
院長
佐藤 力
取材日:2021年11月1日
佐藤 力先生(日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医)にインタビュー
病気の予防・治療、将来の出産に備え、10種類以上の低用量ピルをご用意
低用量ピルの啓蒙に力を入れていらっしゃる理由をお聞かせください。
はい。低用量ピル(※)は、避妊や月経困難症への作用だけでなく、子宮内膜症や卵巣腫瘍、子宮体がん、卵巣がんなどの予防にもつながることが分かっているお薬です。そのため、20代、30代の方はもちろん、10代の患者さまにも率先して服用をご提案しています。
10代の患者さまの中には、将来起こりうる病気や妊娠について聞かされても、ピンとこない方が多いかもしれません。しかし、例えば子宮内膜症は、月経が来るたびに進行し月経痛や不妊の原因となる病気です。だからこそ、10代のうちから将来を見越したアドバイスをしていくことが、女性の健康を守るためには大切だと考えています。
(※)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
10代の患者さまの中には、将来起こりうる病気や妊娠について聞かされても、ピンとこない方が多いかもしれません。しかし、例えば子宮内膜症は、月経が来るたびに進行し月経痛や不妊の原因となる病気です。だからこそ、10代のうちから将来を見越したアドバイスをしていくことが、女性の健康を守るためには大切だと考えています。
(※)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
低用量ピルは複数の種類がありますが、どう使い分けていらっしゃいますか?
それぞれの低用量ピル(※)の特徴を生かし、患者さま一人ひとりの症状やご希望、副作用などを考慮して処方しています。すでに服用している方からの「落ち込みやすくなった気がする」「ニキビが増えた気がする」といった相談をもとに、そういった副作用のないお薬をご提案することも可能です。
当クリニックでは、常時10種類以上の低用量ピルを取り扱っています。また、保険適用のものから自由診療のものまで扱っており、自由診療のものは患者さまに配慮した価格設定にしています。それぞれの低用量ピルの特徴を熟知しておりますので、不安なことや分からないことなどがあれば遠慮なくご質問ください。
(※)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
当クリニックでは、常時10種類以上の低用量ピルを取り扱っています。また、保険適用のものから自由診療のものまで扱っており、自由診療のものは患者さまに配慮した価格設定にしています。それぞれの低用量ピルの特徴を熟知しておりますので、不安なことや分からないことなどがあれば遠慮なくご質問ください。
(※)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
生理前や生理中の不快な症状も、低用量ピルで抑えられるのでしょうか?
はい。月経時に起こる腹痛や頭痛、吐き気などの原因の一つに「月経困難症」と呼ばれる病気がありますが、この月経困難症の改善法の一つとして、低用量ピルの服用をご提案しています。また、「IUS」と呼ばれる子宮内避妊具を装着する方法もあります。
月経困難症の治療をする際に大切にしているのは、詳細に検査をおこなうことです。子宮内膜症や子宮腺筋症といった小さな病変を見逃さないよう、細心の注意を払って検査をしています。またそのために、超音波診断装置は新しい機種が出るたびに買い替え、より鮮明な画像で子宮や卵巣の状態を確認できるようにしています。新しくなるたびに機器は小型化していますので、検査時の患者さまの負担も少ないかと思います。また、映像を患者さまにも見ていただくことができますので、お身体の状態をより分かりやすくご説明することにもつながっています。
月経困難症の治療をする際に大切にしているのは、詳細に検査をおこなうことです。子宮内膜症や子宮腺筋症といった小さな病変を見逃さないよう、細心の注意を払って検査をしています。またそのために、超音波診断装置は新しい機種が出るたびに買い替え、より鮮明な画像で子宮や卵巣の状態を確認できるようにしています。新しくなるたびに機器は小型化していますので、検査時の患者さまの負担も少ないかと思います。また、映像を患者さまにも見ていただくことができますので、お身体の状態をより分かりやすくご説明することにもつながっています。
保険適用の不妊治療や、予防につながるワクチン啓蒙で患者さまの負担に配慮
子宮内膜症が原因で、生理痛が起こっていることは多いのでしょうか?
