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「抗炎症作用」のある食事、骨粗しょう症の予防につながる。1万人の女性のデータを分析 

「抗炎症作用」のある食事、骨粗しょう症の予防につながる。1万人の女性のデータを分析 

「抗炎症作用」の高い食事をしている人は、骨密度の減少が少なく、骨粗しょう症の予防につながることが分かりました。

 

炎症と骨粗しょう症のリスクに関連

米国オハイオ大学の研究グループが、ジャーナル・オブ・ボーン・アンド・ミネラル・リサーチ誌で、2016年12月26日に報告しました。

過去の研究から、年を取ると、骨量が失われると分かっています。特に、閉経後の女性は骨粗しょう症と骨折のリスクが高くなります。米国国立衛生研究所によると、5300万人以上の人々が、骨粗しょう症になっている、あるいは骨粗しょう症を発症するリスクが高い状態にあると推計されています。

研究グループが以前に行った研究では、炎症の原因になる要素が骨粗しょう症リスクを高めると明らかにされていました。その研究を受けて、食事と骨ミネラル濃度、骨折の発生率との関連を調査しました。

 

1万人のデータを分析

研究グループは、女性の健康イニシアチブ(WHI)からのデータを使用しました。WHIは、これまで米国で行われた閉経後の女性に関する研究としては最大規模の調査研究で、1993年~1998年に登録が行われ、16万人以上が参加しています。

研究グループは、食事に関するアンケートを配布し、回答者の中から1万人を今回の研究に参加してもらいました。「食事の抗炎症指数」(DII)と骨ミネラル濃度(BMD)、骨折の発生率を調べました。追跡調査は6年間行いました。

 

抗炎症作用が低い食事では骨量が減りやすい

今回の報告によると、果物、野菜、魚、全粒の穀類、ナッツ類などの豊富な食事が、抗炎症作用のある、質の高い食事といわれています。

研究では、DIIの値が低い(抗炎症作用が高い)食事を取っている人は、DIIが高い食事の人に比べて、6年間で失った骨量が少ないという結果が見られました。

また、63歳未満の比較的若い白人女性において、DIIのスコアが高くなる(抗炎症作用が低い)と、大腿骨頸部骨折のリスクがおよそ50%高くなりました。ただし、他の年齢層や人種では、統計的に有意な結果はありませんでした。

 

食事と骨密度

今回の研究報告によると、食生活が骨密度に影響しているという結果となります。

研究グループは、食事に関するガイドラインに基づいた健康的な食事をいっそう推奨するよう提言しています。

(ヘルスキュア編集部)

 

参考文献

Dietary Inflammatory Index, Bone Mineral Density, and Risk of Fracture in Postmenopausal Women: Results From the Women's Health Initiative - Orchard - 2017 - Journal of Bone and Mineral Research - Wiley Online Library

 

Dietary Inflammatory Index, Bone Mineral Density, and Risk of Fracture in Postmenopausal Women: Results From the Women's Health Initiative. - PubMed - NCBI

 

Anti-inflammatory diet could reduce risk of bone loss in women | The Ohio State University

 

板東 浩

監修:板東 浩 氏
医学博士 / 内科

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