体液や血中の循環腫瘍細胞から、口腔がんなどが発見できる研究

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板東浩

監修

1957年生まれ。
1981年 徳島大学を卒業。
ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

研究グループは、リキッドバイオプシーといわれる、体液や血液中の血中循環腫瘍細胞からがんを発見する方法を開発中です。この方法はがんの分類を、身体を傷つけずに行うことができ、治療中の病気の状態を簡単に追跡できます。現在のところ、肺がんと口腔がんで研究が進んでいるようです。

米国、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のD・ウォングほかの研究グループが、2016年米国科学振興協会年次総会で報告しました。

 

非小細胞性肺がんのバイオマーカーを発見

研究グループは唾液で非小細胞性肺がん、口腔がんの腫瘍細胞を特定できるといいます。

非小細胞性肺がんでは、「EGFR」(がん細胞が増殖するためのきっかけとなるたんぱく質)が多くなります。

報告によると現在の技術より正確な診断が可能になりました。

その結果、EGFRの増殖を抑える薬を迅速に使用できる可能性があると分かりました。

唾液一滴で簡単に検査可能になります。

さらにエックス線検査で肺がんが疑われた場合、唾液検査を行い、すばやくがんの可能性の程度を決定することが可能になると考えられています。

 

唾液検査で口腔がんの早期発見が期待

また、唾液検査は、口腔咽頭がんの特定に役立つ可能性もあります。ある研究グループは、「ヒトパピローマウイルス」(HPV)について研究を進めています。このがんのウイルスは、感染から10年以上を経て発生します。このウイルスは1年~2年で体内から除去される仕組みになっていますが、最近口腔内でこのウイルスによるがん発生のリスクが高まっています。

研究グループは、口腔がんに関連するヒトパピローマウイルスを分類しました。唾液検査から突然変異のヒトパピローマウイルスが得られれば、口腔がんの早期発見につながることが期待されます。口腔癌は早期発見が困難で、この研究が進めば、口腔がんのより広範囲な検査ができると期待されそうです。

(ヘルスキュア編集部)

参考文献

http://www.aaas.org/news/saliva-tests-cancer-move-closer-clinical-use

 

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板東浩