禁煙薬バレニクリン、副作用の警告を解除

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板東浩

監修

1957年生まれ。
1981年 徳島大学を卒業。
ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

FDAが8年ぶりに警告を解除。

禁煙薬「バレクニン」は、効果が高いながら、2009年ごろから重大な副作用が疑われ、FDA(米国食品医薬品局)から警告が出されていました。このほど、大規模な実験により、警告が解除されたようです。

米国フロリダアトランティック大学の研究グループが、アメリカン・ジャーナル・オブ・メディシン誌2017年4月号で報告しました。(オンライン版は、2016年12月14日に掲載されています)

 

FDAによる警告発令

米国では、喫煙が原因と考えられる死者が、毎年48万人以上に上ります。喫煙により、心臓血管病のリスクは2倍、肺がんのリスクは20倍になると言われています。

安全で効果の高い禁煙手段と言われていたバレニクリンは、2006年に承認され、持続的な禁煙の達成率は25%を記録していました。しかし、2009年に抑うつ症や自殺願望などの精神神経学的な副作用があるとして、FDAは警告を発表しました。その結果、バレニクリンの使用は4分の1近くに激減しました。

 

FDAは警告を解除

研究グループは、精神疾患を持つ人と持たない人を含む8000人の長期喫煙者を対象に、大規模なランダム化試験を行いました。

その結果、バレニクリンの投与による精神疾患症状の悪化は見られませんでした。

安全性が再確認されたことから、FDAはバレニクリンへの警告を解除しました。

 

一刻も早い禁煙を

禁煙することで、心臓血管病のリスクは数年以内に大きく減少します。しかし、肺がんやその他のがんに関しては、たばこを吸わない人と喫煙を続けている人の中間程度までしか、リスクは下がらないということです。

 

がんのリスクを減らすには、一刻も早く禁煙をする必要がありそうです。

(ヘルスキュア編集部)

 

参考文献

Gaballa D et al. Smoking Cessation: The Urgent Need for Increased Utilization of Varenicline. Am J Med. 2017 Apr;130(4):389-391. doi: 10.1016/j.amjmed.2016.11.015. Epub 2016 Dec 14.

http://www.amjmed.com/article/S0002-9343(16)31223-2/abstract

 

Smoking Cessation: The Urgent Need for Increased Utilization of Varenicline. – PubMed – NCBI

 

Smoking Risks and Need for Wider Use of Varenicline to Quit : Florida Atlantic University

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板東浩