妊婦が風疹に感染した場合、妊娠初期は胎児に障害をもたらす可能性があります。生まれ年によっては抗体がついていない場合もあるため、妊娠を希望する家族は妊娠前に予防接種を受けることが大切です。
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病気スコープ:風疹
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妊婦が風疹に感染した場合、妊娠初期は胎児に障害をもたらす可能性があります。生まれ年によっては抗体がついていない場合もあるため、妊娠を希望する家族は妊娠前に予防接種を受けることが大切です。
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病気スコープ:風疹
1999年 日本医科大学産婦人科教室入局
日本医科大学付属病院
産婦人科研修医
2001年 国立横須賀病院
(現 横須賀市立うわまち病院)
産婦人科
2002年 東京都保健医療公社
東部地域病院 婦人科
2003年 日本医科大学付属病院
女性診療科・産科 助手代理
2004年 日本医科大学付属第二病院
女性診療科・産科 助手
現在は石野医院の副院長を務める。
専門は漢方(東洋医学)、産婦人科
患者さん一人ひとりに合った薬を作るため、自由にさじ加減ができる煎じ薬を第一と考える。
診療では一人ひとり丁寧に症状の診断を行い、情報の発信を行う。
目次
「風疹は子供に多い」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、実は患者の9割は成人だといわれています。
子供はかかっても軽くすむことが多い疾患ですが、大人では重症化することもあります。
この記事では、妊婦が風疹にかかるとどのような影響があるのかご紹介します。
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病気スコープ:風疹
風疹は、子供のときに感染しているか、もしくは予防接種を受けていれば、大人になってからかかることはほとんどないといわれています。
しかし、同じように予防接種を受けていたとしても、体質によって抗体が十分にできていない場合があります。まれに抗体ができていない場合、大人になって初めて感染する人もいます。
大人は子供よりも免疫力があるため、風疹ウイルスの攻撃もより激しくなり、抵抗する際にみられる発熱などの症状が強く出ることもあります。
また、基礎疾患があったり、ストレスを抱えていたりするなど、子供とはまた違った状態であることも重症化する原因となります。
妊娠中に風疹に感染した場合、妊婦自身は発熱や発疹(ピンクまたは赤)、あご周辺の痛み(リンパ節の腫れ)があらわれます。
しかし、そうした症状が出ないこともあり、それほど母体には悪影響はありません。
症状が出ない風疹感染の場合、胎児への影響は極めて小さいといわれています。
しかし、まれに風疹ウイルスは胎盤を通じてお腹の赤ちゃんに感染し、先天性風疹症候群(CRS)を引き起こす可能性があります。
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病気スコープ:風疹
▼先天性風疹症候群についてもっと知りたい方はこちらをクリック
病気スコープ:先天性風疹症候群
妊婦に感染した風疹ウイルスが、胎盤を通じて赤ちゃんに感染して引き起こす、下記のような障害を総称して『先天性風疹症候群』と呼びます。
それ自体の治療方法はありませんが、自然治癒することもあります。何か身体に異常があれば、その部分を手術するなど、治療を行っていきます。
動脈管化依存症、肺動脈狭窄症
白内障、緑内障、網膜症、小眼球症
感音性難聴
感染時期が早期であるほど先天性風疹症候群にかかる危険が高くなり、特に妊娠4~5週ごろは50%の可能性で感染するといわれています。
妊娠12週未満は、赤ちゃんの器官が作られる時期(器官形成期)にあたるので、かかってしまうと、赤ちゃんが障害を残す危険が高くなります。
妊娠20週以降に感染した場合、問題はほとんどないといわれているので、妊娠20週までの初期に注意が必要です。
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病気スコープ:先天性風疹症候群
将来妊娠を予定されているようであれば、妊娠前に風疹の予防接種を受けておくことが大切です。
また、男性も風疹の予防接種を受ける大切さや、風疹の抗体検査についても解説しています。
将来妊娠を予定されている方は、妊娠前に風疹の予防接種を受けることが大切です。
妊娠前に接種が必要なのは、風疹のワクチンは生ワクチンであるためです。少量の風疹ウイルスを直接注射する方法なので、妊婦が予防接種を受けると風疹を発症する可能性があります。
風疹は、一度感染すればもうかからないといわれていますが、抗体が少なくなっていれば、再度感染する可能性もあります。
妊娠前に、念のためワクチン接種を検討するとよいでしょう。
また、ワクチン接種後2か月は避妊することが勧められています。
妊娠を希望する場合は、一緒に住んでいる家族とともに風疹抗体検査を受け、必要であれば予防接種を受けるようにするといいでしょう。
