「なぜそうなったか」の原因を患者さまと一緒に追究し、改善策へと導く医師
院長
矢島 純
取材日:2022年11月4日
矢島 純先生(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医)にインタビュー
広範囲にわたり、原因発見に注力する皮膚科に興味を持った研修医時代
先生が医師を目指すようになったきっかけがあれば、教えてください。
私の家庭は両親ともに医師でした。父親が皮膚科、母親が小児科に勤務という環境で育ちましたので、自然と医師を目指すようになったのだと思います。皮膚科を選択した理由は、父親からの影響が大きいですね。患者さまの年齢や発症する部位など、限定されることなく診療できる守備範囲の広い皮膚科に魅力を感じました。
勤務医時代、印象に残っている出来事や出会いはありましたか?
勤務医時代も皮膚科全般を診ていまいた。その中で診断能力に長けた先生に出会えたことが、現在の診療に生かされていると思います。皮膚疾患には湿疹・皮膚炎、感染症(細菌、ウィルス、真菌など)、皮膚腫瘍などがあり、さまざまな原因があるわけですが、まず全体からどういう病気か確認して、この病気ならこういった症状が起こりうるといったように、徐々に原因を特定していきます。
そしてさまざまな可能性を考え、多角的視点から判断を行い、症状に合わせたお薬を出しながら経過を見て治療を行っていきます。ですが診断が間違っていて、状態に合わない薬を使ってしまえば、みるみる症状が悪化していく危険性もあります。ですから初めの診断がとても重要なわけです。私がついていた先生は、その診断の誤りが少なく、治療を始めると患者さまの症状がピタッと改善されていたように思います。その先生の姿から診断能力の大切さについて改めて学びましたね。
そしてさまざまな可能性を考え、多角的視点から判断を行い、症状に合わせたお薬を出しながら経過を見て治療を行っていきます。ですが診断が間違っていて、状態に合わない薬を使ってしまえば、みるみる症状が悪化していく危険性もあります。ですから初めの診断がとても重要なわけです。私がついていた先生は、その診断の誤りが少なく、治療を始めると患者さまの症状がピタッと改善されていたように思います。その先生の姿から診断能力の大切さについて改めて学びましたね。
「日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医」を取得したきっかけや、ご開業に至った思いを教えてください。
「日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医」を取得しようと思ったのは勤務医になってすぐのことです。皮膚科の医師としてより一層知識を深めていきたいと思い、取得するにいたりました。その後も勤務医として皮膚科の診療に従事してまいりましたが、自分が持つ知識と経験を新たなステージで生かしたいと思い開業に至りました。
医師としてクリニックを持ち、私がこれまでに培った経験と能力を地域の方に少しでも還元していければ、という思いが強かったですね。
「春日部ヒフ科医院」を開院するにあたり目指した医師像は、やはり先ほどお話したような診断能力に長けた医師でした。しかしながら、診断と薬の処方のほかに、家に帰ってからのスキンケアや薬の塗り方などについてもしっかりと説明するよう心がけています。開業医として地域の皆さまのお手伝いができればという思いで現在も診療を続けています。
医師としてクリニックを持ち、私がこれまでに培った経験と能力を地域の方に少しでも還元していければ、という思いが強かったですね。
「春日部ヒフ科医院」を開院するにあたり目指した医師像は、やはり先ほどお話したような診断能力に長けた医師でした。しかしながら、診断と薬の処方のほかに、家に帰ってからのスキンケアや薬の塗り方などについてもしっかりと説明するよう心がけています。開業医として地域の皆さまのお手伝いができればという思いで現在も診療を続けています。
患者さま自身が、発症の原因を知ることが予防につながることも
アトピー性皮膚炎の患者さまを診療する際に心がけていることを教えてください。
まずはアトピー性皮膚炎というものはどのような疾患なのかを知ってもらうと同時に、どのようにして付き合っていく必要があるのかを説明します。塗り薬を使用する際は副作用に注意し、塗るタイミングや気を付けることなど具体的なアドバイスを行います。薬やスキンケアで改善が見られない場合には、生活上で気を付けてほしい内容についてもお話しするようにしていますね。薬の使用に関しては、症状に応じた量を使うことを細かくお伝えしています。ステロイド外用薬は包丁と同じ“両刃の剣”で、使い方を誤ると困ることがあります。用法用量を守って使用すればとても便利なもので、必要以上に怖がる必要はないとお話しています。
アトピー性皮膚炎の患者さまは年齢層も幅広く、一人ひとりの背景も異なります。幼少期から発症する方もいれば、大人になってから職場での人間関係や、業務に追われることによるストレスなどがきっかけで発症する方もおられます。その場合は、自分がなぜ発症したのか理解した上で治療を行うのが大事です。ストレスや不安を感じることでかゆみを伴う場合もありますので、生活背景も含めて、メンタル面にも寄り添いながらお話を伺っています。
アトピー性皮膚炎の患者さまは年齢層も幅広く、一人ひとりの背景も異なります。幼少期から発症する方もいれば、大人になってから職場での人間関係や、業務に追われることによるストレスなどがきっかけで発症する方もおられます。その場合は、自分がなぜ発症したのか理解した上で治療を行うのが大事です。ストレスや不安を感じることでかゆみを伴う場合もありますので、生活背景も含めて、メンタル面にも寄り添いながらお話を伺っています。
かぶれではどのような原因で相談に来られる患者さまが多いですか?
