「自分はデブだ」と恥じているとメタボになりやすい。リスクが3倍も高く

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板東浩

監修

1957年生まれ。
1981年 徳島大学を卒業。
ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

「自分はデブである」と恥じている人は、そうではない場合よりも、メタボリックシンドロームのリスクが3倍に高いと分かりました。

米国ペンシルベニア大学の研究グループが、オベシティ誌2017年2月号で報告しました。

 

肥満に対する偏見

今回の報告によると、肥満の人は「怠け者」とか「意志が弱い」とか「魅力的でない」などといったステレオタイプで見られることが多いと知られています。そうした否定的なステレオタイプは、本人の肥満の見方にも影響を与えています。

研究グループは、アンケートによって、「体重に関する偏見の内面化」(WBC)という「自分自身の肥満を恥ずかしく思っている度合い」を数値化。その上で、メタボリックシンドロームとの関連性を調査しました。

調査に参加したのは、BMIが33以上で肥満と分類された159人です。年齢は21歳~65歳でした。このうちの51人(32.1%)がメタボリックシンドロームでした。

 

ストレスで不健康な行動に

WBCの数値が高い人は、低い人に比べてメタボリックシンドロームのリスクが3倍高いという結果が出ました。また、トリグリセリドが高くなる傾向が6倍以上でした。トリグリセリドは中性脂肪で、動脈の壁に脂肪がたまるアテローム性動脈硬化症の原因の一つです。

報告によると、自分自身を恥ずかしく思うことは、生理学的興奮状態につながり、「コルチゾン」の分泌などの代謝異常のリスクが大きくなります。そして、ストレスから不健康な食べ物を食べたり、大食いをしたりといった行動につながる可能性があるようです。

 

不健康な行動へと駆り立てる

一般に、自分が太り過ぎているとか肥満であるとかを恥ずかしく思うことが、ライフスタイルの改善につながると思われていますが、これは、逆効果のようです。自分を恥ずかしく思う気持ちによって、不健康になる可能性があることが、この研究からは見てとれます。

医療関係者が、偏見を持たずにサポートすることが大切、と研究グループは指摘しています。

 

心理的な面のコントロールは、健康を保つ上で大切になりそうです。

(ヘルスキュア編集部)

 

参考文献

Association between weight bias internalization and metabolic syndrome among treatment-seeking individuals with obesity – Pearl – 2017 – Obesity – Wiley Online Library

 

Association between weight bias internalization and metabolic syndrome among treatment-seeking individuals with obesity. – PubMed – NCBI

 

Fat Shaming Linked to Greater Health Risks – PR News

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板東浩