拒食症になると脳治療後すぐには回復しない、正常になるまで時間が必要

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板東浩

監修

1957年生まれ。
1981年 徳島大学を卒業。
ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

拒食症の人の脳を調べたところ、食欲のコントロールに変化が起こるようです。

数週間にわたる治療を受けて、体重の増加に至っても、この変化は続き、再発のリスクにつながると分かりました。

コロラド大学の研究グループが、アメリカン・ジャーナル・オブ・サイキアトリー誌オンライン版で2017年2月24日に報告しました。

 

ドーパミンの反応が強くなる

脳の中では、「ドーパミン」と呼ばれる物質によって報酬系と呼ばれる仕組みが働いています。この神経経路が喜びや快感のような感情に影響しています。

過去の報告によると、拒食症では、このドーパミンが重要な役割を果たしています。動物実験では、食べ物を制限したり、体重が喪失したりすると、ドーパミンの反応が強まることが分かっています。

研究グループは、年齢が15~16歳で、拒食症となっている女性21人、食生活に問題がない同年代の女性21人を対象として脳でのドーパミンの働きについて検査をしました。

 

脳の検査から違いを確認

研究グループは、脳の血流を確認できるfMRIを使って脳の画像を撮影しドーパミンの反応が拒食症の女性で高まっていると確認できました。

この脳の変化が強いほど拒食症の治療は難しくなっていました。回復までは時間を要する可能性があります。

 

 

拒食症を治すには、体重を増やすにとどまらない配慮が要りそうです。

(ヘルスキュア編集部)

 

参考文献

Even after treatment, brains of anorexia nervosa patients not fully recovered | EurekAlert! Science News

 

Even after treatment, brains of anorexia nervosa patients not fully recovered – CU Anschutz Today

 

Association of Elevated Reward Prediction Error Response With Weight Gain in Adolescent Anorexia Nervosa

http://ajp.psychiatryonline.org/doi/10.1176/appi.ajp.2016.16060671

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板東浩