
小笠原 宏行先生(日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医)にインタビュー
ピロリ菌除菌や胃がん・大腸がんなどの早期発見・早期治療に注力
一度ピロリ菌に感染した場合、自然に体内からなくなることはありません。萎縮性胃炎や胃がんなどの原因になるため、胃カメラなどで感染が確認された場合は医療機関にて、速やかに除菌を行う必要があります。
ピロリ菌除菌は主に投薬で行います。一定期間、お薬を服用していただいた後に尿素呼気試験などを行い、除菌が行われたかどうかを確認します。全ての方が一回で除菌できるわけではなく、投薬は複数回にわたって行うことができますが、3回目以降の除菌治療(※)は保険適用外となりますので、あらかじめご認識いただければと思います。
(※)は自由診療です。料金は料金表をご確認ください。
原因に関しては自律神経の乱れ、過多なストレスが関係しているとも言われています。治療の際は、患者さま一人ひとりの細かい症状やご希望に合わせて漢方薬を紹介したり、心療内科などをご紹介したりするなどして、状況に応じて臨機応変に対応するようにしていますね。
胃がんに関しては、がんが胃の表面部分に発生している場合は内視鏡での切除が可能です。しかし、深層部分に発生していたりほかの場所に転移していたりする場合は内視鏡での治療が難しく、その際は提携している大学病院などへご紹介することになります。その場合も、術後の経過観察などは当クリニックで行うことが可能です。
当クリニックは「がんの地域連携手帳」を取り入れるなど、地域の医療機関全体でがんの発見・治療・予後の経過観察に取り組んでいます。まずは気兼ねなくご来院・ご相談いただければと思います。
がんを始めとした病気の早期発見を目指し、親しみやすいクリニックを目指す
そのほか、物を誤飲してしまったお子さまの診療をしてきました。内視鏡を使う場面もあり、麻酔なども駆使しながら慎重に対応していました。
院内での対応が難しい場合や入院が必要なケースであっても、速やかに対応できる提携病院へご紹介できる体制を整えています。そのため、まずは遠慮することなくご来院いただきたいですね。
父は肝臓に関する疾患を中心に診療していましたが、そのほかにも小児診療など幅広く対応しており、地域にお住まいの皆さまがどのような不調やお悩みも相談できるようなクリニックでしたね。私も開業するのなら、地域の皆さまから気兼ねなく頼っていただける医師になりたいと思い、その道を志すようになったという経緯があります。
ほかのクリニックや大学病院とも連携し、幅広いお悩みや不調にも対応
特に近年は医療技術の進歩が目覚ましい一方で、さまざまな治療・検査方法などが次々と出てきており、一人の医師が満遍なく全ての治療・検査に対応することは難しいというのが現実です。そのため、ほかのクリニック・大学病院などといかに密接な連携を取れるかが、今後の課題であると感じています。
どのようなことでも、お身体について不安がありましたら、気兼ねなくご相談ください。