高所に住む人はメタボリックシンドロームのリスクが低い

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板東浩

監修

1957年生まれ。
1981年 徳島大学を卒業。
ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

高所に住む人々は低所に住む人々より、メタボリックシンドロームを発症するリスクが低いという報告が出ています。

 

注目されるメタボリックシンドロームにつながる要因

スペイン・ナバラ大学の研究グループは、フロンティアズ・イン・フィジオロジー誌で2017年1月4日に発表しました。

メタボリックシンドロームとは、心臓病、脳卒中といった心血管疾患や2型糖尿病の危険因子になる問題を抱えた状態となります。その危険因子は、肥満(特に内蔵脂肪)、高血糖、脂質異常症、高血圧です。

メタボリックシンドロームにつながる要素として、たばこ、不健康な食生活、座りがちな生活などの生活習慣の問題が関係していると考えられています。

さらに、過去の報告によると、標高の高いところに住肥満、心臓病、高血圧、2型糖尿病などの発生率が低いと分かっていました。

 

高所に住む人々は低所に住む人々よりリスクが低い

過去の研究では、高地の低酸素が寄与している可能性などを示唆していますが、これをある時点から未来に向けて追跡して調査した研究報告(前向き研究)はありませんでした。

研究グループは、メタボリックシンドロームのリスクが低く、高所に住む人々(標高457mから2297m)と低所に住む人々(0mから121m)を6年後と8年後の間で比較する研究を行いました。

この結果、高地でもより高いところに住む人々がメタボリックシンドロームを発症するリスクがより低いと確認できました。著者らは、地理的に高所であることが代謝疾患との関連の上で重要と説明しています。

 

予防につながる要因の特定が大切

研究グループによると、メタボリックシンドロームは複合的な原因への対処が必要になります。肥満や座りっぱなしの生活習慣に関連しており、健康的な生活習慣への転換や特別なプログラムで減らしていく必要性が出ています。

例えば、喫煙、不健康な食習慣、座りがちの行動などの危険因子に加えて、健康な食事パターンのような予防につながる要因を特定していくことが大切なようです。

高所に住むことがメリットになるといった今回の報告は今後の予防を考える上で参考となりそうです。

(ヘルスキュア編集部)

 

参考文献

People at high altitudes have lower risk of heart disease: Study – UPI.com

 

Frontiers | Living at a Geographically Higher Elevation Is Associated with Lower Risk of Metabolic Syndrome: Prospective Analysis of the SUN Cohort | Physiology

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板東浩