討します。発達障害が疑われる場合は、子供の頃からのお話をよく聞きし、必要に応じて心理検査や知的能力の検査をおこないます。脳の発達のアンバランスと言われることもあり、日常生活を送るのに大きな影響をきたすと感じる方、不安が大きく社会が生きにくいと感じた場合は、遠慮なくご相談にお越しいただければと思います。