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PTSDや行動障害の10歳代の若者は他人の表情をうまく読み取れない。 つまり、怒りの表情を恐怖に、悲しみを怒りにと誤解したりする。

PTSDや行動障害の10歳代の若者は他人の表情をうまく読み取れない。 つまり、怒りの表情を恐怖に、悲しみを怒りにと誤解したりする。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)のある子どもたちは、怒りを恐怖だと間違って解釈する傾向があり、行動障害のある子どもたちは、悲しみの表情をきちんと認識できていませんでした。

米国ニューヨーク大学の研究者を中心とする研究グループが、チャイルド・アンド・アドレセント・メンタル・ヘルス誌で2017年2月に報告しました。

 

他人の表情を理解することへの影響は?

研究グループは、13歳~19歳の371人を対象に、PTSDまたは行動障害の症状が、他人の表情を理解するのにどのような影響を受けるかを調査しました。

対象となる371人の中で、17%は何らかのPTSD症状があり、12.4%がPTSDの診断基準を満たしていました。

また、85%は何らかの行動障害症状があり、およそ30%が行動障害の診断基準を満たしていました。また、17%は、PTSDと行動障害の両方の症状があります。

 

PTSDがあると怒った顔をうまく認識できない

調査の結果、PTSDの症状が重篤な場合は、恐怖や悲しみの表情に比べて、怒った顔の識別がうまくできませんでした。

また、PTSD症状が重篤な場合には、悲しみや怒りを恐怖の表情と間違える傾向がありました。

これは、PTSDが「闘争」や「逃避」と呼ばれる強く反応するため、脅威を感じやすくなります。

 

行動障害だと悲しみと怒りを混同

一方、行動障害のある子どもたちは悲しい表情をうまく識別できないようでした。さらに、悲しみを怒りと取り違えることがありました。行動障害の度合いが大きい場合には、他人の悲しみや痛み、苦しみなどをきちんと認識できない可能性があります。

他人の表情をうまく解釈できないことが、行動障害の子どもの感情面や行動面での問題に関わっていると思われます。

他人の表情を正しく認識できるようにすることが、重要な治療目標になる可能性があると、研究グループは指摘しています。

(ヘルスキュア編集部)

 

参考文献

Affect recognition among adolescents in therapeutic schools: relationships with posttraumatic stress disorder and conduct disorder symptoms - Javdani - 2016 - Child and Adolescent Mental Health - Wiley Online Library

 

Teens with PTSD and conduct disorder have difficulty recognizing facial expressions | EurekAlert! Science News

 

Teens with PTSD and Conduct Disorder Have Difficulty Recognizing Facial Expressions | At a Glance

 

板東 浩

監修:板東 浩 氏
医学博士 / 内科

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