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白人の研究でアルコールがメラノーマのリスクを高くするとの報告、白ワインは1日1杯でリスクが13%高く

白人の研究でアルコールがメラノーマのリスクを高くするとの報告、白ワインは1日1杯でリスクが13%高く

大規模コホート研究のデータ分析結果

3つの疫学研究のデータを分析した結果、白人においてはアルコール、特に白ワインを飲むことでメラノーマ(悪性黒色腫)のリスクが高まると分かりました。

 

約21万人を平均18.3年追跡

米国ハーバード大学医学大学院を含む研究グループが、米国がん研究会議(AACR)が発行するキャンサー・エピデミオロジー・バイオマーカーズ・アンド・プリベンション誌で2016年12月2日に報告しているものです。

従来の報告によると、アルコールは頭頸部がん、肝臓がん、乳がん、食道がんなど多くのがんの危険因子であることが分かっていますが、メラノーマとの関連性ははっきりしていません。

研究グループは、大規模な3つの「前向きコホート研究」と呼ばれるタイプの疫学研究のデータを使って、アルコール摂取とメラノーマとの関連性を調べました。

合計の研究対象者となる約21万人が平均18.3年追跡されており、アルコール摂取の種類や量を含む食品摂取アンケートに答えていました(アルコール1杯は12.8 gと定義)。

 

紫外線を浴びることの少ない身体部分に影響

分析の結果、全体的なアルコール摂取は1日1杯当たり14%のメラノーマ発生リスク増加に関連しました。

しかし、アルコールの種類で見てみると、メラノーマのリスク増加にほかの要因とは独立して関連していたのは白ワインだけで1日1杯当たり13%のリスク増加を確認できました。一方で、ビール、赤ワイン、蒸留酒は影響しませんでした。

また、紫外線を浴びることの少ない身体部分のメラノーマが、アルコール摂取に関連する確率が高い結果となっていました。

例えば、毎日20 g以上アルコールを摂取する人は、胴体にメラノーマが発生するリスクが73%高くなりましたが、頭、首、手足に発生するリスクは2%高くなるにとどまっていました。

 

アセトアルデヒドが関与か

白ワインだけが独立してメラノーマに関連したことに関して研究グループは、一部のワインにはDNAを損傷することが知られているアセトアルデヒドという化学物質が多く存在することが以前の研究で証明されている点を指摘しています。

赤ワインに関しては、抗酸化物質を多く含むためにアセトアルデヒドの有害影響が相殺されているのではないかと述べています。

 

白人以外では分からない

また、今回の研究の限界として、統計的に意味のある結果が得られるほど参加者の中に多くなかった非白人の参加者は分析から除外していた点がありました。研究グループは、白人以外の人種および民族には一般化できない点を挙げています。

さらに、大量に飲む人が少なかったこと、サンスクリーンなどの他のメラノーマ危険因子を考慮していないことも限界に含まれています。

さらなる研究で確認する必要があるものの、研究グループは、「メラノーマもアルコール摂取に関連するがんに加えるべきであり、高リスクの人は特に慎重になる方が良い」と説明しています。アルコール摂取量を男性は1日2杯、女性は1杯に制限するべきという米国がん協会のガイドラインを裏付ける結果としています。

 

アルコールとがんとの関係についてあらためて考えてみると良さそうです。

(ヘルスキュア編集部)

 

板東 浩

監修:板東 浩 氏
医学博士 / 内科

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