例えば、銀杏を拾いに行ったことで、かぶれが起きてしまった患者さま。多くの場合、過去に銀杏を拾いに行ってもかぶれが起こらなかったので、銀杏が原因だとは思ってないわけです。アレルギー性のかぶれというものは、感作というのが生じると出てくる症状であり、小さい時からずっとあった症状ではないのです。花粉症をイメージしてもらうとわかりやすいかとおもうのですが、今まで同じものに晒されていても大丈夫だったのに、ある年から急に花粉症の症状が出てくるということがありますよね。
アレルギー性のかぶれもそれと同じで、突然ある時期からなにかに反応してかぶれの症状がでてきてしてしまうので、患者さまご本人が原因に気づかないことも多いのです。
毛染めやアクセサリー類などによるアレルギー反応もそうですが、原因が明確にならない限り同じことを繰り返してしまいますので、その原因を特定するために、なぜそうなったのかをヒアリングして推測・確認を行い、治療では症状に応じて塗り薬を処方します。
アレルギー性のかぶれもそれと同じで、突然ある時期からなにかに反応してかぶれの症状がでてきてしてしまうので、患者さまご本人が原因に気づかないことも多いのです。
毛染めやアクセサリー類などによるアレルギー反応もそうですが、原因が明確にならない限り同じことを繰り返してしまいますので、その原因を特定するために、なぜそうなったのかをヒアリングして推測・確認を行い、治療では症状に応じて塗り薬を処方します。
おむつかぶれの症状を教えてください。また、対処方法はありますか?
おむつかぶれは、便や尿の刺激やおむつの刺激、さらにむれることが原因で真っ赤に腫れたり、炎症を起したりすることです。原因はさまざまですが、おむつを取り替えないことで、おねしょをした状態のままでいると尿が原因で皮膚がかぶれたり、親御さまのスキンケア方法が違っていたりするケースなどが見受けられます。
対処方法については、濡れたらおむつをすぐに取り換えることはもちろんですが、「肌をゴシゴシこすらず石鹸を泡立てて、やさしく洗うようにしましょうね」と説明しています。清潔にしようという気持ちで、皮膚があかむけた状態のお子さまのお尻を濡れタオルや温かいもので何回も横拭きしてしまう方がいらっしゃいます。しかしそういう親御さまに対しては、ご自身が鼻かぜをひいて鼻の下があかむけて痛くなっているときに、濡れタオルでこすったりしたら痛いでしょう?とイメージしやすいようにスキンケアや保湿の方法についてお伝えするようにしています。かぶれが強い場合は、洗浄や保湿だけでなく、症状に合わせて塗り薬を使用するなど、スキンケアの指導と並行して治療を行っています。
対処方法については、濡れたらおむつをすぐに取り換えることはもちろんですが、「肌をゴシゴシこすらず石鹸を泡立てて、やさしく洗うようにしましょうね」と説明しています。清潔にしようという気持ちで、皮膚があかむけた状態のお子さまのお尻を濡れタオルや温かいもので何回も横拭きしてしまう方がいらっしゃいます。しかしそういう親御さまに対しては、ご自身が鼻かぜをひいて鼻の下があかむけて痛くなっているときに、濡れタオルでこすったりしたら痛いでしょう?とイメージしやすいようにスキンケアや保湿の方法についてお伝えするようにしています。かぶれが強い場合は、洗浄や保湿だけでなく、症状に合わせて塗り薬を使用するなど、スキンケアの指導と並行して治療を行っています。
日ごろからアンテナを張り、時代の流れについていくことが大事
今後クリニックとして、なにか目指したいことはございますか?
今後も地域の患者さまの健康をお守りする良きパートナーとして、診療を続けていければと思っています。そのために、患者さまお一人おひとりにもご自身の肌質を理解していただいた上で、日ごろからしっかりお肌のケアをしていただきたいですね。
それでも肌トラブルが起こってしまった場合は、症状が改善するよう手助けさせていただきますので、お気兼ねなく相談に来てほしいです。患者さまの改善したいという意思に寄り添って尽力いたします。
それでも肌トラブルが起こってしまった場合は、症状が改善するよう手助けさせていただきますので、お気兼ねなく相談に来てほしいです。患者さまの改善したいという意思に寄り添って尽力いたします。