
院長
吉光 辰男
取材日:2022年7月13日
吉光 辰男先生(日本小児科学会認定 小児科専門医)にインタビュー
「全身を診る医師に」との想いから日本小児科学会認定 小児科専門医の道へ
小児科の医師を目指そうと思ったきっかけを教えていただけますか?
医学部では、医師としての基盤を作るためさまざまな病気について学びました。その中で、小児科の道を志した理由は、特定の臓器だけを専門的に診断するのではなく、全身を診ることができる医師になりたいという想いがあったからです。これからの未来を築いていくお子さまの力になれればと考え、日本小児科学会認定 小児科専門医として研さんを積むことを決意しました。
勤務医時代は、現れている症状の診断・対処に加えて、その裏側に潜んでいる原因にも目を向け、お子さまの身体全体を注意深く診ることに尽力して参りました。この考えは現在も変わっておりません。幼少期の成長・発達に伴った治療ができるよう、なにが隠れているのか、どの方法が合っているのか試行錯誤しながら日々診療にあたっています。
勤務医時代は、現れている症状の診断・対処に加えて、その裏側に潜んでいる原因にも目を向け、お子さまの身体全体を注意深く診ることに尽力して参りました。この考えは現在も変わっておりません。幼少期の成長・発達に伴った治療ができるよう、なにが隠れているのか、どの方法が合っているのか試行錯誤しながら日々診療にあたっています。
日本小児科学会認定 小児科専門医としての強みはなんですか?
発熱や嘔吐、せき、発疹、腹痛、皮膚の異常など、小児科全般の症状に対して、成長・発達に伴い、長い目で見た診療を行えることが強みだと考えています。
近年、抗菌薬が効かない耐性菌が増えてきています。これまで正しい治療を行えば改善していた感染症が、抗菌薬が効かなくなることから重症化しやすくなるというものです。だからといって、その場しのぎでより強い抗菌薬を使用しても、お子さまにとって良い方法とは言えません。さまざまなお薬の作用・副作用を考慮し、正しい診断を下すという小児科の医師としての務めを全うし、お一人おひとりの将来を見据えた診療を心がけています。
近年、抗菌薬が効かない耐性菌が増えてきています。これまで正しい治療を行えば改善していた感染症が、抗菌薬が効かなくなることから重症化しやすくなるというものです。だからといって、その場しのぎでより強い抗菌薬を使用しても、お子さまにとって良い方法とは言えません。さまざまなお薬の作用・副作用を考慮し、正しい診断を下すという小児科の医師としての務めを全うし、お一人おひとりの将来を見据えた診療を心がけています。
胃腸炎などの感染症に関しても、将来を見据えた診療が必要ですか?
もちろんです。子どもは、幼少期にさまざまな症状にかかり、それを克服することで免疫を作りながら成長していきます。胃腸炎やインフルエンザ、新型コロナウイルス、水ぼうそう、はしか、尿路感染症など、また今まで見たことなない感染症が出現するかもしれませんし、一時的に改善する方法ではなく、お子さまが将来少ない負担で生活できる方法をご提案できるよう心がけています。
また、当クリニックでは、おたふくかぜなどに対する予防接種(※)に対応しています。予防接種を受けることでその疾患にかからずに済む、あるいは重症化しなくて済む、というのはお子さまにとってもそのご家族にとっても大切なことかと思いますので、ぜひご利用ください。
(※)は、お住まいの市区町村によっては補助制度を利用できます。自由診療となる場合もありますので、料金表をご確認ください。
また、当クリニックでは、おたふくかぜなどに対する予防接種(※)に対応しています。予防接種を受けることでその疾患にかからずに済む、あるいは重症化しなくて済む、というのはお子さまにとってもそのご家族にとっても大切なことかと思いますので、ぜひご利用ください。
(※)は、お住まいの市区町村によっては補助制度を利用できます。自由診療となる場合もありますので、料金表をご確認ください。
かぜなどの小児科一般の診療に加えて、アレルギーや夜尿症、肥満症にも対応
日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医の資格も保有されているのですね。
はい。特に小さなお子さまは大人の方と比べると、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎にかかりやすい体質です。一人でも多くのお子さまの手助けができればと想い、アレルギーの分野についても詳しく学び、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医の資格を取得した次第です。お子さまにアレルギー症状が出ていると親御さまも心配でしょうから、正しい診断を行い、不安を少しでも軽減できるようサポートいたします。
特に力を入れているのが、食物に関するアレルギー疾患です。食物アレルギーは、何らかの食物を口から取り入れることで起こると思われがちですが、食品が皮膚に付着したり、吸い込んだりして起こる場合もあります。また、皮膚の表面に湿疹があることでアレルギー反応が起きる場合もあるため、血液検査や診察で原因をしっかりと突き止めることが大切です。
症状の現れ方に応じた治療計画をご提案しますので、気になることがあればまずはご相談いただければと思います。
特に力を入れているのが、食物に関するアレルギー疾患です。食物アレルギーは、何らかの食物を口から取り入れることで起こると思われがちですが、食品が皮膚に付着したり、吸い込んだりして起こる場合もあります。また、皮膚の表面に湿疹があることでアレルギー反応が起きる場合もあるため、血液検査や診察で原因をしっかりと突き止めることが大切です。