生理痛をきっかけに来院され、子宮内膜症が見つかる方は多くいらっしゃいます。子宮内膜症は生理痛のほか、性交痛や排便痛、不妊の原因にもなります。また、先ほどもお話ししたように、子宮内膜症は月経のたびに進行しますので、若いうちから低用量ピル(※)を飲むといった予防をすることが重要です。発症年齢は20代、30代が多いですが、10代で発症することもありますので、高校生ぐらいから低用量ピルの服用をご検討ください。また、持病などの関係で低用量ピルの服用ができない場合には、黄体ホルモン剤を用いることも可能です。
(※)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
(※)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
婦人科のがんを予防するために、力を入れていることはありますか?
子宮体がん、卵巣がんに関しては、低用量ピル(※1)の服用が予防につながります。子宮頸がんに関しては、HPVワクチン(※2)を接種することで、その半数以上を予防することができるといわれていますので、ぜひワクチンを接種してほしいですね。HPVワクチンについては、その作用・副作用についての見直しがおこなわれており、接種を推奨する流れに再度変わってきています。現在、定期接種の対象となっているのは小学校6年~高校1年相当の女性のみですが、そのほかの年齢の方もぜひお越しください。当クリニックでは、親子でワクチン接種にご来院になる方もいらっしゃいます。
(※1)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
(※2)は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。各自治体によって公費負担になる場合があります。
(※1)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
(※2)は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。各自治体によって公費負担になる場合があります。
不妊治療は、できるだけ保険適用内でおこなっているそうですね。
はい。患者さまの経済的負担を抑えるため、保険適用内の方法をできる限りご提案するようにしています。患者さまの中には「不妊治療=体外受精」や「不妊治療=自由診療」と思っている方も少なからずいらっしゃいますが、卵管通水検査や精液検査、排卵誘発法など保険適用になっている不妊治療は複数あります。妊娠を希望されている方は、ぜひ一度ご相談ください。
また、10代の頃からの低用量ピル服用をご提案しているのは、将来患者さまができる限り不妊で悩まないようにして差し上げたいという思いからでもあります。将来の妊娠までをも考えたアドバイスをすることで、「その場限り」にはならない治療のご提案に努めています。
また、10代の頃からの低用量ピル服用をご提案しているのは、将来患者さまができる限り不妊で悩まないようにして差し上げたいという思いからでもあります。将来の妊娠までをも考えたアドバイスをすることで、「その場限り」にはならない治療のご提案に努めています。
「社会の力になりたい」と考え、総合的な力が求められる産婦人科の道へ
年代を問わず、女性の人生を幅広くサポートしていらっしゃるんですね。
そうですね。もともと産婦人科の医師を目指したきっかけも、女性の健康を幅広くサポートできることを魅力に感じたからでした。産婦人科は、生まれた瞬間から思春期、更年期、老年期まで、女性の人生に長くかかわることができます。また、内科的な治療から外科的な治療まで、一貫して対応する必要があり、オールマイティな力が求められる科です。医師としての今後を考えたときに、当時は成り手の少なかった産婦人科の医師になることが、自分にできる「社会の役に立つこと」なのではないかと考え、産婦人科の道に進みました。
いつから低用量ピルの普及に力を入れていらっしゃったんですか?
勤務医として働いていた頃から、低用量ピル(※)の有用性を広めることには力を入れてきました。ただ、その頃は日本で認可されている低用量ピルの種類も少なく、服用に抵抗がある方も多い時代でした。やっとここ数年で一般的にも認知されるようになってきましたが、服用に抵抗がある方や、副作用に関して誤解されている方もまだまだいらっしゃいます。
低用量ピルは、子宮内膜症や月経困難症といった病気の予防・治療、避妊のためにはもちろん、将来不妊に悩まないためにもぜひ服用いただきたいお薬です。女性の健康をサポートするため、今後も引き続き普及に力を入れていきたいと思います。
(※)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
低用量ピルは、子宮内膜症や月経困難症といった病気の予防・治療、避妊のためにはもちろん、将来不妊に悩まないためにもぜひ服用いただきたいお薬です。女性の健康をサポートするため、今後も引き続き普及に力を入れていきたいと思います。
(※)は自由診療の場合があります。料金は料金表をご確認ください。
では最後に、この記事を読まれている女性の方へメッセージをお願いします。
当クリニックは、女性のためのトータルケアをコンセプトに診療をおこなっています。婦人科疾患の治療はもちろん、病気の予防や、美容に関するご相談にも対応していますので、何かありましたら遠慮なくご相談ください。今現在のことだけではなく、将来を見越した妊娠のためのアドバイスなどもおこない、女性の方のヘルスとビューティーを総合的にサポートさせていただきます。