アキレス腱の秘密は強力な線維層がカギ

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板東浩

監修

1957年生まれ。
1981年 徳島大学を卒業。
ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

アキレス腱の強靱さの秘密は、アキレス腱と骨との間にある線維層にあるようです。

ドイツのミュンヘン工科大学の研究グループが、ネイチャー・マテリアルズ誌オンライン版で2017年2月に報告しています。

 

線維の層を発見

歩く、走るなどの全ての動きで重要な役割を果たしているのがアキレス腱です。体が強い負荷に耐えられるのは、かかとの骨とアキレス腱との連結によるものです。

研究グループによると、毎年ドイツでは、約8000件のアキレス腱のケガで治療が行われています。

アキレス腱はかかとの骨とふくらはぎの筋肉をつなぎ、ジャンプなど体重の10倍にもなる負荷がかかっても、身体を支えることができます。

これまではアキレス腱は、直接骨についていると考えられていました。

しかし、今回、研究グループは、アキレス腱と骨との間に存在する層を発見したようです。

アキレス腱と骨の間に移行区域のようなものがあり、ここでアキレス腱が数十の微細な線維組織に分かれているようです。

この微細な線維組織が骨の表面にくっついており、これが相当な耐性につながっていました。

この存在があるおかげで、アキレス腱が骨から分離してしまうより、ケガになる場合が多いようです。

 

負荷のかかる方向に応じて線維は機能

研究グループは、腱のついた豚の骨を使って顕微鏡で画像を撮影。微細な、いくつにも分かれた線維層の可視化に成功しました。

その上で、薄い線維層に腱とは異なる生物学的な成分が含まれていると確認。負荷のかかる方向に応じて、さまざまな線維が機能して、安定化すると確認しています。

 

 

巧妙な仕掛けが体の中にはいろいろと存在しているようです。

(ヘルスキュア編集部)

 

参考文献

Unlocking the secrets of the Achilles’ heel – TUM

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板東浩