新しい検査法で病気リスクを早期発見、「バイオチップ」を用いた血液検査でアルツハイマー病のリスクが予測可能か

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板東浩

監修

1957年生まれ。
1981年 徳島大学を卒業。
ECFMG資格を得て、米国でfamily medicineを臨床研修。
抗加齢医学、糖質制限、プライマリ・ケア、統合医療などの研究を行う。

「バイオチップ」と呼ばれるツールを使って、簡単な血液検査でアルツハイマー病のリスクを正確に確認できるようになるかもしれません。

英国に拠点を置くランドクッス・ラボラトリーズ社とオーストリアのウィーン医科大学が共同で研究を行い、2016年8月のアメリカ臨床化学会(AACC)第68回年次総会で報告しました。

アポリポたんぱく質のDNAを調べる

アルツハイマー病の発症は「アポリポたんぱく質」(ApoE4)と関連があります。ApoE4は、両親から遺伝子しますが、片方の親から遺伝するだけでも、アルツハイマー病の発症のリスクが3倍高くなります。さらに両方の親から遺伝すると、8倍から12倍リスクが高くなると分かっています。

研究グループは、ApoE4の特定の変異株が産生する血液中のたんぱく質を確認しました。

バイオチップは小さなプレート状で、さまざまな検査に応用され、DNAの調査法として、迅速、安価で、精度も高くなっています。

標準的な方法との一致率100%

報告によると、384個の血液サンプルを使って、バイオチップによる検査の精度を検証しています。

検査の結果、従来の標準的なDNA検査法と比べて、結果の一致率は100%で、そん色がないと分かりました。

バイオチップによる検査は手軽にできるため、アルツハイマー病に限らず、さまざまなDNAについての検査を並行して実施できるところも魅力となります。

さらに、これまでのDNA検査は結果が分かるまで長い時間がかかりましたが、新しい検査方法は3時間ほどで迅速に結果が分かり、安価にできるという利点もあるようです。

354個の血液サンプルで調査

この検査と本人や家族の病歴とを組み合わせると、医師や患者が病気の進行を遅らせるために、より多くの情報を迅速に得ることが可能になりそうです。

病気の早期発見につながるか注目されます。

参考文献

New Biochip-Based Blood Test Detects Elevated Risk for Alzheimer’s Disease

http://www.newswise.com/articles/view/657810/?sc=mwhr&xy=10013342

http://www.abstractsonline.com/Plan/ViewAbstract.aspx?sKey=ec5c88a3-126b-4fa8-9dac-9607649d38a0&cKey=e60d5759-2c9f-4fa9-bafe-250dda29345d&mKey=%7bD4CBE046-6D73-41D9-840F-D1D61D62BCAB%7d

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