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毎日20本のたばこを吸うと、1年で150個の肺細胞遺伝子が変異する

毎日20本のたばこを吸うと、1年で150個の肺細胞遺伝子が変異する

遺伝子の突然変異は、蓄積すると、がんになりやすいと言われています。

たばこを吸う人と吸わない人の腫瘍でDNA解析をした結果、毎日20本のたばこを吸うと1年間で平均150個も肺細胞の遺伝子が変異すると分かりました。

アメリカのロスアラモス国立研究所を含む研究グループが、有力科学誌サイエンス誌2016年11月4日号で報告しました。

 

遺伝子の損傷からがんにつながる

喫煙はこれまで17種類のがんのリスクを高めると疫学的に関連づけられていますが、喫煙とがん発症リスクの遺伝子的な関連性は分かっていませんでした。

研究グループは、がん患者約5000人分の全遺伝子を解析し、喫煙者と非喫煙者の遺伝子変異の数などを比較しました。

その結果、喫煙者のDNAは、遺伝子の損傷からがんにつながると分かり、さまざまながんで、喫煙による変異を発見しました。

また、たばこによる変異が最も多く見られた肺がんでは、毎日20本の喫煙で1年に平均150個の遺伝子変異があると分かりました。

 

肺以外の器官にも変異が見られる

研究グループは、肺以外の器官でも喫煙による影響があると確認し、喉頭の細胞は、毎日20本の喫煙で、1年間に平均97個、咽頭が39個、口内が23個、膀胱が18個、肝臓が6個の変異につながると発見しています。

 

たばこの煙が大きな影響を及ぼしている

報告によると、たばこの「発がん物質」の直接的なDNA損傷による変異は、吸入した煙と直接的に接触する器官で主に見られ、たばこの煙が変異の仕組みに重要な影響を及ぼしていると報告しています。

 

喫煙は、肺だけでなく、さまざまな器官にも悪影響を及ぼすようです。

 

参考文献

Mutational signatures associated with tobacco smoking in human cancer | Science

 

Mutational signatures associated with tobacco smoking in human cancer. - PubMed - NCBI

 

Smoking a pack a day for a year causes 150 mutations in lung cells | Sanger Institute

 

板東 浩

監修:板東 浩 氏
医学博士 / 内科

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