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マラソンで、短期的に腎臓障害?ランナーの8割に軽い急性腎機能障害

マラソンで、短期的に腎臓障害?ランナーの8割に軽い急性腎機能障害

激しい肉体労働によるストレスで「腎機能障害」は起きますが、マラソンも同じように肉体的ストレスが高く、短期的に軽度の腎損傷が起きるようです。

米国、イエール大学の研究グループが、アメリカン・ジャーナル・オブ・キドニー・ディジージーズ誌で、2017年3月24日に報告しました。

 

マラソンの肉体的ストレスに注目

マラソンは世間的に人気の高いスポーツで、米国では2015年に50万人以上がマラソン大会に参加しています。

過去の研究から、炭鉱での労働や農作物の取り入れ、軍隊の訓練など非常に激しい身体活動を暑い環境の中で行うと腎臓に障害を受ける可能性があると知られていました。

マラソンも肉体的ストレスの高いスポーツであることから、同じような腎機能障害が起きる可能性があります。

そこで研究グループは、2015年のハートフォード・マラソンの参加者22人の、マラソンを走る前日と走った直後、および24時間後に血液と尿を採取し、腎機能障害の状態を検査しました。

 

8割以上に軽い腎機能障害  

その結果、調査したランナーの80%以上がレース直後にステージ1の急性腎損傷(AKI)を起こしていました。ステージ1とは、血液の廃棄物を腎臓がうまく濾過できていない状態です。

 

急性腎損傷(AKI)

マラソンによる腎損傷の原因としては、中核体温の持続的上昇、脱水、腎臓への血流の減少などが疑われています。

なお、レース後2日以内に、腎機能障害の計測値は解消していました。

今後、こうしたストレスの多いスポーツを、特に温暖な気候で長期間続ける影響について、さらなる研究が期待されます。

 

日本もこれから運動に適した季節になりますが、激しい運動の際は、体温の調節、水分補給に気をつけましょう。

(ヘルスキュア編集部)

 

参考文献

Mansour SG et al. Kidney Injury and Repair Biomarkers in Marathon Runners. Am J Kidney Dis. 2017 Mar 24. pii: S0272-6386(17)30536-X. doi: 10.1053/j.ajkd.2017.01.045. [Epub ahead of print]

http://www.ajkd.org/article/S0272-6386(17)30536-X/fulltext

 

Kidney Injury and Repair Biomarkers in Marathon Runners. - PubMed - NCBI

 

YaleNews | Marathon running may cause short-term kidney injury

 

板東 浩

監修:板東 浩 氏
医学博士 / 内科

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