もし、風疹ワクチンを接種した後妊娠がわかったら、羊水や絨毛に含まれる胎児由来の細胞を調べることで、風疹が胎児に感染しているか診断できます。
ただし、羊水検査のための羊水穿刺によって、300~500人に1人の妊婦さんが流産するリスクがあります。(日本産科婦人科学会の産科ガイドラインによる)まずは医師に相談してみましょう。
男性もワクチンを接種することで、風疹の感染を予防することができます。風疹の感染が予防できれば、風疹の流行を防ぐことにつながり、妊婦への感染や先天性風疹症候群の予防につながります。
配偶者や家族だけでなく、周りの人への感染を防ぐためにも、早めにワクチンを接種するようにしましょう。
妊娠初期の妊婦健診では、風疹の抗体検査を行います。そのとき風疹にかかる危険性がどのくらいあるのかを判断することができますが、抗体が少ないことがわかっても、風疹ワクチンの予防接種を受けることはできません。
8倍未満:陰性
16倍:陰性ではないが基準を満たさない
32倍以上:陽性(基準を満たす)
2.0以下:陰性
8.0以下:陰性ではないが基準を満たさない
8.0以上:陽性(基準を満たす)
(医療従事者のためのワクチンガイドラインより)
風疹は飛沫感染によって広がりますので、日ごろから感染する可能性が高い人ごみを避け、手洗いうがいを徹底するようにしましょう。
また、外出するときは、マスクをつけて、こまめに手洗いうがいを行うことが大切です。
家族に風疹の抗体がないようであれば、できるだけ早く予防接種を受けてもらうようにしましょう。
家族が風疹にかかってしまうと、一緒に住んでいる妊婦に感染する可能性が高くなります。
生まれた年によっては風疹のワクチンを正しく受けていない、あるいはしっかりと抗体がついていない可能性があるため注意が必要です。
風疹の予防接種は、1977年より定期接種となりました。
しかし当時は対象が女子中学生のみであったため、5~6年おきに大規模な流行が繰り返されていました。
1989年からは麻疹おたふく風疹混合(MMR)ワクチンも使用されるようになりました。しかし、麻疹おたふく風疹混合は、おたふくかぜウイルスによる無菌性髄膜炎発症率が高いことを理由に、1993年に発売が中止されました。
1990年以降、接種が行われていたのは、風疹のみのMRワクチンです。接種率が低かったようですが、当時高校3年生相当を対象に行われました。
その後、1995年からは男女の幼児と中学生での定期接種となりました。対象が生後12か月以上〜90か月未満の男女(標準は生後12か月〜36か月以下)に変更になりましたが、経過措置として、12歳以上〜16歳未満の中学生男女についても接種の対象とされていました。
しかし、学校での集団接種ではなく医療機関での個別接種になったため、特に中学生の接種率が低下しました。
2006年からは、1歳児と未就学児に対する麻疹風疹混合(MR)ワクチンの2回接種制度が始まり、現在に至っています。
定期接種の機会はありませんでしたが、大半の人が風疹に感染することで免疫を持っているとみられています。
中学生時に集団で定期予防接種を行っています。
定期予防接種の機会はありませんでした。
1993年にMMRが中止され、未接種がある世代です。追加措置として、この世代の人に対し2003年9月30日の間まで、風疹の予防接種が行われましたが、未接種の方も多くいると考えられています。
生後12か月~90か月の間で、個別接種が行われました。
男女ともに2回接種が始まっています。
麻疹風疹混合(MR)として、1歳児と未就学児の2回で定期予防接種が実施されました。
妊娠中に風疹にかかった場合、特に治療法はありません。
発熱やリンパ節の腫れ、発疹などの症状に対して、対症療法を行います。
胎児に先天性風疹症候群の疑いがあっても妊娠中に治療はできませんので、赤ちゃんが生まれてから、白内障や心臓の手術や、難聴であればリハビリを行うなどの治療を行うことになります。
風疹は、妊婦がかかると、胎児に先天性風疹症候群があらわれることがあります。
特に妊娠20週までの初期に感染すると、先天性風疹症候群の可能性が高くなります。妊娠の希望があれば、早めに風疹ワクチンを接種し、周りの家族や男性も風疹ワクチンの予防接種を受けるようにしましょう。
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1999年 日本医科大学産婦人科教室入局
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産婦人科研修医
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産婦人科
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東部地域病院 婦人科
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女性診療科・産科 助手代理
2004年 日本医科大学付属第二病院
女性診療科・産科 助手
現在は石野医院の副院長を務める。
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