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抗生物質はアルツハイマー病の原因を遠ざける?腸内細菌と「アミロイド斑」に関係を確認

抗生物質はアルツハイマー病の原因を遠ざける?腸内細菌と「アミロイド斑」に関係を確認

抗生物質が、アルツハイマー病の原因を遠ざけるような効果を持っているかもしれません。

米国シカゴ大学のサングラム・シソディア氏らの研究グループが発見し、サイエンティフィック・リポーツ誌2016年7月21日号で発表しました。

抗生物質とアルツハイマー病との関係を検証

アルツハイマー病は、認知症の原因として最も多い病気です。脳細胞が死んでいき、認知機能が落ちて、普段の生活に支障を来すようになります。

βアミロイドと呼ばれるたんぱく質の斑または塊は、斑の周りの炎症を伴い、アルツハイマー病の発症に重要な役割を果たします。

アルツハイマー病に先立って、脳内の斑へβアミロイドが沈着し増大するアミロイドーシスが問題になってきます。

さらに、中枢神経系の免疫を担うのが脳細胞のミクログリアと神経であり、両者における炎症の重症度は、アルツハイマー病で認知低下を早める可能性があります。

腸内細菌の種類が変わる

結果として、抗生物質を口から取っていると、アミロイド斑が2分の1に減少しているとわかりました。さらに、腸内細菌の全体の量は変わらなかったものの、その種類に変化が出ているともわかりました。

研究グループは腸内細菌の内容とアルツハイマー病を進行に関係があるのではないかと想定しています。

一方で、抗生物質を使っていると、血液中の炎症状態は高まっていて、ミクログリアが増えていたりもしました。こちらの関係は分かっていません。

アルツハイマー病の予防につながる?

抗生物質の効果をより詳しく調べていくと、今後のアルツハイマー病の予防にも役立ってくるのかもしれません。

参考文献

Antibiotics Weaken Alzheimer’s Disease Progression Through Changes in the Gut Microbiome

http://www.newswise.com/articles/antibiotics-weaken-alzheimer-s-disease-progression-through-changes-in-the-gut-microbiome

 

Antibiotic-induced perturbations in gut microbial diversity influences neuro-inflammation and amyloidosis in a murine model of Alzheimer’s disease

http://www.nature.com/articles/srep30028.pdf

 

sciencelife.uchospitals.edu

板東 浩

監修:板東 浩 氏
医学博士 / 内科

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