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しんふぜん心不全

更新日:2022/08/16 公開日:2019/01/31 view数:4,452

心不全とは?

心不全(しんふぜん)とは心臓の機能が正常に働かない状態のことです。全身に血液を送り込むポンプの機能をしている心臓の排出機能の低下を補うため、心臓が大きくなって排出量を増やそうとしたり、脈動を早くして補うなどの症状が起こります。その結果、だるさがあったり疲労感を感じやすい、むくむなどの症状があらわれます。さらに進行していくと息苦しさなどが起こります。

心不全は狭心症心筋梗塞などの虚血性心疾患や高血圧など、さまざまな病気が原因となって起こります。



目次
  1. 心不全の症状
  2. 心不全の診療科目・検査方法
  3. 心不全の原因
  4. 心不全の予防・治療方法・治療期間
  5. 心不全の治療経過(合併症・後遺症)
  6. 心不全になりやすい年齢や性別
  7. 編集部脚注

心不全の症状

自覚症状としては疲れやすい、顔・下肢がむくむ、食欲がなくなるなどの症状が起こします。

進行すると呼吸困難などの症状を引き起こします。

心不全の診療科目・検査方法

心電図や胸部写真をきっかけに心エコーによって診断します。

疲れやすく軽労作で息切れのある方は、循環器内科を受診しましょう。

心不全の原因

虚血性心疾患(※1)、高血圧、心臓弁膜症(※2)、心筋症(※3)、心筋炎(※4)、先天性心疾患、不整脈、その他(代謝性疾患)など多岐にわたります。

心不全の予防・治療方法・治療期間

生活・食事療法、薬物療法、植え込み型補助装置や心臓移植を含む外科的療法があります。

慢性疾患にあたり、生涯に渡りその病状に注意が必要です。

心不全の治療経過(合併症・後遺症)

治癒は困難と考えた方がよいでしょう。

急性の場合は早急な対応が必要です。

慢性の場合は薬で症状を抑え続ける必要があります。

心不全になりやすい年齢や性別

心不全のみの明確なデータはありませんが、高血圧性の心疾患を除いた総患者数は172万9千人(厚生労働省「平成26年患者調査の概況」より)です。

(高血圧性の心疾患を除いた)心疾患における患者数のうち、男性94万7千人、女性78万6千人と男性に多いです。また、年齢が進むほど増える病気なので、高齢者に多くみられます。

編集部脚注

※1 虚血性心疾患

虚血性心疾患は、「狭心症心筋梗塞の総称」に相当します。
虚血性心疾患を理解するためには、まず「冠動脈」と呼ばれる血管について知る必要があります。

心臓は「血液を送り出す臓器」です。
血液を送るのは、全身に酸素・栄養を運搬するためです。
しかし、心臓自体が動くためにも、酸素・栄養が必要になるはずです。
心臓を動かす筋肉を「心筋」と呼びます。
心臓が動き続けるためには、心筋に酸素・栄養を与える必要があります。

もちろん、心筋に酸素・栄養を与える血管は存在しており、その血管が「冠動脈(かんどうみゃく)」です。
動脈硬化が進むと、冠動脈の一部が狭くなったり、詰まったりすることがあります。
冠動脈が狭まった状態を「狭心症」、詰まった状態を「心筋梗塞」と呼んでいます。

ここで、冠動脈が「A⇒B⇒C」と流れている場合を想定してください。
もし、Bの地点で血管が詰まると、Cには血液が届かなくなります。
酸素・栄養が行きわたらないので、血液の届かない場所は壊死します。

「血液供給が不足すること」を「虚血」と表現することから、「心筋への血液供給が滞る病気」を「虚血性心疾患」と呼んでいます。

※2 心臓弁膜症

心臓弁膜症は、「心臓内の弁が機能不全に陥る病気」です。
心臓弁の役割を知るには、心臓の働きを理解する必要があります。

心臓は、4つの部屋にわかれています。
それぞれ、「右心房」「右心室」「左心房」「左心室」と呼ばれています。

心臓は、
・全身から戻ってきた静脈血を肺に送る(肺循環)
・肺で酸素を受け取った動脈血を全身に送る(体循環)
の2つを担います。

その上で、4つの部屋の役割をまとめます。
右心房:全身から戻ってきた静脈血を受け取る部屋
右心室:静脈血を肺に送り出す部屋
左心房:肺から戻ってきた動脈血を受け取る部屋
左心室:動脈血を全身に送り出す部屋

そのため、血液は「全身⇒右心房⇒右心室⇒肺⇒左心房⇒左心室⇒全身」と循環します。
このとき、血液が正しい順序で循環するようにサポートするのが「心臓弁」です。
要するに、心臓の弁は「血液の逆流を防止する役割」を果たしています。

心臓弁は全部で4つ存在しています。

三尖弁:「右心房⇒右心室」の間にある弁
肺動脈弁:「右心室⇒肺(肺動脈)」の間にある弁
僧帽弁:「左心房⇒左心室」の間にある弁
大動脈弁:「左心室⇒全身(大動脈弁)」の間にある弁

これらの弁が機能不全に陥ると、心臓弁膜症と呼ばれます。
・弁が開きにくくなり、血液の流れを阻害する
・弁が閉じにくくなり、血液の逆流が起こる

いずれの場合も、「心臓弁膜症」と表現します。

※3 心筋症

心筋症は、「心筋の異常により、心機能が低下する病気」です。
心筋は、「心臓を動かす筋肉」です。
心臓は「収縮⇔膨張」を繰り返して、血液を送り出しています。
心筋症にかかると「収縮⇔膨張」の効率が低下し、本来の機能を発揮できなくなります。

原因がはっきりしている心筋症を「二次性心筋症」、原因不明の心筋症を「特発性心筋症」と呼んでいます。
二次性心筋症の原因としては、「感染症」「自己免疫性疾患」「アルコール性(過剰飲酒)」などが知られています。

一方の特発性心筋症は、心機能低下のメカニズムによって、いくつかの種類に区分されます。
・拡張型心筋症(DCM
⇒心臓が丸く大きくなり、心筋が引き伸ばされます。その結果、心筋(心臓の壁)は薄くなります。

・肥大型心筋症(HCM
⇒心筋が厚く肥大します。心筋は内側に肥大するので、心臓の大きさは変わりません。
しかし、心臓内部の空間が狭くなります。

・拘束型心筋症(RCM
⇒心筋がしなやかさを失い、硬くなります。
心筋が伸びにくくなり、うまく拡張できなくなります。
心臓に入る血液量が減り、ポンプ機能が低下します。

※4 心筋炎

心筋炎は、「心筋に細菌・ウイルスなどが感染して起こる病気」です。

最初は「感冒様症状(風邪のような症状)」が出るだけですが、悪化すると胸痛・息切れなどが現れます。
重症化すると不整脈などを起こし、最悪の場合、急性心不全で生命にかかわることもあります。

参考・出典サイト

執筆・監修ドクター

久保田 芳明
久保田 芳明 医師 久保田クリニック 医師 担当科目 内科/循環器内科/糖尿病内科/呼吸器内科/アレルギー科

経歴2006年 近畿大学医学部卒業
     東京都老人医療センター(現:健康長寿医療センター)初期研修医
2008年 独立行政法人 国立病院機構 東京医療センター 後期研修医
2010年 日本医科大学付属病院 循環器内科入局 同大学院生、久保田クリニック副院長
2014年 日本医科大学付属病院 循環器内科助教

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