症状の現れ方に応じた治療計画をご提案しますので、気になることがあればまずはご相談いただければと思います。
次に、夜尿症について、どのように治療を進めていくか教えてください。
夜尿症とは、5歳を過ぎても月1回以上の頻度でおねしょをしてしまう症状のことです。原因としては、小さなお子さまの場合、ぼうこうの大きさや機能が未熟で蓄えられる尿量が少ないこと、眠りが深く、尿意を感じてもなかなか目が覚めないことが考えられます。また、食事の時間帯や日常生活でのストレスなどが関わっているケースもあるため、生活背景も伺いながら診断を進めていきます。
当クリニックは夜尿症の治療を進めるうえで三つのポイントをお伝えしています。夜中に無理やりお手洗いに連れて行くと、睡眠のリズムが崩れてしまうため「起こさない」、排尿の仕組みは成長と共に発達することから「焦らない」、お子さまが無意識のうちに排尿してしまうのが夜尿症の特徴ですので「怒らない」ということです。
夜尿症が起こりやすい習慣や、それぞれのお子さまに合った方法をていねいにご説明し、時にはお薬の力も借りながら改善を目指していきます。
当クリニックは夜尿症の治療を進めるうえで三つのポイントをお伝えしています。夜中に無理やりお手洗いに連れて行くと、睡眠のリズムが崩れてしまうため「起こさない」、排尿の仕組みは成長と共に発達することから「焦らない」、お子さまが無意識のうちに排尿してしまうのが夜尿症の特徴ですので「怒らない」ということです。
夜尿症が起こりやすい習慣や、それぞれのお子さまに合った方法をていねいにご説明し、時にはお薬の力も借りながら改善を目指していきます。
そのほか、気を付けたほうがいい子どもの疾患があれば教えてください。
肥満症ですね。近年、飽食の時代でいろんな食品が食べられる一方、自分の好きな食品だけを過食するといったことから、肥満体型のお子さまをよく見かけます。幼少期の肥満は、大人になってからの動脈硬化や脂質異常症、糖尿病にもつながりかねないため、早いうちに解消しておくことが大事になります。
お子さまの肥満の背景には、親御さまの食生活が影響している可能性が高いため、当クリニックでは、ご家族の生活環境についても伺うようにしています。親御さまが「過食ではない」と思っていても、実際には食べさせ過ぎているというケースがあるからです。
また、食事の量だけではなく、味付けや食べ方、食べる順番、栄養バランスにも注意が必要ですので、さまざまな面からていねいにアドバイスをさせていただきます。
お子さまの肥満の背景には、親御さまの食生活が影響している可能性が高いため、当クリニックでは、ご家族の生活環境についても伺うようにしています。親御さまが「過食ではない」と思っていても、実際には食べさせ過ぎているというケースがあるからです。
また、食事の量だけではなく、味付けや食べ方、食べる順番、栄養バランスにも注意が必要ですので、さまざまな面からていねいにアドバイスをさせていただきます。
未来の社会を担うお子さまのために、将来を見据えた医療提供を
今後の診療について、力を入れていきたいと考えていることはありますか?
近年、新型コロナウイルスの流行によって、手足口病などの感染症で来院される方が少なくなってきました。また、予防接種の種類も増えてきており、感染症にかかる方は少なくなってきているように見受けられます。ですが、「生涯、感染症にはかからない」とは言い切れませんので、さまざまな疾患の裏に、ほかの症状が隠れていないかに気を付けながら治療を行っていくことを、今後も継続していきたいと考えています。
さらに、肥満症など生活習慣の改善に加えて、お子さまの成長速度に関するご相談も承っていますので、より力を入れていきたいですね。お子さま一人ひとりの個性を大切に、ご家族の思いを尊重しながら診療させていただきます。
さらに、肥満症など生活習慣の改善に加えて、お子さまの成長速度に関するご相談も承っていますので、より力を入れていきたいですね。お子さま一人ひとりの個性を大切に、ご家族の思いを尊重しながら診療させていただきます。
小児科領域に携わる医師としての、今後の課題はなんでしょうか。
「未来の社会を担う子どもたちの健康を守る」ということでしょうか。子どもはいずれ大人になり、社会を築いていく立場になりますから、より健康で、はつらつとした生活ができるようサポートできれば良いなと考えています。
そのためにはやはり、その時に現れている症状だけではなく、裏に隠れている症状や目に見えない原因などにも着目し、将来を見据えて診療を行っていくことが大切です。お子さま目線で、ていねいな診療を今後も継続して参ります。
そのためにはやはり、その時に現れている症状だけではなく、裏に隠れている症状や目に見えない原因などにも着目し、将来を見据えて診療を行っていくことが大切です。お子さま目線で、ていねいな診療を今後も継続して参ります。
最後に、お子さま・親御さまへのメッセージをお願いいたします。
私は、日本小児科学会認定 小児科専門医として小児科疾患に対応するのはもちろんのこと、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医、日本東洋医学会認定 漢方専門医も保有しており、さまざまな観点からお子さまの健康をサポートさせていただいております。地域に密着したクリニックとして、お子さま目線での診療を心がけています。気になる症状、子育て上のお悩みなど、どんなことでも話しやすい雰囲気でお待ちしておりますので、気兼ねなくご相談ください。