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妊娠中に「抗うつ薬」(SSRI)を使用すると赤ちゃんにコミュニケーション障害などが起きる可能性がある SSRIが多いほどリスクは高くなる

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妊婦が「抗うつ薬」(SSRI)を2剤以上服用した場合、コミュニケーション障害や言語障害を持つ子供を出産する可能性が高いと、コロンビア大学の研究グループがJAMAサイキアトリー誌で2016年10月12日で発表しました。

抗うつ薬がもたらす赤ちゃんへの影響

米国疾病対策センター(CDC)によると、アメリカにおける抗うつ薬の使用は、長年にわたり著しく増加しています。

現在、米国では、12歳以上の約1割がさまざまな抗うつ薬を使用しています。その中でもSSRIが最も多く使用されています。

SSRIは、気分を調節する脳内の神経伝達物質である「セロトニン」を増加させ、症状を改善させる働きがあります。

SSRIは、うつ病に対して、効果的な治療法と考えられています。

しかし、これまでの研究では、SSRIを使用した母親から生まれた子供は、自閉症などの発達障害や行動障害を持つ可能性が高いと報告されています。

SSRIの使用により会話、言語障害のリスクは高い

研究グループは、母親によるSSRIの使用が出生児の「コミュニケーション」「言語」「運動」「教育の障害」にどのような影響があるかを、フィンランドの国民登録から5万6340人の双子や三つ子ではない一人だけで生まれた出産児のデータを用いて14年間の追跡調査を行いました。

研究グループの報告によると、うつ病を発症しておらず、なおかつSSRIを投与していない母親の子供に比べて、うつ病と診断されSSRIを投与した母親の子供では、コミュニケーション障害や言語障害、または両方のリスクが、増加していると分かりました。

さらに、母親がうつ病と診断されたがSSRIを服用していない母親の子供でも、コミュニケーション障害などのリスクが、増加していると研究グループは報告しています。

研究グループは、妊娠中に2剤以上のSSRIを処方した母親の子供は、会話障害のリスクが37%、言語障害のリスクが63%高いと報告しています。

妊娠中の抗うつ薬の服用は、注意して服用した方が良さそうです。

参考文献

Serotonin Reuptake Inhibitor Use During Pregnancy and Offspring Disorders | Adolescent Medicine | JAMA Psychiatry | The JAMA Network

Association of Selective Serotonin Reuptake Inhibitor Exposure During Pregnancy With Speech, Scholastic, and Motor Disorders in Offspring. - PubMed - NCBI

板東 浩

監修:板東 浩 氏
医学博士 / 内科

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