徳永 雅一先生(日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医)にインタビュー
お父さまの背中を見て耳鼻咽喉科の道へ。扁桃膿栓の治療に注力している医師
耳鼻咽喉科は耳・鼻・のどの症状を診断・治療をするだけと思われがちですが、そうではありません。鼻や耳に近い頭蓋骨の底面部にできた腫瘍を取り除く脳外科領域の手術や、咽頭がん・舌がんなど、首やのどを大きく開く大変な手術に携わるケースもあります。このような手術をそつなくこなす医師の方々を見て「すごいな」と魅力を感じたのが耳鼻咽喉科の道に進んだ理由です。
大学病院に13年ほど勤務し、さまざまな手術経験や知識を得たことから今後は地域医療に貢献しようと考え、なじみのあるこの地元で開業することにしました。開業してから耳・鼻、睡眠時無呼吸症候群に対する手術、針を鼻から入れて膿(うみ)を除去する上顎洞洗浄などを行ってこられたのは勤務医時代の経験があったからではないかなと感じています。
また、当院では、扁桃腺のくぼみにたまった扁桃膿栓(へんとうのうせん)の治療に力を入れています。多少の痛みを伴う治療なのですが、悩み抜いていた膿栓がすっきりと取れたときには泣いて喜んでくれる方もいらっしゃいます。このように、「日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医」として治療を行うことで、笑顔になってくれる方がいることは医師冥利に尽きますよね。
患者さま一人ひとりの症状を見極め、希望に合った治療をご提案
加えて、舌下免疫療法にも対応しています。毎日、舌の下に治療薬を少量ずつ垂らす作業を3~5年ほど続ける必要があるため大変ではありますが、症状を根本から改善できる治療法です。あとは、鼻の粘膜を洗浄でき花粉を洗い流すことができる鼻洗浄も有用ですね。いずれも、患者さまのご希望に合わせて進めていきますので、わからないことがあればまずはご相談いただければと思います。
また、患者さまからの希望があれば、ネブライザーや鼻洗浄も行います。鼻水やたんをしっかりと除去することで少しでも楽になるでしょうし、急性鼻炎も早期の改善が見込めるからです。つらい鼻水や鼻づまりでお困りであれば一度ご相談ください。
ダニの数値が高ければ舌下免疫療法をご提案しますし、服薬をご希望であれば使用方法や副作用についてお話したうえでお薬を処方します。また鼻づまりがひどくて苦しく夜眠れないという方にはレーザー治療をご提案するなど、検査結果をもとにご希望に合った治療方法をお伝えします。
地域医療貢献のため往診にも対応。平日は毎日診療しています
院内での待ち時間を削減するため予約制を取り入れたり、コロナ禍で制限されていた治療が緩和されてきた分、感染症対策により注力したりと、患者さまが気兼ねなく来院できる環境づくりに今後も努めてまいります。
耳鼻咽喉科分野としての課題は、耳鼻咽喉科に限らず個別化診療が進んでいくと考えられますから、新しい機器なども活用しながら、より一人ひとりに合った医療を提供できるようにしていかなければならないと感じています。