アルコール依存症の治療方法には報酬を使った治療が効果的?

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板東浩

監修

1957年生まれ。
1981年 徳島大学を卒業。
ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

ワシントン州立大学の研究グループの報告によると、シャンプーやDVDプレーヤーなど、ちょっとしたものを報酬として与えることで、アルコール依存症の人の効果的な治療になることを報告しました。

アメリカン・ジャーナル・オブ・サイキアトリー誌2017年2月号で報告されました。

アルコール依存症の治療

米国では、アルコール依存症は死亡原因の第3位で、この患者の寿命は平均より20年から25年短いと推定されます。今回報告された報酬(ご褒美)を使った治療を行うと、患者のたばこや薬物使用が減る効果がみられたと伝えています。

報酬を使った治療

研究グループの報告によると、この治療は、尿検査の方法を知り、報酬の与え方を学ぶというものです。

報酬はシャンプーやせっけん・洋服など、多岐にわたります。この報酬によって、回復途上の人に役立ち、動機づけになると伝えています。

報酬で効果がでる

研究グループは、シアトルの精神健康センターの外来患者79人を対象とし調査を行いました。調査は半数の患者には12週間の報酬による介入を行い、飲酒については尿検査を行いました。残りの半数はコントロール群とし、結果や治療への参加に関わらず、報酬を与えるというものです。

調査の結果、介入群はコントロール群に比べ、飲酒検査で陽性が出る割合が3分の1になりました。またこの傾向は調査期間中の3カ月間、続きました。

さらに、介入群の喫煙も、コントロール群の5分の1になり、コカインの使用も3分の1になったと伝えています。

今後の見通し

今回報告された治療は、アルコール依存症の米国人1500万人に対する治療の選択肢となるかもしれません。

また、今後さまざまな人種での調査も行っていくと研究グループは伝えています。

今後の研究結果で、アルコール依存症を持つ人の治療に役立つ可能性があります。

参考文献

https://news.wsu.edu/2017/02/06/rewards-treat-alcohol-abuse/

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板東浩