希少糖が代替甘味料には良いようだ

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板東浩

監修

1957年生まれ。
1981年 徳島大学を卒業。
ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

血糖値の調整を助ける

「アルロース」といわれる低カロリーの天然希少糖には、血糖値の調整を助ける可能性があることが、ネズミを使った予備実験で確認されました。

松谷化学工業株式会社および名城大学を中心とする研究グループが、ジャーナル・オブ・アグリカルチュラル・アンド・フード・ケミストリー誌で、2017年3月9日に報告しました。

 

アルロースと果糖の影響を比較

研究グループの報告によると、果糖を多く含むコーンシロップは、糖尿病や肥満のリスクを高めることが分かっています。

しかし、そのコーンシロップを「アルカリ異性化」することで得られる希少糖には、肥満や糖尿病を防止する効果があると伝えています。

その効果を、ネズミを使った実験で確認しました。

実験方法は、ネズミに、「真水を与えるグループ」「果糖成分を多く含むコーンシロップを入れた水を与えるグループ」「ブドウ糖と果糖、アルロース、およびその他の希少糖のシロップを入れた水を与えるグループ」の3つのグループに分けて、10週間育てました。

実験の結果、希少糖を入れた水を飲んだネズミは、高果糖コーンシロップのグループに比べて、体重増加が少なく、腹部脂肪が少なく、血糖値とインスリンのレベルが低いという結果が得られました。

また、希少糖を与えたネズミの肝細胞の細胞核は、グルコキナーゼを細胞質に排出する量が多いことも分かりました。ブドウ糖はグリコーゲンに転換されて肝臓に貯められるのですが、グルコキナーゼはこの転換を促進する酵素です。

今後、さらに研究が必要ですが、研究グループによると、希少糖は優れた代替甘味料になるだろうと考えています。

 

編集部註:希少糖

希少糖とは、自然界に存在量が少ない単糖とその誘導体をいい、砂糖の7割の甘味がありながらカロリーがほぼ無い物質。約60種類が確認されており、最も有名な希少糖に「キシリトール」がある。

近年、日本でも注目を集めている。

編集部註:アルカリ異性化

デンプンまたは酵素を酸で加水分解して得られた糖、ブドウ糖を、さらにアルカリで果糖化すること。異性化することで甘味を強めることができる。

 

(ヘルスキュア編集部)

 

参考文献

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acs.jafc.6b05627

 

Rare Sugar Syrup Containing d-Allulose but Not High-Fructose Corn Syrup Maintains Glucose Tolerance and Insulin Sensitivity Partly via Hepatic Gluc… – PubMed – NCBI

 

How rare sugars might help control blood glucose | EurekAlert! Science News

 

How rare sugars might help control blood glucose – American Chemical Society

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板東浩